晴れ上がった空のように・・

日常の出来事や読んだ本の紹介

砂上

2018年02月28日 | 
砂上    桜木柴乃 

久々の桜木柴乃さんでした。相変わらずの暗ーい雰囲気を味わいながら
読みましたが・・

 レヴューで面白い記事を見つけたので、コピペします!


小説家・桜木紫乃が覚悟を決めて書いた“書き手と編集者の話"
北海道江別市。小説の主人公・柊令央(ひいらぎれお)と作者・桜木さんがともに暮らす街だ。

「令央が働くビストロも江別駅前に実際にあるんですよ。直木賞をいただいた後、身辺が慌ただしくなって、食事をしていても砂を噛んでいるような気しかしない日々が続きまして。ある日、おいしいものを食べたいな、とこのお店に入った。支払いを終えて外に出た時、景色が違って見えたんです。私、まだこの街に居ていいんだな、と思えました。もちろん、豹柄ガーターベルトの人妻と遊んでいるシェフは現実にはいません(笑)」

令央は40歳、元夫からの慰謝料と中学の同級生が営むビストロの手伝いで生計をたてている。実母が遺した木造一軒家に一人暮らし、小説等の投稿を続ける冴えない日々。異変をもたらしたのは、編集者・小川乙三(おとみ)の来道だった。令央は彼女の属する女性誌の「母娘エッセイ大賞」に応募し、最優秀賞を逃していた。乙三はのっけから「主体性のなさって、文章に出ますよね」と切り出す。令央の過去の新人賞応募原稿まで読んでいた乙三は、2年前の作品「砂上」を叩き台に、一度本気で自分にしか書けぬ小説を書いてみろ、とけしかける。

「書き手と編集者の話を、と思ったのは5、6年前です。一度しか切れないカード。書けたら人として恥ずかしいし、書けなければ書き手として恥ずかしい、そういう題材です。原稿料は恥掻き料ですから、このテーマで書かせてくれる担当編集者を信頼し、覚悟を決めました」

そうなんですね~

前半少し話についていけなくて、難しい言い回しもあったけど、後半は一気に読めました。
女、三代の生き方を俯瞰してみる感じはすごいなぁと思う。さすが作家さんはこうでなきゃダメなんだとも。

小説を書く側の話はやはり新鮮で興味深いです。
また、
「人に評価されたいうちは人を超えられない」・・
う=ん、含蓄ありますね

感傷的な午後の珈琲

2018年02月14日 | 
感傷的な午後の珈琲    小池真理子 著

ここ12年間にわたって書いてきてものをまとめたエッセイ集です。
久々のエッセイ、とても興味深く読みました。

今までの作品。。
「水の翼」や「虹の彼方」そして、「沈黙のひと」などの作品にかかわるエピソード。
執筆に至った経緯や思い、真理子さん自身の心の内を覗いたようでわくわくした。

取材での旅の思い出も素敵・・作品作りには綿密な取材が欠かせませんね。やはり作家さんはそうでなくちゃ!

そして人生観をも変えるようなあの東関東大地震。悲痛な想いが伝わります。

追悼のような、親交深かったたくさんの作家さんとの思いで話も面白かったです。

ファンならではの大切な一冊になりました。

九十歳。何がめでたい

2018年02月04日 | 
九十歳。何がめでたい    佐藤愛子 著

去年からヒットしているエッセイ。やっと到着。
わりと小さい本で字も大きかったので一日で読んでしまった。

大正12年生まれの大作家、佐藤愛子 さんのやけくそに書かれた(本人いわく)エッセイです。
もはや満身創痍、へとへとでしぼりだした怒りとやけっぱちな日々を語る。語り口はユーモアたっぷり
でつい、吹き出しそうになりながら、時には感心したり、反省したり。

印象深かったのは
「文明の進歩」は我々の暮らしを豊かにしたかもしれないが、それと引き替えにかつて我々の中にあった謙虚さや
感謝や我慢などの精神力を摩滅させた・・・もう、「進歩」はこのへんでいい。進歩が必要だとしたら
それは人間の精神力である。
・・・
う~ん、説得力ありますね!

佐藤愛子さん、まだまだ現役ですなぁ~

嘘を愛する女

2018年02月04日 | 映画
先日、やっと私のなぁ~んにも予定が入ってないOFF!
前々から、「絶対見たい~💛」と密かに計画を練っていました。だって、、今一番お気に入り!?の高橋一生くん
の映画ですから。。。とても孫がいるおばさんのセリフとは思えない?・・
クフウフh・・

とにかくイソイソと一人見に行ったのですよ。

満足~
もちろん、原作は読んでばっちり情報はgetしていたのですから、スクリーンはどっぷりと鑑賞しました。
おおざっぱに言ってよかったです。
やはり原作とちょっと違った脚色でまぁ・・それはしかたない。
イッセイくんは、すぐにくも膜下出血で倒れてしまって病院で寝ているので、あんまり出番がないのですが
回想シーンでそこは素敵です。^^

主役の長澤まさみちゃんはとてもかわいかった。
ちょっと意外だったのは探偵事務所で働くパソコンおたくの「キム」さん、DAIGOでした。
へぇ~!って思うくらい異端児なはまり役でおもしろかったです!