「志」の英語教育

英語教育実践について日々の雑感を語ります。

後期試験に悪問苦闘

2009-03-05 22:51:18 | テスト
卒業式も終わり今日から本格的に前期試験の合格発表。結果は当然悲喜こもごもであるが、運がなかった人たちも後期に向けて努力を続けて欲しい。こちらの方も今週いっぱいは後期の指導で添削三昧が続きそう。

さて、そんな中で地元大学医学部の後期試験対策の指導をしているが、問題のクオリティの低さに困っている。問題文はともかく、設問の詰めが甘いので何を求められているのか悩んでしまう。さらに、この問題を出すなら聞き所はここじゃないでしょうという突っ込みを入れたくなるケースもちらほら。

極めつけは(注)の入れ方。それなりのお考えがあってのことだとは思うが、英語の試験としてはまったく不的確。たとえば・・・、

homeopathy :ホメオパシー、同種療法

いったいこの注に、注としてどのような価値があるのか? カタカナや漢字に置き換えたところで、ほとんどの受験生には気休めにもならない。ひょっとして医学部を受けようとする人間ならばこの程度の専門用語は知っておけと言うことだろうか。

(ちなみに、ホメオパシーについての詳しい情報はこちら

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9B%E3%83%A1%E3%82%AA%E3%83%91%E3%82%B7%E3%83%BC )

さらに、

resveratrol : 5-[(1E)-2-(4-hydroxyphenyl)ethenyl]-1,3-benzenediol. C14H12O3 (Figure 1). Phytoalexin, used by plants in a defensive response to attacks by fungi and insects, found in a variety of plants; active ingredient of Asian folk medicine "Kojo-Kon" which is the powdered root of the Japanese Knotweed. This compound is produced as stress metabolite in response to fungal infection or injury. This compound has anti-platelet aggregating activity.

metabolite : a substance formed in or necessary for metabolism, the chemical activities in a living thing by which it gains energy.

platelet : small flat thin circular objects in blood stream used for formation of a blood clot.

aggregate : to combine into one mass.

これ、本当に注と言えるのか。ちなみにmetabolite以下の3つの注は、注中の語の注である。

英語教育の専門家が作ったものではないからという言い訳は通用しない。もう少し多くの目で見て問題を検討し適切な出題をして欲しい。これは、もはや「不細工」ですむものではない。


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