晴れ上がった空のように・・

日常の出来事や読んだ本の紹介

老いの才覚

2010年10月12日 | 
長寿世界一を誇る日本はこれから未曾有の高齢化社会に突入します。
行方不明、所在不明の老人が発覚、年金問題、後期高齢者医療保険改正・・など昨今にわかに老人問題がささやかれています。

著者、曽野綾子さんご自身も後期高齢者です。
その老人が最近、わがままで歳の取り方をしらない、思想も言語も貧困な年寄りが増えた!日本の社会をダメにする、「カ~ツ!」とばかりに警告を発しています。

なぜ、老人は才覚を失ったか?・・戦後日本の教育が悪かったのか、物が豊かになり過ぎたせいなのか。
老いの基本は「自立」と、「自律」である。一人で生きる覚悟と野垂れ死にもあり!と、痛快に断言するところは、なんと、潔いことか。

老人指数は「くれない族」ではかるらしい。
~してくれない・・と人にしてもらうことばかり望む、あるいは当然の権利と思っている人たちです。若くても、くれない族になったら、立派な「老人」ですって。

後期高齢者でなくとも、中年の私でも耳が痛い・・

しかし、該当する高齢者の方たちはこの本を読んで、どう思うのかしら・・本音のところを聞きたいものです。

才能に恵まれ、敬虔なクリスチャンであり、内外でさまざまな活動をされてきた著者だから言えることなのでしょうか・・

しかしながら、
勉強になりました。私もできることなら
曽野綾子さんのような、背筋が伸び凛とした賢いおばぁさんになりたいです
そして、著者のいうように・・

たくさんの人に出会って、たくさんのことに感動して魂を揺さぶられ、豊かな人生を送りたいものです


秋川雅史 コンサート

2010年10月10日 | 日記
昨日、秋川雅史コンサート FaNTASISTA
に行ってきました。

以前から興味があって、生の声を聞きたかったので、とても楽しみにしていました。
トークも交え、たっぷり2時間・・
Fantasisita・・のとおり夢の世界につつまれました

生憎の雨模様でした
秋川さんいわく「実は・・秋川は雨男なんです!それほど、今日のコンサートは皆さんにとっても私にとっても大切な時間になるでしょう!」

数々のTV出演やコンサート、リサイタルなど全国で精力的に開催されているだけあって、トークもなかなかユーモアたっぷりで、饒舌!何度も会場を笑顔と歓声でわかせてくれました。

歌声は言うまでもなく、あのすばらしいテノールです、マイクなし、ピアノ一台だけでの舞台です。圧巻・・感動・・

「慕情」に始まり・・最後はやはり「千の風になって」、でした。
アンコールでの「翼をください」はすばらしかった~
一番心に残りました。

この歌声を今、意気消沈している誰かさんにも届けたいなぁ・・と思いました

さよなら、アルマ

2010年10月03日 | 
さよなら、アルマ  水野宗徳著

第二次大戦下の日本ではおよそ10万頭ともいわれる犬が殺人兵器として利用されていた・・おそらく多くの人は知らないであろう、私もこの本を手にした時は正直驚き、ショックすら感じました。
「軍用犬・・軍犬」と呼ばれた犬たちです。
この物語は偶然著者が図書館で見つけた一枚の古ぼけた写真からはじまります。そこには「祝出征・アルマ号」と書かれた幕の下で凛々しく鎮座するシェパード犬の姿です。

物語は平易な言葉で簡潔にかかれていて、児童書のようでもあります

太古の昔から、犬と人間はパートナーとして共存してきました。現代では家族の一員として
癒しの対象ともなっています。その忠実な犬たちが、人間の勝手で戦争に巻き込まれ、利用され・・多くの犬が命を落としました。満州などに送り込まれた軍犬は終戦ごも一頭すら故国に帰ることはなかった、そうです。

靖国神社に、犬の慰霊像があるそうです。知らなかったです・・

また一つ、戦争の悲惨さを物語る事実を発見したみたいでした。愛犬家の私としては、哀しい気分になりました・・