ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2016.8.9 息子の帰省に思うこと

2016-08-09 20:45:19 | 日記
 先月末で前期試験が終わり、部活の総会も終え、息子は夏休みになると同時に青春18切符を片手に恒例の一人旅に出ていた。3回生の夏休み、そろそろ就活も視野に入れてインターンシップ等に参加しなくていいの、という台詞はぐっと堪えている母(私)である。
 そして5泊6日の極楽トンボならぬ風来坊旅行を経て、ようやく今しがた「これから新幹線に乗る。出来れば晩御飯はそちらで食べたい(ちょっと遅いんですけど!)」という連絡があり、自宅に舞い戻ってくることになった。
 聞けば、宿泊先はネットカフェか良くてもカプセルホテル、はたまた高校時代の友人の下宿。きわめてエコである。いや、男子だからこそ、の宿である。いいなあ、青春真っ盛り、今しか過ごせない羨ましい20歳の夏である。

 昨年は九州各地を放浪し、帰りの旅費が底を付き、泣きが入って送金したのだったけれど、今年は一応計画的にお小遣いを貯めて考えながら行動した(今はアルバイトをしていないため当然貧乏なわけで、不足分は送ったのだけれど)とのこと。少しは成長したということか。

 初日にはかの号泣県議が通いつめた温泉駅を過ぎ、見ただけで火傷しそうなちょっと赤茶けた一面砂の鳥取砂丘の写真が送られてきた。
 スターバックスならぬ“すなば珈琲”で背伸びして(普段は珈琲牛乳しか飲めない)アイスコーヒーを啜り、翌日は餘部鉄橋で鉄男気分を楽しみ、わざわざタクシーに乗ってB級グルメのホルモンうどんのお店に乗り込み、かつて夫との男二人旅で寿司三昧をした岡山ではお一人様寿司と洒落込み、3日目にはこれまたかつて3人で旅行した宮島に渡ってアナゴ飯やら牡蠣を賞味し、広島ではちびの頃から大好きだった緑色の路面電車の新シリーズを確認した後、4日目に71回目の原爆の日を迎えたというスケジュール。

 5日目には友人に会うまで時間に余裕があるからといって北九州にまで足を伸ばし(一体どれだけ長い時間電車に揺られているのだろう。考えただけで腰が痛む。)、再び広島に戻ってお好み焼きを頂き、最終日には今回の旅費のスポンサーになってくれた祖母(私の母)にお供え用の紅葉饅頭を買い求め、蔵元で夫と一緒に飲む地酒までゲットし(これを聞いて夫の頬が弛みまくったのは言うまでもない。)、昨夜遅くに下宿に戻った模様。

 昨年は長崎で翌日開催される原爆記念行事の準備風景を見たと言っていたから、こうした夏の旅行でかの地を訪れるということも彼なりの平和への思いなのかもしれない。

 そんなわけで少しの間、我が家はまた3人になった。
 とはいえ、来週早々にはまた部活や合宿に備えて下宿に戻るということだし、こちらも夏休み期間というわけではないからいつもどおり家と職場の往復。ただ洗濯と炊事が大変になり、家が狭くなるわね~といった風情である。
 彼の帰省にあわせて、明後日には父の三十五日法要という節目のイベントもあるが、この時期に出現した祝日、本当に有難い。初めての山の日はきっと忘れられない日になるだろう。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする