晴れ上がった空のように・・

日常の出来事や読んだ本の紹介

盤上の向日葵

2020年07月08日 | 
大長編で持つ手も重かったですが、一気に読み!柚月裕子さんのジャンルを問わないミステリーに脱帽しました。
将棋を知らない私でも充分楽しめたのですから、将棋好きの方には絶対お勧めします、山中から白骨死体が発見された。そばには初代菊水月作の名駒が埋蔵されていた。事件を追う二人の刑事と、天才棋士の上条桂介の不遇な生い立ちとが交互に描かれていきます。
悲しすぎる桂介の少年時代に判官贔屓ならずとも応援したくなりますが、、小説はそう単純にはいかない。事件の真相が明るみになる頃には、、劇的な終わり方もショックでした。
映画?ドラマ?あったんですね〜
もっと早く読めばよかった😌

蟻の菜園

2020年07月01日 | 
蟻の菜園  柚月裕子 著

読了。Eさんから借りた本。柚木裕子の面白さを彼女から教えてもらって以来
私もこれで、、何冊だろう?10冊ちかく読んだことになる。
いつもながらの早い展開とどんでん返しにミステリーのだいご味を味わうのだが。
この作品は今いちかもしれない。
ちょっと安直というか無理な設定もあるし、どこかで聞いたような話でもある
幼児虐待や、近親相姦、結婚詐欺に保険金殺人。。過去に実在した事件を彷彿とさせるから。
そこはリアリティがあっていいのだが。
次は、ベストセラーの名高い「盤上の向日葵」を読んでみようと思う。

女たちのシベリア抑留

2020年02月20日 | 
女たちのシベリア抑留   小柳ちひろ 著

終戦直後のソ連軍侵攻で、満州や樺太にいた日本の軍人や民間人,約60万人がシベリアに抑留された。
その中に数百人の女性がいたという。。

この本は、2014年8月12日にNHKで放送された「BS1スペシャル 女たちのシベリア抑留」の取材をもとに
書き下ろした、ノンフィクションです。

当時、満州に従軍看護婦として病院に勤務していた若い看護婦たちが捕虜として捉えられた。
シベリアの収容所を転々として、医療業務や雑用などソ連軍管理課のもと何年も労働を強いられたのだ。
極寒と飢え、、時にはソ連兵に「女を出せ」と言われ、身の危険はいつも死と隣り合わせ。青酸カリのビンを
身に着けていた。
なんということだ。想像を絶する過酷な状況です。

太平洋戦争の混沌とした歴史の中で私達は知らな事実がたくさんあります
決して忘れてはいけないことだと思う。
一体誰のせい?
「シベリア抑留というようなことは、何もソビエトだけではない。戦争をした国すべて、人道に恥じないことを
やっていきたと胸を張って言える国など一つもないと思う」
これは
とても印象に残った言葉です。その通りだと思った。




傲慢と善良

2019年08月05日 | 
傲慢と善良  辻村深月 著

彼女の本を手に取るのは直木賞を受賞された以来、久しぶりです。
単純なloveストーリーではなさそうです。
突然、婚約者が行方不明になるのですから、、最初からわくわくしながら読んでます。
さて、

すっかり季節も変わり、ご無沙汰でしたね~
PCが復活しまして(^_-)-☆
また、ゆっくりですが記事をupできたらなぁと思います。

近況としましては~

相変わらずですが、お盆に実家に帰り、お墓参りに法事。
帰りにお伊勢参りを予定しています。
かねてより、夫が行きたい!と言ってまして、今回急遽計画を立てました。夏休みとあって
きっと混雑と猛暑のことでくたびれそうですが・・

ちょっと楽しみにしてます。


燃える波

2018年09月05日 | 
燃える波  村山由佳著

久々の記事UPします。
私のPCもう、7年たちます。三台目。。最近調子悪くて、困ってます。そろそろ買い替えかなぁ、、
軽量のタブレットにしようかなぁ・・なんてちょっと思案中です。

