不埒な天国 ~Il paradiso irragionevole

道理だけでは進めない世界で、じたばたした生き様を晒すのも一興

Soul Kitchen

2010-01-23 22:50:48 | 映画

Soul Kitchen
新聞の映画批評などでも
そこそこの評価だったのだけど、
自分では観にい こうと思わなかった映画。

友人に誘われて観に行ったけど、観てよかった。
ストーリーも予測できるし、
特に何かすごい仕掛けがある訳じゃないけど、
観終わってよかったぁと思える映画。

ま、人生それなりに波瀾万丈ってところかな。

ドイツ・ハンブルクが舞台だけど、
主人公はギリシャ人。

映画の間中ぎっくり腰にヒヤヒヤさせられます(笑)。

こんなマイナーな作りの映画は
日本では上映されないのかな。
イタリアでは実は結構ロングラン上映中です。

ある、どうしようもない
ソウルフル(?)なレストランを舞台にした
だめだめ兄弟を取り巻く人生物語。
人間味があってよい映画でした。


I cioccolatini per pausa

2010-01-22 19:30:50 | 日記・エッセイ・コラム

こんな時間に残業していて休憩とかいうのもなんですが。

こんな時間だからこそ小腹が減るのです、毎日のように。
いつもはオフィスに何も置いていないこともあり
おやつを食べることもなく
空腹と戦いながら残業しているのですが
ここのところオフィスにチョコレートを置いています。

なぜかといえば、
自分が日本から買ってきたり
友人からお土産にもらったりで
思ったよりもチョコレートが家に溢れていて
家ではほとんど食べないので
オフィスにでも置いといて食べてやろうという魂胆です。

昨日までは
クリスマスケーキバージョンのチロルチョコがありました。
チーズケーキとチョコレートケーキと
イチゴケーキの味がするチロルチョコの詰め合わせ。

で、今日は友人にもらった
きなこキットカットを持ってきてました。

01

出発直前の成田空港で見つけたので買ってきたよという
「東京土産」なキットカット。
いかにも外国の方に喜ばれそうなパッケージ。
しかも裏面ははがきになっていて
このまま住所書いたら郵便でも送れるよってことらしいです。
日本的策略。

で、チロルチョコもキットカットも
本当にネタ作るのに苦労はないのかと思うほど
いろんなテイストの物が出回ってますよね。
大変だ、日本の商品開発は。
イタリアなんて30年も同じ味が長く細く愛されていて、
それで誰も文句言いませんからねぇ。

今回のきなこキットカットは
小袋を開けたら、ぷわんときなこの香り。
かなり強烈にきなこの香りでした。
狭いオフィス中にきなこの香りが充満したのではないか
と思ったほどです。

食べてみたらキットカットのきなこ味でした(爆)。
おいしかった。
で小腹も落ち着きました。

しかし、ここ数日毎日はまっている罠なのですが、
この時間にチョコ食べて小腹が満足して
残業終えてジムに行って帰ってくる
真夜中手前くらいの一番危険な時間帯に
めちゃくちゃ腹が減るのです。

せっかくジムでリフレッシュしてきても
真夜中に食べちゃぁだめだよねという気持ちと
でも腹が減りすぎて
眠りが浅くなるのもイヤだという気持ちが。
毎晩葛藤しています(爆)。

時間も肉付きも気にせずに食べているチッチーノが
時々羨ましくなったりしますが、
さすがにチッチーノにはなりたくないのねぇ。

最近のチッチーノの呼び名。
でぶねこ、げろねこ、えこねこ。


Health Check

2010-01-20 08:03:00 | 日記・エッセイ・コラム

一ヶ月のお試し期間が終わって
本格的にジムに入会することにしました。

先日わざわざ電話がかかってきて更新手続きに行ったのに、
たまたまそこに座っていた兄ちゃんが何もわからず
結局更新も出来ず戻ってきたのですが、
数日前に行ったら難なく更新できました。

KLABというジムはフィレンツェ市内に3箇所あるので
いろいろオプションはあったのですが
とりあえず、我が家から近いジムに通うだけの
1年オープンパス。820,00ユーロ。
1000ユーロ越えると思っていたのに、思ったより安かった。

で、今登録したらヘルス・チェック無料だということで
自己判断で身体的に何も問題ないとは思うものの
ついでに受けておくことにしました。

ジムの担当医から連絡が入るということで待っていたら、
昨日その確認の電話がかかってきました。

平日は普通に仕事しているので
週末が都合が良いといったら
週末はドクターいないからだめだということで。
では18時以降でとお願いしたら
2月2日の19時から3時間。

ま、いいんですけど、
問題はヘルス・チェックが3箇所のうち一番遠いジム
(まぁ、3つのうちで唯一プールもある一番大きな施設)
でないと受けられないということ。
そう、足がないんです。
公共交通機関で行けないの。
バスで近くまで行ってもそこから先は薄暗い山道を10分。
さすがに電話の向こうのお姉ちゃんも
今の時期の19時にあの山道を歩いてくるのは無謀だと
親切にアドバイスをくれました。
仕方ないのでタクシーで行きますよ…。

薬局で尿検査用の容器購入して尿持参。
知らなかった…。
心電図検査と、尿検査と血液検査。
あともうひとつなんかあるって言ってたなぁ、
忘れちゃった。
なんか断食しておけとも言われた気がする…。
でも記憶が定かでない…。
大丈夫かな、こんないい加減で。

