不埒な天国 ~Il paradiso irragionevole

道理だけでは進めない世界で、じたばたした生き様を晒すのも一興

Santa Margherita di Antiochia

2008-07-01 07:24:04 | アート・文化

中世の時代に特に信仰された聖人の一人。
275年にアンティオキアの
多神教祭司を父として生まれた高貴な家系出身の女性。
母親の死後、幼いうちに父の元を離れて乳母に育てられます。
この乳母がディオクレティアヌス帝の統治下にあって
こっそりとキリスト教を信仰しており
その影響で彼女もキリスト教に傾倒。
父親に呼び戻されたときに、
キリスト教信仰を告白したため家から追い出され、
再び乳母の元で暮らすようになり、
本格的にキリスト教信仰を強めていきます。
そして乳母と暮らし、
乳母の羊の世話をするようになります。
そのため彼女が絵画に描かれるときには
多く羊飼いの様相をした女性として表現されます。

羊の群れを世話しているときに、
ローマ帝国の地元総督に見初められ
「高貴な出であれば正妻に、そうでなければ内縁の妻に」
と乞われます。
彼女は自分が高貴な出身であることを打ち明けるとともに
キリスト教信仰も包み隠さず打ち明け、
自分は神に貞節を誓ったものであり
妻にはなれないと断ります。
それを知った総督は彼女をキリスト教信者として告発し
彼女は投獄されます。

伝説では獄中にドラゴンに姿を変えた悪魔が現れ、
彼女を惑わし、
屈しない彼女を飲み込んでしまいますが、
十字架を武器に闘い続けた彼女は
ドラゴンの腹部を破って脱出したとされています。
この逸話から「安産」が連想され、
今でも妊婦の守護聖人としても知られています。
また宗教絵画の中では彼女のイコノグラフィーとして
足元にドラゴンが描かれています。

その後も厳しい尋問、拷問に耐え
キリスト信仰を揺るがさなかったために
最後は打ち首となって290年7月20日にわずか15歳で殉教。

カトリック教徒の中では苦しい局面に遭遇したときに祈願する
「14扶助聖人」の中に数えられています。

997

ティツィアーノのサンタ・マルゲリータ。
彼の晩年の作品で非常に官能的。


Graffiti sul vagone

2008-07-01 07:11:38 | 日記・エッセイ・コラム

上越新幹線の車両に落書きがされていて
それを直ちに消すことができなかったので
東京発始発が運休になって
500人の足に影響がでたというニュースを見て
私は心底驚きました。

確かに日本って落書きされた車両の電車って
一切走ってないかも。
新幹線はもとより、我が田舎の3両車両だって
いたずら書きつけて走っているのを見た記憶はないなぁ。

いやぁ、ある意味すごいなぁ日本って。
いたずら書きされていても
走れるんでしょうけどね、車両自体は。
でも見た目が悪いので走らせないってことでしょう?

イタリアなんてどこ行っても
いたずら書きされた列車やバスが
堂々と走り回ってますけどね。

そのいたずら書きも文化という人もいるわけですから。