調子が悪いのでつい、横目で見ながら、最近始めたインスタに気軽に画像だけ投稿したりしています。

今回のこちらの作品は結構楽しめたので、少しだけ紹介します。
物語は・・

 インテリアスタイリストとして仕事をしながら、ラジオのパーソナリティーもつとめ、多忙な日々を送る帆奈美。大学同級生の夫と猫、3人での静かな暮らしは、幼馴染みのカメラマン・炯と恋に落ちたことで崩れ去る。他の男の存在に気づいた夫は、帆奈美の人格を否定する発言や行動を繰り返すようになり……。

婚外恋愛がひとりの女性にもたらした大きな変化を描く、恋愛長篇。

村山由佳さんお得意の大人の恋愛小説です~性描写もキラキラっとちりばめて甘く仕上がっています。

登場する「夫」は自分勝手で思い込みが強く無責任でマザコンで、チョーむかつく性格ですが、、よーく考えてみると
世の男性、案外多いんじゃないですか?!共感を呼んで、こちらの作品「婦人公論」で去年連載だったのを書籍版になったらしいのです。
なぁ=るほど^^納得。暴君に耐える妻の雰囲気は「ラヴィアンローズ」を思い出した。
違いはミステリー仕立てではないところ。

うらやましいなぁ、と思うのは
帆奈美は仕事のできる才能にあふれているところ。あこがれますネ(^^♪
ラストはラジオの収録 みたく、「水先案内人は、ライフ・スタイリストの三崎帆奈美でした」「おやすみなさい」

かっこいい~!!♥

さてさて、、まだ読んでくださってる方はいるかしら?
チョットだけ独り言~
去年つづけて身内を亡くして(弟と母)実家に帰ることも多い一年でした。
つくずく家族のありがたみが身に染みます。やはり大切な人は失って初めて、存在の大きさを知ります。
ぽっかり空いたような喪失感はなかなか埋まらないけれど、私だけじゃない。。皆同じ。
それでも、生きていかなければなりません。
一生懸命、前向きに人生をあゆんでこそ、先だった人への供養になるんじゃないか・・
伊集院静香「さよならの力」は、ずいぶんと勇気をもらいました。

いろんなことが重なると、しんどくてプレッシャーを感じてしまうのですが、
焦らず、ゆっくり立ち止まる勇気も必要かなぁ・・Hawaiiのヤシの木のように風に揺られてしなるように~

そうそう、今月、来月とHulaの舞台もあります!頑張ります(^_-)-☆


琥珀の夢

2018年07月10日 | 
琥珀の夢 (上・下)   伊集院 静 著

~小説 鳥居信治郎 
日本を代表する企業 サントリーの創業者、鳥居信治郎の物語です!
幕末から明治の革命期、太平洋戦争までの日本の歴史も背景に痛快、大阪船場商人物語、っといったところです。
言葉が懐かしい、船場言葉。今では希少でしょう。そいうえば私の母方の祖母は船場生まれ。きれいな船場言葉
を話していたのを思い出しました^^

薬種問屋の道修町、天満宮、釣鐘町、淡路町に吹田村!!なんだか馴染みの地名がいっぱいでてきて
嬉しくなります。

両替商に次男として生まれた故に13歳で丁稚奉公に出された信治郎。もちろん持って生まれた利発さと
勤勉、そして直な心で商人としての頭角を現します。

上下巻で読み応えたっぷりでした。
そして、後半、やっと日本発のウイスキーの製造に着手するころ、確か、NHKの朝ドラでイギリスを妻にした
留学帰りのウイスキー職人の話を思い出した。そうだ!あのドラマの中でも痛快で破天荒な「鳥居さん」堤真一が演じていたなぁ

鳥居信治郎の人柄で感心したことの一つに
彼は神仏へ畏敬の念を忘れない人だった。いわゆる信心深い人だった。
それはお寺であったり、神社であったり。。そう、廃仏毀釈は日本の政治の政策であり、
本来日本にはお寺も神さんも一緒だったんですよ~

