不埒な天国 ~Il paradiso irragionevole

道理だけでは進めない世界で、じたばたした生き様を晒すのも一興

Che fatica per aver le buone

2009-11-04 19:58:47 | 日記・エッセイ・コラム

秋の味覚といえば、
日本にいるときはもっぱら「さつまいも」だったのですが
イタリアには偽さつまいもはあっても
大味で、日本のそれとは違うので
秋の味覚といえば「栗」。

八百屋やスーパーで栗が並び始めたら
すぐに買って栗ご飯にするのが恒例。
で、そのあとは焼き栗かマロングラッセ。
だって、生栗買ってくると剥くのが大変で
手のひら痛くなるのでそうそう家で栗ご飯ばかり炊けない…。

先日友人宅に遊びに行く途中
ドゥオーモの歩行者天国化を満喫してからの道のりで
通り道だったので久々にRobiglioに寄り、
そこのショーウィンドーにあった
マロングラッセを買ってみることに。

結果的には正しかったのです。
甘さ控えめで、リキュールもほとんど使ってなくて
栗の甘さがたっぷり。
食べ応えのある大きさで満足。

買うまでに20分かかったのも忘れるほどおいしかった。

ショーウィンドーに並んでいたので
料金も確認して店内に入り
おじさんバールマンに
「マロングラッセがほしいんだけど、100グラムでどれくらい?」
と尋ねたら
「え、わからない」という答え。
自分の質問の仕方が悪かったのかと思って
「100グラム6,00ユーロって書いてあったんだけど」
「じゃぁ、100グラム6,00ユーロだよ」
そんな見ればわかることなら質問しないよ。
人の話は最後まで聞いてくれ、まだ続きがあるのだ。
「料金は見ればわかったんだけど、
100グラムで何粒になるのか知りたいの」
「あぁ。それは俺にはわからないな」
どっちにしてもそういう答えか…。
「とにかく100グラムは絶対に買うので計ってみて」
とお願いしたら
おもむろにショーウィンドーに向かって行って
一粒つかんできたおじさんバールマン。
え、ショーウィンドーにあるやつ買うのか?
とちょっとうろたえたけど
まぁ、埃入らないように閉めてあるし、いいか。
「一粒20グラムだから100グラムだと5個だね」
「ありがとう、じゃぁ100グラムください」

手のひらに5粒のマロングラッセをのせて
おじさんバールマンが
「トレーに入れる?」と聞くので
このおじさんに頼むとさらに時間がかかりそうだと思い
「袋に入れてくれればいいよ」と答えると
「紙の袋、ビニールの袋?」と選択を迫られました。
おじさんバールマンの前にはビニールの袋が並んでいて
紙の袋は見当たらず。
紙袋に入れてほしかったんだけど
それを探しにマロングラッセ乗せたまま
店の中を放浪される予感がしたので
「ビニール袋で」とお願いしてみた。

何とまぁでかい手で小さい袋に
一生懸命入れようとしてくれるので
時間がかかること…。
Robiglio_02
たった5粒のマロングラッセ買うのに
20分近くかかりましたが、
めでたく購入となったのでした。

おいしかったので今年はお世話になる予定。
次はもっと早く買えるといいな。

Robiglio_01
私が買った5粒の欠けたショーウィンドー。