ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2012.9.30 入院4 日目、少しずつ回復、大型台風関東上陸?

2012-09-30 13:30:57 | 治療日記
昨日は午後から先生の回診もなく、静かに読書をすることが出来た。本を読もうなどという気持ちになったのは、今回のEC投与後初めてのことだ。
また、ゆっくり時間をかけて初めて夕食の主菜副菜を完食することが出来た。

それでも相変わらず日中13時間半の点滴を続けているため、1時間毎にお手洗いを往復しており、病室からは一歩も出ずじまいだった。

ここ最上階の病室でベッドに寝たままの姿勢だと、殆ど空しか見えない。3日目にして初めて、窓辺に立って位置関係を確認した。以前、前泊したことのある高層ホテルの上に丸いお月様が朧に浮かんでいた。
今日は満月だというが、あいにくの台風でお月見どころではないだろう。

昨夜の検温では微熱だったが、初めて痛み止めのカロナールを飲まないで眠ることが出来た。歯の痛みと頭痛がともに落ち着いてきている。

今日で9月最後の日となった。
先ほど看護助手さんが、早々と部屋のカレンダーを10月に替えてくださった。まさか月変わりの日を病室で迎えるとは、先週水曜日の夜まではゆめゆめ思わなかった。
さすがに日曜日、病棟内は静かである。今日も同じ2種類の点滴が3本。所要時間13時間半で1.6リットル。

昼前に先生の回診があり、明日には入院時に行った血液と尿の培養検査の結果が出て、感染の原因がわかるそうだ。ポートの針を刺してから90時間を超えることになるから取り替えるだろう。早朝に再度採血して白血球が増えてきていなければ、グラン(G-CSF)の注射を打つことになるという。

いつも入院する度に思うのだが、病院の食事は不思議だ。決して特別根菜類が多いというわけではないのに、完食せずとも、翌朝ごくごく自然に理想的なお通じがある。こういう食事を作ればいいのだなあと思うが、食べ盛りの高2男子(息子)にはさすがに物足りないだろう。

この病院に入院するのは今回で5回目だ。
1回目は2008年7月、ハーセプチン投与開始時に2泊した。2回目は同年11月、タキソテール投与開始時、同時にポート設置手術でやはり2泊。3回目がその10日後、今回同様発熱性好中球減少症で9泊した。4回目は2010年9月、ポート破損のため抜去と再設置手術で1泊。そして今回である。4年半で5回、うち緊急入院が3回が果たして多いのかどうか。
やはり一番辛かったのは3回目である。1週間輸液だけだったし、部屋でシャワーを浴びることなど退院まで叶わなかったから。
今回はずっと回復が早いのを実感している。

さすがに4日間殆ど寝たきりで、体が凝り固まっている。点滴の合間に少しストレッチをしてみたら、ガチガチだ。腰も痛む。食事がきちんと摂れれば点滴のブドウ糖なども減らして貰えるから、マスク着用で少しでも歩かなくては。

さて、旅行中の夫と息子だが、台風接近のため、帰りの新幹線の乗車を3時間近く繰り上げて帰ってくるという。既に定刻通り発車したそうだが、風より雨が強くなっているそうだ。乗り継ぎのJRや私鉄が止まったら大変だ。明日は2人とも出勤、登校なので、無理して寄らなくとも大丈夫、と言ってみたけれど。
コメント (5)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2012.9.29 入院3 日目、シャワー許可、点滴は日中に、脱毛開始

2012-09-29 13:05:16 | 治療日記
昨日、口腔外科からお呼びがかかったのは夕方遅くになってからだった。
車椅子に乗せて頂いて2階までエレベーターで降りる。よたよたとお婆さんのように前屈みで、点滴棒を持ってしか歩けない今の私には、猛スピードで押されているように感じる。

若干の連絡の行き違いがあり、診療椅子に移動して診察が始まり、これまでの治療経過と今回の症状を話してからレントゲン撮影に戻った。
先生は画像を見るなり、免疫抑制による急性歯根膜炎との診断。痛みが酷い歯自体は虫歯の治療済みで、神経が残っていないのでその痛みが出るものではない。歯自体は抜歯する必要があるほど悪い状態のものではない。内側の歯茎が特に腫れているため、ものを飲み込むのが辛くなっている。今後抗生剤が効いてくれば膿みが溜まってくるので、切開して出した方が楽である。月曜日にもう一度来るように、ということになった。
その後、応急処置として噛み合わせが当たらないように上下の奥歯を削った。舌で触ってもズキンと響く位なので、軽く触られるだけで痛み、体が突っ張ってしまう。「麻酔しましょうか?」と言われたが、麻酔もあまり良くないのでは、と何とか我慢した。噛み合わせをチェックしながら何度か微調整してだいぶ当たらなくなった。その後、腫れた歯茎に沿って薬を塗り込まれ、あまりの痛さに震えて涙が出る。