お勧めの一冊、いや二冊です(^^♪

以下、出版社のコピペします

我が国に洋酒文化を根付かせたサントリー創業者鳥井信治郎の生涯を綴った物語。日経新聞連載時から話題になり、刊行を待たれていた。上下巻に渡る主人公の生涯は、丁稚奉公からはじまる。戦争や震災が重なる激動の時代を力強く生きてきた。その心意気が要所要所に散りばめられた言葉から、人物像が浮き上がってくる。伊集院静のペンにより、歴史に残る成功者の波乱万丈の生涯が今に伝わる。


死の島

2018年05月30日 | 
死の島   小池真理子 著
久々に小池真理子さんの新刊でした。
ガンの闘病や自死、はては尊厳死に至るまでテーマとしているだけに
思った以上に暗かったです。

著者が何を思ってこの深淵な死生観を小説にしたのか、聞いてみたいと思う。

大手出版社のレヴューをコピペしました。


文藝編集者として出版社に勤務し、定年を迎えたあとはカルチャースクールで小説を教えていた澤登志男。女性問題で離婚後は独り暮らしを続けているが、腎臓癌に侵され余命いくばくもないことを知る。 人生の終幕について準備を始める中、講師として彼を崇拝する若い女・樹里は自分の抱える闇を澤に伝えにきたが-― 激情に没入した恋愛、胸をえぐるような痛恨の思いを秘めて皮肉に笑い続けた日々。エネルギーにあふれた時代を過ぎて、独りで暮らし、独りで死ぬという生き方は、テレビで繰り返し言われるような「痛ましく、さびしい」ことなのか。 ろくでもない家族でも、いさえすれば、病院の付き添いや事務処理上の頼みごとができて便利なのだろうか。生きているうちから、人様に迷惑をかけないで孤独でない死を迎えるために必死に手を打ち備えることは、残り少ない時間を使ってするようなことだろうか。 プライド高く、理性的なひとりの男が、自分らしい「死」の道を選び取るまでの内面が、率直にリアルに描きつくされる。 人生の幕引きをどうするか。深い問いかけと衝撃を与えてくれる小池真理子の真骨頂。『沈黙のひと』と並ぶ感動作。









田園発港行き自転車 

2018年05月14日 | 
田園発港行き自転車 上・下  宮本 輝 著

水泳仲間のSさんお勧めで、読んでみたら、なんと2年ほど前にすでに読んでいたのです。
すっかり忘れていました~。でも上巻だけで下巻は読んでいなかったのです。
で・・また上巻から読み直しました。

よかったです
とても気持ちの良い物語でした。故郷の原風景のような郷愁があり、人間の尊厳や慈しみややさしさ
たっぷりであ=ぁいいなぁ、こんな風に生きていけたら、と思える作品でした。

物語は富山県、富山湾を望む北陸本線入善駅。そして京都花街。東京。。
このかけ離れた三つの場所がいつしか繋がってそれぞれの運命の糸が手繰り寄せられていくのが
おもしろいです。

登場人物がみな善良な人たちばかりで、癒されました~

上巻では、ゴッホの「星月夜」の絵がミステリーっぽくてまるで謎解きのようでしたが。

富山県、舟見城から黒部川を下り、愛本橋まで、自転車でツーリングしてみたくなりました。

ビアンカやBHで!!


おもかげ

2018年05月02日 | 
すっかり、月日が変わってしまいました・・

とても忙しくて、おもけに最近はインスタやらFBやらのSNSも手軽さから手を染めて・・
本来の私の「つぶやき」とか「ひとりごと」とか「読書感想」のためのツールであるBlogがほったらかし
になっています。。ほんの僅かでも読者さんには申し訳ないことです(;_;)/~~~

こちらの
おもかげ   浅田次郎 著
先月読んだのですが、、
さすが、大家の浅田次郎健在!でした。地下鉄にのって、や、ぽっぽや、を思い出しましたよ^^

某、書店のレヴューをコピペしますね

浅田文学に新たに最高傑作が生まれた。昭和のにおいを存分に漂わせながら、静かにストーリーが流れていく。地下鉄が人々を結び、現実と夢のはざまを行きつ戻りつしながら、ひとの思いが交錯する。家族とは夫婦とは、親子とは、社会とは、サラリーマンとは...。さまざまな関わりを浅田次郎のペンが文字に書きおこされている気がする。現代文学の名工を代表する作品となるでしょう。