不埒な天国 ~Il paradiso irragionevole

道理だけでは進めない世界で、じたばたした生き様を晒すのも一興

Tweet della giornata

2013-06-25 19:05:06 | Tweet Log





というかね、もうね絶対花火の火薬はびしょ濡れになっていて、開催したところで不発が多くなると思うのよね。日本じゃないからさ。夏に雨降ることなんて前提にしてませんから、イタリアのイベント。






大雨のせいで一瞬にしてグラウンドが使いモノにならなくなったため、古式サッカー最終決勝戦は次の日曜日に延期されました。22時からの花火も開催が微妙な感じ。






私の記憶の中でも、
この守護聖人の日に雨が降るって珍しいと思うんだけど。
Calcio Storicoはグラウンド状態が悪くなり過ぎたために
次の日曜日に延期されたそうです。... http://t.co/K6bK2cYbfO







花火の前に一雨きそうな空模様。






出発地点で古式サッカーの行列フォーメーション確認したので、シニョリア広場で待機中。ランツィのロッジャにも4チームの旗が掲げられてます。 http://t.co/Dcr8nd5cMB






RT @silent_miao_bot: 男も女も、老いも若きも、善人も悪人も、つまり人間全部に共通する特徴は、孤独ということ。そして猫とちがって、人は一人でそれに耐えられるだけの強さがないのです。






@k2love_axcel 幸せのお裾分けできてよかったです。一晩中観ていてもいいくらいきれいでしたよ。






@lunaticvenus とてもきれいだったので、お裾分けできてなによりです。太陽もいいけど月もいいよねぇ!!






@calvin_shop やはり地平線から上がったばかりの月は、本当に「おぉぉぉ」っていうくらい大きかったです。結構みんなまじめに写真撮影してました。






@kyo2almascaron4 この条件で観測できるのは本当にありがたいです。日本では観測できたところ少なかったみたいですね。






@k2_layla 明日から旅行なんですが、レイラは人生初のフライト。本人は知らないけど、私は結構ドキドキ。






Lo gnomone di Santa Maria del Fiore

2013-06-25 00:46:46 | アート・文化
夏至の時期の正午頃にフィレンツェのドゥオーモに入ると
左翼廊の床に太陽の円い光のあとを見ることができます。
ブルネッレスキ(Filippo Brunelleschi)によって
1418年から1436年にかけて建設された丸天井は
建築物としての価値だけではなく、
天文学観測としての価値も併せもっています。
ブルネッレスキとも長い付き合いであった
友人で数学者のパオロ・ポッツォ・トスカネッリ
(Paolo Pozzo Toscanelli)は
このブルネッレスキの丸天井に
グノモン(Lo gnomone/指示針)を取り付けています。
最近の古文書研究などにより
おそらく1468年に取り付けられ
1475年から観測が開始されたのではないかとみられています。
Dscn6817

日時計などの指示針を利用した器具は
そのシンプルさから天体観測器としては最も古く、
且つ最も普及していたものの一つといわれています。
通常指示針というと
地面に垂直に立てて
影の長さを測ったりする棒のことを指しますが、
フィレンツェのドゥオーモに取り付けられているものは
真ん中に穴の空いたドーナツ形の物体で
暗室となる聖堂内の床に、
その穴を通した太陽の光が
円く光を落とす仕組みになっています。
このシステムを利用する場合、
設置箇所が高くなればなるほど、
より精密な数値が得られるとされています。
このため、ルネッサンス期には多くの教会の天井に
小さな穴が開けられ、
それを利用して太陽の運行を計るようになります。
その中でもブルネッレスキの丸天井に取り付けられているものは
地上からの高さ90メートルの位置にあり、
現在この種の指示針としては
世界でも最も高い場所にあるとされています。
因みに他にも有名なパリのSaint-Sulpice教会、
ローマのSanta Maria degli Angeli教会、
ボローニャのSan Petronio教会の
それぞれの設置されている高さを合算しても72メートルで
フィレンツェのドゥオーモのそれが
いかに高い場所にあるかが伺い知れます。

ドゥオーモのドーナツ型の指示針はブロンズ製で、
クーポラの南向きの窓の下枠の直下に取り付けられています。
この指示針を通過した太陽の光は
主祭壇の左の翼廊の床に埋め込まれた
円い大理石及び、子午線上に反映されます。
前者は一日の太陽の動き、
後者は一年の太陽の動きを知るための目印とされていました。
円い大理石は2つの円が重なっていますが、
外側の円の直径は約90センチで
夏至時の太陽の光を反映する大きさとなっています。
ルネッサンスの時代には
この円い大理石の上に太陽の光が落ちた時が夏至だったのです。
その後18世紀になって精密な望遠鏡などが開発されるまで
こうした指示針は夏至を知り、
また精密な数値が取れたことから
地球の自軸傾を知るための
最も優れた天文観測器であり続けました。
そして、望遠鏡などの器機が主流となった時代にも
最後の最後まで現役で頑張っていたのが
このフィレンツェのドゥオーモの
Lo Gnomoneだったのだそうです。

もともとは一年の正確な長さを測るための
数値を集めるために利用されていましたが、
やがて、天文学的な研究はそっちのけで
ドゥオーモの耐久性をみるために使われたりもしました。
つまり、毎年同じ位置に太陽の光が落ちるのを確認することで、
建築物に歪みがないことを確認していたらしいのです。
1754年にイエズス会士で
トスカーナ大公付きの数学者であったLeonardo Ximenes
(レオナルド・キシメネス)が予算を獲得し
ドーナツ型指示針による測定の再開と
より正確なブロンズ製の子午線の設置を実現しています。
もともとドゥオーモは
おおまかに東西南北に向いて建築されていますが、
キシメネスはそれをより正確に測定し
子午線を設定しているため、
従来の大理石に対して若干斜めに取り付けられています。
彼は精力的に天文観測を続け、
いくつかの天文的な発見も残していますが、
残念ながら彼の死後、
ドゥオーモでの観測はまた徐々に忘れ去られていきます。
しかも、1800年代の丸天井の修復時には
この指示針が少しずれた場所に取り付けられ、
現在に至っており、
必ずしも正確な数値が取れる機材とはいえなくなっています。

それでも先人たちの功績を讃え、
フィレンツェの天文学のルーツを次世代に語り継いでいくために
1970年代半ばに中断されていた儀式的な夏至観測が
1996年に再開され
1997年にはドゥオーモ生誕(礎が置かれてから)700年を記念して
天文に関する各種イベントも行われ、
1998年から毎年、
この古典的な夏至観測が行われるようになりました。
一時修復のために中断されましたが、
2007年からは年々多くの観客を集めて
5月の末から7月初めまでの数回に渡り観測が行われています。

2013年は6月13日、6月21日、6月28日の3回実施です。
正午に円い大理石に太陽の光が落ちるのですが、
この時期はサマータイム導入中なので、
法定の13時が正午となります。
そして、経度の誤差があるので、
6月21日13:16が夏至となりました。
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