チュエボーなチューボーのクラシック中ブログ

人生の半分を過去に生きることがクラシック音楽好きのサダメなんでしょうか?

『音楽の友』創刊号と第2号の間のミゾ

2014-06-20 19:30:02 | 音楽の本

音楽之友創刊号(1941年12月号、右)と第2号(1942年1月号)の表紙です。

同じ絵を使い回しています。だから内容も同じようなもんだろうと思いきや全然違っていました。

 

↓創刊号の目次。メインは「日本交響楽団建設記」。「戦ふ軍楽隊」やら「音楽挺身隊(山田耕筰)」とか若干きな臭いですが、かろうじて平和に留まっています。

 

↓創刊号の記事には日響の分裂の事情が書いてあってなかなか面白いです。近衛秀麿さんvs.山田耕筰さんの争い。

 

↓同じく創刊号から銀座山野楽器の広告。

 

。。。ところが、第2号になると戦争の色が急に濃くなります!

 

↓第2号目次(途中省略)。どうしちゃったんでしょう?「音楽への敢闘譜」とか「国民総出陣の歌」とかクラシック好きには全然関係ないし楽しくなさそう。。

 

↓あら~「屠れ!米英我等の敵だ」って。(この雰囲気を引き摺っているからこそいまだに日本のクラシック界では米英の作曲家の作品が不当に扱われているのかも?)

 

。。。1号と2号の間に日本はアメリカに対して宣戦布告(1941年12月8日真珠湾攻撃)。

平和の象徴・クラシック音楽の雑誌でさえこうなってしまう戦争ってマジ怖い、ってことを音楽の友創刊号と第2号が如実に示してくれている気がしてならないです。