超人日記・俳句

自作俳句を中心に、自作短歌や読書やクラシックの感想も書いています。

<span itemprop="headline">奪われた音を求めて町歩き</span>

2010-05-02 00:03:14 | 無題
先日は古本屋さんで塚原史氏の「言葉のアヴァンギャルド―ダダと未来派の20世紀」という本を注文した。そういう分野の快感を求めている。塚原史氏は「シュルレアリスムを読む」など踏み込んだ著作をすでに読んでいるので期待が持てる。
最近読んだ「名盤大全―交響曲篇」のプロコフィエフの項に、交響曲第二番がそのプロコフィエフの「鋼鉄の歩み」やオネゲルの「パシフィック231」と同じく、機械志向の未来派的な作品群だと書いてあって興味をひかれた。
今日はあちこちの店で探していたMusicaphon社から出ているマーラーの交響曲「復活」のピアノ版、それも二台のピアノ版を初めて聞いた。グスタフ・マーラーの友人ヘルマン・ベーン編曲、その末裔のクリスティアーネ・ベーンとマティアス・ウェーバーのピアノ演奏だった。
本当は独唱や合唱の部分もピアノだけで再現してほしいと思っていたのだが、聞いてみるとピアノの部分も良いが、歌の部分も情感にあふれた素晴らしいCDであることに気づく。
私は交響曲のピアノ版に凝っていて、マーラーではプラハ・ピアノ・デュオの交響曲一番の「巨人」、Musicaphonの第二番「復活」、ツェンカー&トレンクナー演奏の六番「悲劇的」・七番の「夜の歌」の二枚組みを集めた。その他カツァリス演奏のリスト編ベートーヴェンの交響曲全集、ナクソスで出ているブラームス交響曲の四手のピアノ版等を愛聴している。
ロシア未来派の歌曲の面影を期待して銀座で取り寄せたシャンドス社のグリエールの「コロラトゥーラ・ソプラノと管弦楽のための協奏曲」はおそらくグリエールにしては存外野心的な作りで、満足の行くCDだった。
CDを聞く合間に片手に文法書などを持ってめくり読みし、心の隙間を埋めている。
奪われた音を求めて町歩き 痛みをとめる休止符を待つ


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