晴れ上がった空のように・・

日常の出来事や読んだ本の紹介

わりなき恋

2014年01月20日 | 
わりなき恋   岸 恵子 著

リクエストしてから半年経ってやっと手元にきました。
去年の春、大手週刊誌にずいぶんと記事がのっていた 岸恵子の新作が「不倫騒動」
として話題になっているとか・・もちろん、彼女自身の自伝的小説であるから
・・お相手はトヨタの当時の副社長I氏!?
ミーハー主婦としては興味深々~といったところで読み始めました^^

ところが・・

なんと・・くどい、文章が長い、言い回しがヘン、、(すみません)
辛口で申し訳ないけど、う=ん・・文学として読むにはちょっとお粗末でした。
しかしながら後半は東日本大震災も盛り込んで(無理やりかな?)おもしろく読み終えました。

物語は
ドキュメンタリー作家の笙子は日本とパリを行き来しながら仕事にまい進する70歳の女盛り。
パリ行きの飛行機のファーストクラスで偶然隣り合わせになった九鬼兼太は世界をまたに駆け巡る大手企業の役員で
58歳の男盛り。
そして、恋に堕ちる。。。

この年齢差に?いや、女70歳に私は驚愕します。
まぁ・・岸恵子さんだからあり得るのかなぁ・・と。
しかし、普通の不倫劇で恋愛なのです。もちろん性の営みも赤裸々に語られています。
これは~体験しなければ書けないよな、と思うところが多々あって、参考になった!?

二人は年齢を感じさせないくらいに若い!心も体も。
舞台はパリ、東欧、素敵な景色もリッチなデートもそりゃロマンティックでしょうよ~。私たち一般人にはやはり現実感がないし
ありえない~と、悲しく思ってしまいます。
不倫劇にありがちな「別れ」ですが、最初のプロローグで結末を言ってるので、つまんないですね。
結局は男は家庭に帰ると、いうことでした。

これって、、小説ではなくて暴露本なの?
つい、現実と照らし合わせてみてしまうのはおばさん根性でしょうか。。
それなら、九鬼兼太さんって、そんなに魅力的な男性だったのかな。お金持ちでセンス良くて見栄えもよくて仕事もできて
おまけに日本の古典に傾倒がふかい文化人で・・プレイボーイ。

彼なら若い女に不自由することなんてないでしょうに、、、
でも、絶対に家庭は壊さない。という彼の不倫哲学!?らしいのです。

しかしながら、、秒単位での過密なスケジュールの中、寸暇を惜しんで、「数時間でもいいから、逢いたい。。今逢いに行く」
と、飛行機を乗り継ぐ姿に、脱帽。こんな愛されかたをすれば70過ぎても「女」でいられるのかも。

結局のところ、、
ちょっと、いいなぁ~なんて希望を抱かせてくれた?お話に感謝します。。

2014年・・人生の収穫

2014年01月08日 | 
新年あけましておめでとございます
遅いスタートになりましたが、今年もよろしく~

あっという間に時間が過ぎ去り年末年始とあわただしかったです。
今年の抱負を考えよう!なんて思っていて、たいして考えもなくて・・
まぁ、
またマイペースで、やるしかないのですが・・
人生も後半と思うとやはり、時間を大切にしたいです

曾野綾子さんの
「人生の収穫」
を冬休みに読みました。他に読むのがなくて2回も読んでしまった。
前に読んだようなエッセイでしたが、、曾野綾子さんらしい格言がぎっしりつまってました。
若い人には意味が難しいところもあるだろうなぁ・・と思いつつ中高年の私たちには実によくわかるというか
耳が痛い?! しかし痛快でもあります。

最後の章では、反省もふくめ感銘を受けました。

戦争で戦死したのは国家と軍部の口車に乗せられて犠牲になったのだ、だから平和のためにも、自分が損になること
をしてはいけない、と戦後の教師は教えた。その結果が現在の日本人の姿である。
日本中が、いかなることのためにも、いささかでも自己の不利になることには黙っていないのが人間の権利なのだ、
と教育したのは日教組系の先生たちである。。。。
(略)・・私はキリスト教系の学校にいたから真の自由とは、時には自分が持っている権利さえも放棄することだと教えられた
聖書には、究極の愛とは他人のために命を捨てることだ、と・・だから戦死者にも敬意を払い続けている

人のために、いささかの犠牲を払うということは、大きな徳なのだ、、この徳は「得」とは違う。
人のためにいささかの損をできる人間になれ、と教えない教育では、社会は成り立たっていかないだろう・・

本当にその通りだと、考えさせられました。
ごみ処理場、空港、鉄道、原発、米軍基地、すべて誰かの犠牲がなくては済まないことです。

できれば損なことを選べるだけの精神の余力、魂の高貴さを持ちたい、、

年頭にあたり、心が清らかにリセットされた思いをしました。