チュエボーなチューボーのクラシック中ブログ

人生の半分を過去に生きることがクラシック音楽好きのサダメなんでしょうか?

シェーンベルク『グレの歌』日本初演(1967年)

2016-02-22 20:16:38 | 日本初演

『音楽芸術』誌1967年8月号から「グレの歌」日本初演の画像です。1967年6月15日(木)東京文化会館大ホール。



読売日響創立5周年を記念して、第40回定期で常任指揮者・若杉弘(1935-2009)の指揮のもと演奏されました。

画像からもわかるように若杉さんはなんと、暗譜。

ちなみに声楽は
ワルデマール:宮原卓也(1928年生まれ)/トーヴェ:毛利純子/山鳩:長野羊奈子(1933-2014)/語り手:中山悌一(1920-2009)/農夫:平野忠彦(1938-2014)/道化師クラウス:藤沼昭彦(1933年生まれ)/混声合唱:東京混声合唱団、二期会合唱団、日本合唱協会/男声合唱:TCF合唱団、上智大学グリー・クラブ、東洋大学白山グリー・クラブ、早稲田大学コール・フリューゲル...という布陣でした。(鈴木匡氏による雑誌記事と「東京文化会館アーカイブ」の情報が一致。)

記事によると合唱は力不足な感じだったようですが、特に学生の合唱団は大作の初演に参加することができて幸せでしたね!自慢でける。

この演奏会は超満員の盛況だったようです。当日売りは一枚もなく、楽員用の招待券も入手困難だったとのことで、合唱付き超大オーケストラということで話題性が高かったんですかね。

ところで「超大オーケストラ」ってことで気になるんですが、上の写真のオーケストラはそんなにバカでかくないような?

もしかしたら、この日本初演はいわゆる「縮小版」によるものだったんでしょうか。

オリジナルだと木管だけで25名必要な筈のところ、上の写真ではそんなたくさんいるようには見えません。(写真ではよくわからないので断言できませんけど)

もし縮小版だったとすると、オリジナル編成での日本初演がいつ、誰によってなされたのかが気になってきます。

そもそも、ときどき演奏されるという縮小版ってシェーンベルク自身による縮小なんでしょうか?わかったら追記します(勉強不足)。

 

(追記)同日の公演の全体像です。音楽の友社『音楽データ・ブック』より。編成は縮小版でなく、やっぱりフルサイズのようですね。