ま、そういうことで
また新しい体験が出来そうです。


Il Potere e la Grazia

2010-01-19 13:01:24 | アート・文化

ヨーロッパの各国、各都市には
それぞれ守護聖人が存在しています。
この守護聖人や宗教絵画に描かれる
著名な聖人・天使などの人物画を集め
イコノグラフィーとしてまとめた展覧会が
ローマのヴェネツィア宮殿で開催されています。
実在の人物もあれば、伝説の登場人物もあり
キリスト教を取り巻く
さまざまな人物像を描く絵画作品を中心に
一堂に集めた非常に興味深い展覧会です。

中世の時代から人々は守護聖人を必要とし、
彼らの存在を通して
父なる神と交信することを訴求してきました。
それぞれの守護聖人は
その地にまつわる伝統や
伝承される物語に強く結びついています。
時にはその聖人が生まれたといわれる場所であったり、
祀られた場所だったりさまざまですが、
一般市民や武士たちは自分の暮らす土地や愛する人に
災いが降りかからないように守護聖人を篤く奉り、
疫病が流行れば聖人にすがり、
戦場では聖人の名を叫びながら闘ったのです。

そして信仰のために偶像が数多く作られ、
教会はもとより、
個人の家にも小さな聖人像がたくさん祭られました。

もちろん特にきちんとした決まりもないのですが、
今回の展覧会で守護聖人として崇められる人物を見ていたら、
守護聖人に選ばれるためには
単なる善人ではなく信仰心(Fede)が強く、
そして何よりも慈悲の心などの徳(Grazia)を
備えていることが条件となっているような気がします。

そしてこうした守護聖人は
文字の読めない人々にも簡単に認識できるように
黄金伝説(Legenda Aurea)などに描かれる記述を基にして
人物を特定するシンボルとともに繰り返し描かれたため、
人々の中に刷り込まれ
時を経てイコノグラフィーとして確立されたのです。

2000年にわたり、
宗教(カトリック教)はヨーロッパの共通言語であり
守護聖人を描いた芸術作品は
どの時代にも教会の布教の手段であったと同時に
ヨーロッパの人々にとっては
ひとつの回帰点でもあり続けました。

こうしたイコノグラフィーは
現在も宗教絵画を読み解くために非常に重要な要素ですが
その観点からもたくさんの絵画を
世界各地から集約して見ることができるのはまれな機会ですので、
時間のある方は是非足を運んでみてください。

出展作品は西ヨーロッパだけでなく
ロシアまでの東ヨーロッパのものも含まれていて
その芸術的表現の違いや
文化&宗教のベースの違いまで見て取ることができます。

主な作品はアンドレア・デル・サルト「洗礼者ヨハネ」、
カラヴァッジョ「洗礼者ヨハネ」、グイド・レーニ「大天使ミカエル」、
エル・グレコ「フランス王サン・ルイ」、マンテーニャ「サン・ジョルジョ」、
ベッカフーミ「サン・パオロ」、カラッチ「聖カテリーナの恍惚」など。

1月1日からはこの展覧会にルーブル美術館所像の
レオナルド・ダ・ヴィンチ「洗礼者ヨハネ」が加わり、
華を添え、この機会に
1月31日の会期終了までは入場料も無料となっています。

Il Potere e la Grazia
I Santi Patroni d'Europa
会場:Palazzo Venezia
   Via del Plebiscito 118 ローマ
会期:2010年1月31日まで
開館時間: 10:00-20:00、金・土のみ10:00-22:00
休館日:月曜日
詳細インフォメーション

面白い展覧会だったのでカタログ買いました。
35,00ユーロ。
もともと展覧会には
レオナルドの「洗礼者ヨハネ」は含まれていなかったので
カタログには載ってません。
でも特別にレオナルドの作品だけを別冊にして
無料でつけてくれます。
この大盤振る舞いなところがなんとも素敵です。


Necci

2010-01-18 18:07:26 | Squisito!

毎月第3日曜日に
サント・スピリト教会広場で開かれている
ビオロジック青空市。

すごく寒かったけど、とりあえず出かけてみました。
3ヶ月ぶりかな。結構久々だったかも。

いつものように手作り石鹸の詰め合わせを買い、
キアンティ風味のスパイス入り塩を買い、
そして釜焼きのシリアルパンを買いました。
どれも私の定番ではありますが。

で、今回気になったもの。
ドライ栗。

Castagne_secche

これ何に使うのかなぁ、イタリア人。
粉にするの?
だったら最初から隣に並んでいる栗粉買うよね。
私はすごくほしかったんだけど、結局買わなかった。
で、今頃後悔…。
このドライ栗を使ったら
もしかしたら栗ご飯が
いとも簡単に出来るのではないかと思ったわけです。
来月もまだ残っているかなぁ。

すごく寒い日曜日だったので
温かいNECCIを食べました。
相変わらずおばあちゃんが一生懸命焼いてくれます。

Necco_nonna

常連さんが次々やってきて
話に夢中になったせいか、いつもより焦げてます。(笑)

Necci

リコッタチーズ入りで2,50ユーロ。
ほんのり栗の甘みがあっておいしいです。
こういうシンプルなものがおいしいのがイタリアの底力。

このビオロジック市に行くと
必ず私は農家の生活がしたくなります。
シンプルに自分に必要なものを自足しながら
動物に囲まれて
おいしいものたくさん作って暮らしたい!