やはり餅は餅やだ。専門の先生に診て頂くことが出来、原因がわかってほっとした。このまま放置しておいたら腫れが喉まで達して息苦しくなるところだったという。いずれにせよ抗生剤が効いて全身状態が良くなれば治ってくるでしょうとのこと。
治療後はさすがにぐったりしてベッドに横たわった。30分は飲食しないように、と言われたが、夕食が届いても、とても手をつける気にならなかった。

いやはや免疫抑制恐るべし、だ。歯の根1本の炎症でこれだけ痛い目に遭うとは。がん患者にとってかくも口腔ケアは大切なのである。
少し疲れたのか夜最後の検温で、また8度近くまで熱が上がってしまった。

日付が変わる頃、35時間近く繋がっていた点滴が一旦終了した。2種類で3本、合計1.6リットル。
寝返りを打つのもチューブを引っ張らないように気遣わなければならなかったし、夜中何度もお手洗いに行く度に重い点滴棒を引きずって行かなければならなかったので、本当に身軽になった。
その後、朝まで少し連続して睡眠が取れれば、と思ったが、あまりの空腹で胃が痛み、頭痛もぶり返してしまった。

それにしても病室にはひっきりなしに人の出入りがあり、なかなかゆっくり眠れない。医師、看護師さんはもとより薬剤師さん、朝はゴミ回収、床清掃、トイレ清掃、清拭用のホットタオルの配布と回収、リネン替え、3度の食事前のお茶のサービス、食事の上げ下げetc.etc.。
さすがに今日は土曜日のせいか、昨日に比べだいぶ静かで有り難い。歯の痛みが少し落ち着いたおかげで、朝食も3分の1位食べることが出来た。

おめでたいことにこの週末、一人の時間を楽しもうと予約していたヨガ、リフレクソロジー、友人宅訪問を全てキャンセルした。
今回の入院に驚き、案じた友人達から「返信不要です」というお見舞いメールを複数頂いた。
4年前のタキソテール初回後の緊急入院時と違って、孤独感と焦燥感に苛まれていない。私は一人ではない、と思える心強さがある。有り難いことだ。幸せ者な私である。

今朝の検温で7度を割ったので、点滴が始まる前の朝の時間、思いがけずシャワーの許可が出た。ポート周りに防水シートを貼って頂き、水曜日夜以来、サッパリすることが出来た。
シャンプーしたらいよいよ髪の毛が抜け出した。枕を見ても、パラパラと付き出している。頭皮が引きつれるように痛い。ブラッシングすればだいぶ抜けるだろう。
いよいよ脱毛開始である。
入院しながら、こんなに毎日ちまちまと携帯から更新するとは、我ながら何とも酔狂だと思う。けれど、今の私にとって、このブログは沢山の方々と繋がっているという心の支え、安定剤なのだと感じている。

コメント下さっている皆様へ
パソコンが使えるようになりましたら、必ずお返事のコメントをさせて頂きます。それまでどうかご容赦ください。
コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2012.9.28 入院2日目、終日点滴、口腔外科受診が可能に

2012-09-28 13:22:31 | 治療日記
昨日午後、病室に入って以来、採血を腕2カ所、ポートから1カ所。採尿をコップ2個分と検査続きだ。
その間、夫は入院手続きやらアンケートやらの雑用を全部片付けてくれた。朝、ドタバタで家を出て来たため不足だったものを揃え、数日間一人で売店まで歩いて行かずとも大丈夫なほど冷蔵庫を一杯にしてくれ、歯痛薬なども調達して来てくれた。
結局昼も抜きで空腹だったのだが、夕食が出てもお吸い物以外喉を通らない。代わりに夫が全部平らげていってくれた。

一昼夜点滴に繋がれ、ブドウ糖等の維持液ソルデム3Aと抗菌剤のシプロキサンで合計2リットル。頭痛と歯の痛みと、点滴のせいで近くなったお手洗いでほとんど一時間おきに目が覚める。部屋のお手洗いがバリアフリーでなく、段差があるため、いちいち重い点滴棒を持ち上げるのがストレスだ。
相変わらず今朝も頭痛だが、そのおかげか熱は7度台まで下がっている。
今朝は昨日は免除してもらった身長体重測定のため、初めて部屋の外に出てナースステーションまで歩いた。166.6㎝、46.4㎏。

病棟のドクターはお二人とも若い女性だ。かつて化学療法室でお世話になった認定看護師のKさんがお顔を見せてくださった。今はこの病棟勤務になったのだった。
歯の痛みでつばを飲み込むのもつらいし、喋るのも嫌な感じ。この病院には歯科はないが、口腔外科はあるため、無理を言って受診させて頂くことにした。
今朝からは軟食メニューに変えてもらったが、朝昼とも一口二口。

それにしても、四半世紀以上仕事をしてきて、突然何も準備出来ずに一週間休むのは初めてのこと。致し方ないとはいえ、痛恨の極みといったところだ。隣の係長に最低限お願いすることを電話する。
今回も無理せず休職した方が良かったのだろうか、とついつい弱気になる。来年の夏もまた元気に過ごせるように、と十分納得して始めたECだが、果たしてこの先あと5回、治療出来るのだろうか、と不安にもなる。いずれにせよ規定量の薬では私には多すぎるということがわかったので、次回は8割に減量の予定だ。タキソテールも途中で減量せざるを得なかったし、ナベルビンも8割だからこそ続けられた。私は実にエコなのである。
今回の入院で、次回いつ治療が再開出来るかまたわからなくなった。年内で終了のつもりだったが、なかなか思い通りにはいかないものである。

夫と息子には予定通り旅行に出かけてもらった。本当は一人優雅な週末を送るはずだったのだが…。こんな状況なら家にいるより入院している方が安心だ。
ちょうど病院の最寄り駅は新幹線の停車駅なので、早朝、出発前に2人で病室に顔を出してくれた。明後日、帰りにも寄ってくれるそうだ。


コメントを寄せてくださった皆様、
暖かい言葉に本当に励まされています。お一人お一人にお返事することが出来ず申し訳ありません。とても有り難く読ませて頂いています。どうもありがとうございます。
コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2012.9.27 EC投与14 日後、悪夢再び、緊急入院

2012-09-27 14:55:52 | 治療日記
昨夜、悪寒の後、8度超えの発熱。頭痛も酷く夕食後ロキソニンを飲んでしまったので、シプロキサンを飲んで大丈夫か主治医に問い合わせて確認してから服用した。飲み合わせはあまり良くはないので、明日カロナールを処方してもらうことになった。冷えピタとアイスノンで休んだが、あまり眠れずじまい。

今朝も8度超え。さすがにこれは好中球減少症では、と入院準備もして、夫同伴でタクシーで一時間半かけて病院入りした。頭が割れそうに痛み、つらい。具合が悪いと病院が遠いのはやはり大きなハンデだ。

採血は40人待ちで40分。今日は二本。その後腫瘍内科に移動。熱が高いため、化学療法室のベッドに横にならせてもらって待つこと一時間半。二週間の不調報告。診察室での検温は9度超え。白血球1300、追加で撮ったレントゲンによれば肺炎の影は出ていないが、好中球がわかるまで待ちましょう、となる。
その後また小一時間経ち、好中球5%のため、タキソテールの時と同じ緊急入院となった。
概ね一週間の入院とのこと、職場の上司にメールする。
そしてまた、いきなり病人になってしまった。

病院のベッドで点滴に繋がって初めて携帯から投稿しています。短文乱文ご容赦ください
コメント (8)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2012.9.26 EC投与13日後、再び微熱

2012-09-26 19:51:20 | 日記
 昨日は午後の母業ダブルヘッダーのため、久しぶりに一人で遠出した。帰宅後はさすがに疲労困憊したのか、だるさと頭痛、さらに何やら急に右の奥歯が痛くなり、早目に休んだ。
 先月、3カ月に一度の歯科検診を受けて異常なし、と言われたばかりだが、ゾメタを4年半も続けているから、下顎骨の壊死という副作用が一番怖い。虫歯の治療で削らなければならないということがなければよいのだけれど・・・。早速今日にでも、と思ったら今日はあいにくの休診日だった。近いうちに診て頂かなければなるまい。
どうもあちこちに痛みがあるので、寝ている時も無意識のうちに奥歯を噛みしめているようだ。上の歯にちょっと触れるだけでズキンと痛むので、咀嚼が良く出来ず困りものだ。

 そして、夜中。体が火照る感じがして目覚めた。検温してみれば7度4分だったけれど、冷えピタとアイスノンをして眠る。
 やはり頭が重い。今朝も相変わらずで7度3分。解熱と頭痛対策としてまたもロキソニンを飲んで出勤した。とりあえずその後、熱は上がらなかったようで無事勤務終了。ほっと胸をなでおろした。

 帰路、あたりはすっかり秋の気配が濃くなってきた。街路樹は色づき始め、落ち葉もちらほら。金木犀の香りもどこからか香しい。半月の重みを感じてしまう。
 帰宅してすぐにかつらを外して、ようやくほっとしたかと思うと、あたかも外で見ていたのでは、と思うほどのタイミングで、集金やら宅配便やら玄関のチャイムが鳴る。あわててもう一度かつらを被り直す落ち着かないひとりの時間である。

 そんなこんなで明日で初回投与から2週間。白血球底値というタイミングで経過観察のための通院である。
 どれほど数値が下がっているものやら、案じたところで仕方ないけれど、来週無事に2回目の投与が出来ないと、またその後のスケジュールが狂ってしまうので、ちょっとブルーである。
コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする