ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2021.7.25-26 4度目のかつら卒業とちょっぴり海辺の夏休み

2021-07-26 21:38:04 | かつら
 日曜日。世間では4連休最終日。3泊した息子が帰阪する日である。
 日曜日にしては早起きして3人揃って朝食を摂る。今日は3か月半ぶりに朝一番で美容院を予約している。この間、前髪もトップもそれほど伸びていないけれど、この連休明けにかつらを卒業するのが目標だった。

 予定通りにJさんが専属でカットから仕上げまで担当してくれる。まずはカットからスタート。久しぶりに人さまにシャンプーして頂き、ちょっと贅沢にヘッドスパもお願いする。フローラルの華やかなオイルの香りに満たされて気分が華やぐ。
 マスクをしていると耳の周辺がとても凝るけれど、すっかり解して頂いてスッキリ、頭が軽くなった。マッサージの後、ブロー仕上げ。なんだか髪の毛がかなり少ない(かつらを被っていたのだから当然か)感じで落ち着かない。
 次回2か月後に予約をし、お誕生日プレゼントのシャンプーを頂いてサロンを後にした。

 いつも帽子を被っているような違和感からは解放されてさっぱりはしたけれど、同時にちょっと心もとないのは毎度のことだ。それでも夏の暑い間、ずっとかつらを被り続けるのは辛かったから、ほっとした。もう強風が吹こうが頭を押さえる必要がない。被り物の試着だってへっちゃらだ。
 その後、書店で文庫の新刊を見繕って買い求め、時間調整を。

 お昼はホテルの中華レストランを予約した。母と息子と4人揃って食事をするのはお正月以来のことである。息子と私は1回のみだが、母と夫は2回のワクチン接種も6月の初めに終わっている。予約の時間より10分ほど早く到着したところ、満席の札が出ており、何組もの人たちが「1時間は待ちます」とお断りされていた。

 そこに夫と息子が現れ、続いて母が到着し、4人揃って一番奥のテーブル席に案内され、お昼のコースをチョイスしてまずはジュースとお茶で乾杯。ダイエット中の息子に、寄ってたかって食べきれない分を廻すのは少しセーブした。お腹一杯で後半は食べきれず。デザートだけは頂いたが、母をバスターミナルまで送っていく頃から急に腹痛に。
 バスが到着し、あとは息子が出発するまで見届けるというので、急遽ホテルに戻ってお手洗いへ急ぐ。またお腹が壊れてしまった。冷房が効いているところでちょっと普段より沢山の食事を摂るとすぐにお腹が壊れるのは相変わらずだ。

 息子と合流し、新幹線乗換駅で一旦降り、改札口で息子を見送る。夫がこの駅まで見送るのは時々あったが、夫と私と2人揃って見送るなんて初めてではないだろうか。
 息子の後ろ姿が見えなくなるのを見届けて、少し涼しい風を感じてリフレッシュしたいと、そのまま海を見にみなとみらい地区まで足を伸ばした。

 車内でのお伴は伊予原新さんの「月まで3キロ」(新潮文庫)。
 帯には「『気づいたら、泣いていました』(担当編集)新田次郎文学賞受賞!ままならない人生を月や雪が温かく照らし出す傑作6編」とある。初めましての作家さんだが、理系で博士課程修了という珍しい経歴。これは面白いかも、と手に取ったら大アタリだった。表題作を含め半分の3編のみ読み終わった。逢坂剛さんとの対談が末尾に収録されているが、ミステリ大賞がデビュー作とのこと、なるほど・・・と頷いた。

 さて、目的駅に到着。前回訪れた時に「次に来たら乗りたいね」と言っていた日本初、世界最新の都市型循環式ロープウエイに乗るのが今回の大きな目的だ。駅を降りるとすぐに乗り場にアクセス出来る。エレベーターでチケット売り場へ。
 ロープウエイは当日のみ有効ということだったので、大観覧車と片道セット券をゲットして、殆ど待たずに乗車。8人乗りのキャビンは、コロナ禍のせいか、相席にはしておらず2人で貸し切りだった。冷房も効いており、広々として実に快適。
 いいお天気なので、海も空も青く陽射しが眩しい。運河パーク駅まで片道僅か630mの距離だったけれど、その空中散歩は実に楽しかった。運河パーク駅を降りると20分待ちとのことだったので、駅前の乗り場から乗って正解だった。

 ホテルに到着するのはちょうどいい時間だったけれど、チェックインの人たちで長蛇の列。何度も泊っているが、30分近く並んだのは初めてだった。草臥れたのでそのままラウンジに移動して、ウエルカムドリンクを頂いて人心地着いてから14階の部屋に移動した。

 夜景を見ながら観覧車を乗ることにして、逆算すると早めの夕食の方がいいね、ということで、小一時間部屋でのんびりしてから夕食はカジュアルイタリアンでパパっと済ませる。
暮れなずんでくる窓の外には大観覧車のライトアップがだんだんハッキリしてくる。
 見れば、世界初、オリンピックの動くピクトグラムである。開会式を思い出して思わず動画を撮影し、息子にも送った。レストランのスタッフも「初めて見ました」とのこと。灯台下暗しである。

 お腹が満ちたところで、大観覧車を目指す。閉園15分前までの入園ということだったのでその15分前に到着したら、観覧車入場受付終了の札がちょうど出たところ。なんとかなりませんか、と粘ったけれどダメだった。残念。
 何となくお腹も心配で、その後運河界隈を散策。夫は以前も乗船したナイトクルーズに乗りたそうだったけれど、30分近く待ち時間があるので、そのままぐるりと近辺を一周してホテルに戻った。昼間に乗ったロープウエイのライトアップがとても綺麗だった。

 暑い中結構歩いたので、ちょっぴり読書をした後は早々に入浴して就寝。今日読んだ3編では表題作「月まで3キロ」が良かったかな。

 月曜日。夏休み初日。
 いつもどおりの時間にアラームが鳴ったけれど、消して寝直し、朝の連続テレビ小説をベッドの中で視る贅沢よ。外は遊園地と海が臨める大好きな風景だ。浴槽足湯を済ませ、のんびりと支度をする。
 今日はホテルのブッフェ朝食を止めて、ベーカリーカフェで軽い朝食を摂ることに。焼きたてのパンはやはり美味しい。

 食後は部屋に戻って食休み。夫はオリンピックを観、私は読書を再開。チェックアウトの時間となり、清算方々ラウンジでの桃のアフタヌーンティを予約した。
 昨日、ウエルカムドリンクを頂く時に予約しようとすると、「あいにく既に予約席は満席で、明日チェックアウトの時間がオープンの時間なので、当日席が予約出来れば・・・」と言われていた。
「あまり良いお席ではありませんが・・・」とのことだったけれど、無事席が確保出来た。なんといっても桃ラブの夫は目がハートになっている。

 荷物を預けて世界最大時計型大観覧車に乗りに。入り口で検温を終えてエレベーターで乗り場へ移動。さすがに月曜日の昼下がり、空いており待ち時間はなし。こちらも8人乗りだけれど、相席はなし。1周およそ15分の大観覧車は、息子が小さかった頃から何度も乗っているけれど、みなとみらい地区の景色が360度見渡せてとても楽しい。

 大観覧車から見える、何やらイベントが行われていると思しき場所まで散歩してみようということで、暑い中、港方面へお散歩。赤レンガ倉庫ではあれこれイベントで混雑していたけれど、アフタヌーンティの予約まで1時間ちょっとということで、ゆっくり入場している時間はなく、スタスタと歩く。

 青い海に青い空、大きな船を見ると、なんとなく心が軽くなる。海風は強いけれど、もうかつらを押さえる必要がないので、日傘だけ注意していればよいのがとても楽だ。かつらを被っていないとこんなに頭が涼しかったのだ、と今更のように気づく。嗚呼、願わくばこのまま長く素頭で過ごしたい。
 赤レンガ倉庫内で涼みがてら、お菓子や紅茶等のお土産をゲットしてホテルに戻ったのは実にパンクチュアルに予約時間ぴったりだった。

 確かに窓際ではなかったけれど、優に3人は座れる長いソファと椅子が2つの広い席に案内される。3段重ねの桃尽くしのアフタヌーンティが運ばれ、飲み物は21種類から好きなものをチョイス。
 暑かったのでミントティからスタートして、マスカットティ、ラウンジの名前がつけられたブレンドティ、レモングラスティに最後はカフェラテ迄頂いてお腹ぱんぱん。よりによってゴムのスカートでなくウエストがきちんとしたスカートを履いていたので、1番上のスイーツのお皿は完食出来ずじまい。

 1時間半以上食べ続け飲み続けの優雅なアフタヌーンティタイムを終えて、お腹ごなしに駅まで歩き、始発の電車にしっかり座って帰路についた。帰路、残り3編の中では「エイリアンの食堂」が良かった。伊予原さんの作品、また別のものも読んでみたい。

 帰宅後、夫はいつもの薬を頂きに近所のクリニックへ。私は洗濯機を廻し、食洗器を廻し、かつらをシャンプーし、今月2回目のお花を活けた。ピンクと赤のグラジオラスが2本ずつ、ピンクのスプレーカーネーションとデンファレが1本ずつ、初めて見るイネのようなスモークグラスが2本とアレカヤシが1本。花言葉は「用心深い」、「集団美」、「わがままな美人」、「率直」、「元気」だそう。
 暑いので、マメに水切りをしても水を変えてもなかなかお花は持たない季節だけれど、生花があるとやはり良いものである。
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2021.4.11 エンハーツ13クール目、さらに減量9回目投与後11日目のこと いつのまにか終日大忙し

2021-04-11 22:34:14 | かつら

 今日だけはちょっぴり寝坊を死守した日曜日である。目覚ましが鳴るまではとベッドで粘っていたかったけれど、腹痛で目覚める。今回は便秘がないためマグラックスのお世話にもならず、今のところ順調なお通じである。

 のろのろ起き出して洗濯機を廻し、布団カバーを替える。朝食を済ませ、待っていたメールに返信する。2回目の洗濯は、夫と私のニット類等。厚手のニット類をようやく収納して衣替えが一歩進む。それと合わせて、息子が置いて行った大量の衣類でおそらくもう着ないであろうものを断捨離しつつ、ベランダで洗いあがった洗濯物を干す。

 夜、来週の瞑想ヨーガの音声チェックの打ち合わせがあるので、事前準備。夫と私のスマホやタブレット、PCを駆使して、家内Zoomミーティングを開き、別々の部屋から音声チェックをすること数時間。
 ああでもないこうでもないと環境を変えながら、一番良い音響になる組み合わせを探す。音の余韻が命ともいえるリン等の音は、Zoomにすると途中で消えてしまったり、変にエコーがかかってしまったりと残念なことになっている。リアルに勝る状況が出来るわけはないのだけれど、なんとかならないかと色々試して、夜の打ち合わせでベストなものをお届けしたい、と夫も巻き込んでランチもそこそこに頑張った。

 そうこうしているうちに予約した美容院に出かけなければならない時間になり、大慌てで身支度を整え、最寄り駅まで買い物を頼んだ夫と出かけた。
 予約時間より10分ほど前に到着。すぐに案内されるが担当のJさんの姿がない。検温やメディカルチェックをして施術中のマスクを付け直しながら、どうしたのかと思ったら、ちょうど休憩で出かけているとのこと。
 5分前に戻ってこられて、お久しぶりです、とご挨拶。

 入り口付近の椅子にすわったままでかつらを外すのは勘弁してもらって、一番奥の席に衝立を立てて移動してから素頭になる。サイドの抜けずに済んだ毛はひょろひょろと大分伸びて、かつらからはみ出しそうになっているが、それを生かすことも出来ないので、ひとまず一番短い長さのトップのあたりに合わせるようにカットしてもらうことに。

 クリクリ坊主のさっぱりベリーショートになった。Jさん曰く、頭の形が頗る良くて、そのままウィッグを被せる人頭台のようなので(本当かしら!?)、美容師的にはこのスタイルも大いにアリ、だそうだ。
 けれど、「さすがにこのヘアスタイルでデビューしてしまったら、今持っている洋服が全部着られなくなりそう・・・」と言ったら、「確かに」ということに。いずれにせよあと3か月ほどして、真夏前にかつら卒業出来ればというのが今の希望だけれど、前髪はサイドやバックと同様の速度では生えてこないだろう。

 それにしても4回脱毛して、4回とも毛質が変わりましたね、と20年以上お世話になっている彼女から言われると確かにそうだ。もともとの地毛は真っ黒く太く剛毛で、雨が降ると広がるボリューミーなものだった。
 それが2008年のタキソテールで完全脱毛。次に生えてきたのはクリンクリンにカールした猫っ毛で、伸びてもスタイルが上手く決まるまでかなりかかった。
 続いて2回目は2012年のECでまたしても完全脱毛。この時は初回ほどではなかったけれど、かなりひょろひょろでコシのないペタッとした毛質になった。
 3回目の脱毛は一昨年2019年のハラヴェン。完全脱毛はせずに、落ち武者のようにサイドが残ったみすぼらしい脱毛だった。ようやく昨年3月まだ完全な状態ではなかったものの、かつらを卒業した。

 それから僅か半年もせず2020年、4度目の脱毛、それが今回のエンハーツである。それまで3回の脱毛は初回投与だけであっという間に完全脱毛、ないしはかつらを被らなければ外出出来ない状態に至ったけれど、4度目の今回は、7月から4回の投与で毎度毎度ヒョロヒョロと抜け続け、9月になって漸くかつらデビューと相成った。

 Jさんが言うには、3回目から4回目の脱毛期間が短かく、抜けた毛がしっかり元通りにならないまままた脱毛したので、毛根がかなり困惑しているのではないかとのこと。当初の髪の毛に比べて正反対の毛質になったようだと仰る。まあ、致し方ないけれど、こうして人生のうちに4度も脱毛する人などそう多くないだろう。
 そんな状態でも、こうして頑張ってまた生えてきてくれた私の髪の毛。白髪も全くない。頑張っていると褒めてあげたい気分である。

 今の髪の毛の長さだと、シャンプーの後、頭皮を詰まらせてしまう恐れがあるので、コンディショナーは使わなくて良いとのこと。シャンプーだけでこの短さなら、洗うのも乾かすのも本当に楽チンだ。
 半年以上ぶりで人様からシャンプーしてもらい、マッサージしてもらい、右肩が特に凝っていますね、と言われながら懐かしくも心地よい小一時間を過ごせた。
 「次回の予約はどうしますか。」と訊かれ、「治療のスケジュール等もあるし、また3か月後を目途に連絡します。」とサロンを後にした。いずれにせよ夫がずっとお世話になっているし、連絡を取る手段には事欠かない。

 コロナ禍前は施術後のお茶のサービスがあったけれど、今はそれも中止。ずっとJさんとマスク越しにお喋りをしてすっかり喉が渇いたので、駅前のカフェで急いでカフェラテを飲んでから、昨日と同じ時間の電車に乗って最寄り駅に戻り、ヨガスタジオへ向かった。

 今日参加したのはA先生のアロマビューティヨガのクラス。スタジオに入ると一杯に漂う香りに癒される。
 今月の香りはゼラニウム、ユーカリ、レモングラスのブレンドとのこと。頭で考えずに直観を大事にしながらゆっくり身体を動かしていきましょう、とのガイドで気持ちよく丁寧に身体を動かすことが出来た。
 たっぷり汗をかいてさっぱり。シャンプーしてもらったばかりだけれど、さっと洗い流して帰宅の途に就いた。

 帰宅後はまたしても夫が用意してくれた夕飯を摂り、昼間頑張って準備を重ねた音質チェックのミーティングに臨んだ。
 15分の予定だったけれど、おかげさまで5分でOKが出た。これでダメ出しだったらもうお手上げだったので、ほっとした。労を惜しまず全面協力してくれた夫のおかげであり、相変わらず頭が上がらない。

 当初は夕方から美容院とヨガスタジオに行くだけの予定だったけれど、思わぬ音質テスト等で気づけば朝から大忙しの一日となってしまった。余裕で楽勝のんびり出来る日曜日!のつもりだったけれど、叶わぬこととなり残念。でも、まあ何はともあれ、準備が大切、を痛感した日曜日であった。
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2021.1.15エンハーツ9クール目 さらに減量5回目投与後9日目のこと エンハーツ開始半年、脱毛その後

2021-01-15 20:14:33 | かつら

 在宅勤務である。今日は昨日とは打って変わって曇天の寒い一日になるという。なるほど、確かに寒い。洗濯物の始末は明日、暖かい日に先延ばしにする。
 夫が出かけてから勤務開始までの1時間ほど、圧力鍋で夕食のポトフ(寒い日はこれに限る我が家のお助けメニュー)を仕込み、クローゼット内の湿気取りの取り換え等細かい家事が出来て有難かった。
 私は、最低限の化粧しかしていないので、下地からかつらを被って身支度完成まで、ものの15分もかからないのだけれど、それでも朝の15分プラス通勤時間の存在は大きい。

 さて、今日でエンハーツ開始からちょうど半年が経過する。脱毛の確率は半々と言われていたけれど、初回から毎回のようにひょろひょろと抜け続け、2か月ほどで外出時はかつらを被らざるを得なくなった。ただツルツルの禿げ頭になったわけではなかったので、毛量の少ないごく軽く涼しいかつらを新調した。

 抜け毛で痛んで敏感になっている頭皮を刺激しないように、かつらを固定させるクリップをつけずに、そのまま地毛の上からただ被っている。しっかり止まって絶対外れない、というわけではなさそうだけれど、インナーキャップで頭を締め付けられることもなく(これが結構頭痛の原因になるし、夏は2重に被っていることになり、とても暑い。)ストレスフリーで助かっている。

 その頭髪、毎回投与後3週間すると抜け毛が多くなっていたが、このところそれが大分落ち着いてきているように思う。コロコロクリーナーの登場回数が減っている。シャンプーするとその後始末で暫く浴室か出られなかった(具合の悪い時は下を向きながら吐き気は増すし、貧血になりそうだった。)けれど、今はチョイチョイと片付ければ済む。

 もちろん鏡を見ればクリクリ坊主だけれど、頭全体がちょっと黒くなってきた感じ。思うに、この半年間で弱かった毛根から生えていた髪の毛は一旦全て抜け落ちて、薬にめげない丈夫な髪の毛が残っているのに加え、少しずつだけれど、新しい髪の毛が生え始めているように感じる。もちろん、だからといってこのまま外に出るわけにはいかないのだけれど。就寝時に頭が寒くて帽子を被って眠らないと風邪をひくということもなさそうだ。

 また、いつ美容院に行けるようになるかはわからない。けれど、このまま抜け毛が落ち着いて少しでも髪の毛が生えてくれるなら、エンハーツを続けていてもかつらを卒業出来る日が来るかもしれない・・・と捕らぬ狸の皮算用をする、早くも1月折り返しの夜である。

 

 
 

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2020.9.23 エンハーツ4クール目減量初回投与後1週間目のこと 4度目のかつらデビュー

2020-09-23 20:43:48 | かつら
 在宅勤務と4連休明けで6日ぶりの出勤である。

 昨夜は、治療前日の夕食以来1週間ぶりにお米のご飯(お寿司等)をお腹に入れ、副菜の野菜も食べられて、少しシャンとした。
 頑張って食べなければ元気になれないのは重々わかっているけれど、本当に体調が悪くてしんどい時は、“食べる”という行為にとても体力を取られて、とにかく信じられないほど疲れる。
 元気な人には“食べたら疲れる”なんて意味不明なことだろうけれど・・・。昨夜も食べ終わったらぐったりしてソファに倒れ込んでしまった。

 気持ち悪さは依然として残り、食後の疲れでウトウトしながら邦画を一本観た。ずっと家にお籠りだったから真剣に・・・、というわけではなかったが、この4連休で映画だけは邦画、洋画とも数本ずつ観た(目の前を流した)ことになる。

 洗髪したらより一層トップ周辺の髪の毛が寂しくなって、ああ、いよいよ明日からかつらだ、という覚悟が決まった。
 なかなか寝付かれなかったが、今朝は昨日までより少し眩暈と耳鳴りが軽減しているようだ。気持ち悪さは紙を一枚剥がすレベルで軽減しているのかまだ実感出来ない。

 朝食の量は大分復活して、ミニデニッシュに加え果物もヨーグルトもプルーンゼリーも頂けた。相変わらず青汁はパスだけれど。
 自分の身体の言いようのない不調な感じを一体どう表現すればいいかと考えていたが、一言で言えば、身体がまとまらない感じ、というのがフィットするように思う。

 体幹がしっかりして、そこから手足が伸びてきちんと制御出来ている普段の感じがない。手足がバラバラとまとまらずに、それぞれがどんどん勝手な方向に伸びて行って沈み込んでいくような感じ。だからきちんと立ったり座ったり身体を支えているのがしんどく、すぐにソファに倒れ込んでしまうということか。

 今日被ったのは先日買ったばかりの重さ19gのエアウィッグだ。
 昨年もこのタイプで少し明るい髪色のものを買った。けれど、今のように地毛がたっぷり残っていなかったので、ボリュームを増すために少し濃いめの髪の毛を手植えしてカスタマイズして頂いたため、実際にはもう少し重くなっていた。

 そして、かつらを額にピンで止める地毛が殆ど残っていなかったので、涼感タイプだけれど結構しっかりしたインナーキャップを被った上からかつらを被っていた。だから、初めて脱毛した10数年前に購入したかつらに比べればうんと軽くて楽とは言っても、暑い夏はそれなりに被っている感があった。

 今回、脱毛が気になるのは頭頂部と後頭部だけで、それ以外はまだ地毛がたっぷりある。ピンを止めず、インナーキャップも不要だからそのまま軽く乗せるだけでいいのでは、というアドバイスを得、ふんわり被ってみた。
 取れそうで心配ならピンはいつでも付けられるので、と1つ頂いてきたのだけれど、自分の髪とネットがちょうどうまい具合に絡まって、ズレるという問題はなさそうである。とにかく軽いし、締め付けられ感がない。すっかり涼しくなった(いきなり上着が必要なほどの最高気温20度程度)ので、かつらデビューには有難い日になった。

 まあ、私なんぞのおばちゃん職員がちょっとばかりヘアスタイルを変えようが、周りは感知しない。お互いの在宅勤務の影響で1週間ぶりに顔を合わせるという人が殆どだし、良いタイミングだったには違いない。

 さすがに身体はすっかり弱っていて、足元はよろよろヨレヨレしているけれど、デスクワークで力仕事というわけではないのでなんとかなっている。
 台風も近づいており、昼休みは雨になりそうだったので、お弁当のおかずはちょっと残念だったけれど、注文して席で頂いた。
 本当なら、食後は家にいる時のように横になりたいところだったけれど、そうもいかず。なんとなく物足りない感じがして、おやつと飲み物を買いに生協購買まで出向いたが、品薄で何もなかった。読む本がなくなったので、新刊を数冊買って戻ってきた。こちらも残念ながら品揃えがイマイチ。

 とりあえずなんとか1日働くことが出来て、胸をなでおろしている。
 確かに副作用による体調不良にはほとほと参っているけれど、救いはあのしぶとかった胸痛・骨痛から解放されていること。もう何年もロキソニンとコデインを飲み続けてなお痛みが当たり前のようにあったのに、毎食後のロキソニンから解放されただけでなく、唯一の痛み止めであるコデインまで日に2回で済むようになるとは夢にも思わなかった(もしかしたら朝1回だけでもいい日が来るかもしれない。調子に乗りすぎか。)。

 もちろん、今日のように台風が近づいていて気圧変動が顕著だと、無痛というわけでははいけれど、このくらいへっちゃら。この体調の悪さに加えてこれまでの痛みをいまだ抱えているとしたら、かなり辛かったと思う。だからやはりエンハーツには感謝だ。

 明日はもう少しまた元気になっていますように。
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2020.3.13 ひとまず3度目のかつら卒業、週末雑感

2020-03-13 21:59:57 | かつら

 ようやくの金曜日である。小学校から高校まで、突然の一斉休校になって早くも2週間が経過した。春らしく暖かい良いお天気なのに、行動が制限されて親も子もストレスが溜まっているのだろうなと思う。

 選抜高校野球もフィギュア世界大会も中止になった。プロ野球も延期。大相撲は無観客開催。東京オリンピックも予定通り開催できるのか、雲行きが大分怪しくなってきた。準備を重ねてきた人たちのことを思うと本当にやり切れない。

 “最悪の事態に備えて最善を尽くす”―これは再発治療を続けていくための肝であるけれど、こうした未知のウィルスへの対応にも通じるところがあるように思う。同じように、“焦らず、慌てず、諦めず”も使えるのではないか。

 何より、ジタバタしても始まらない、ということは15年に渡る患者生活で嫌というほど身体に沁みついた。
 今の自分の状況を正しくかつ静かに受け入れて、今自分が出来ることを精一杯、淡々とやるしかない、のである。
 まあ、私自身は煩悩にまみれたごく普通の人間だから、そう簡単に達観ないし諦観出来るものではない。けれど、そうならざるを得ない時にはそうなるものである。

 一方、高齢でもなければ健康で自分の命がいつ途切れるか、なんてことを一度たりとも真剣に考えたことのない(考える必要のない)人たちが、余計にこの未知のウィルスとの遭遇で必要以上の不安にかられて慌ててしまう、というのは頷ける。

 「〇〇さん(私)は多発転移乳がんで長く治療していたらしいけれど、あっという間にコロナウィルスに感染して死んじゃったね~」なんてこともあるかもしれない。
 つくづく、生きていることは宙ぶらりんなのである。

 さて、昨年3月の初めにハラヴェン、パージェタ、ハーセプチンの3剤治療を始めて(ハラヴェンについては副作用の酷さに耐えかねて3か月で中止になってしまったが)1年余が経過した。
 ちょうど息子の卒業式に出席した日に脱毛が始まり(当日の朝はちょっとでも髪の毛に触れるとどんどん脱落するので、怖くて頭に触れなかったし、頭を強く振ることも出来なかった。そして夜にはもう抜けて抜けて・・・。浴槽もベッドも髪の毛まみれになり(もちろん掃除はしたけれど、ゴミ箱に山盛りの髪の毛をお掃除してくださったホテルの方には本当に申し訳なかった・・・。)、翌朝、数年ぶりにかつらを被って帰京した。あれからまもなく1年になる。
 当の息子が卒業した大学は、今年は早々に卒業式・入学式とも中止を決めた。彼曰く「6年生になっていなくて良かったね~」と言うのだから、「お前が言うか!」ではあるのだが・・・。

 脱毛も3回目となるとかなりずうずうしくなるもので、初回の時の大ショックで涙・・・、というほどではなかったけれど、全く凹まなかったと言えば嘘になる。髪の毛の抜け方はタキサンやアンスラサイクリンの時と違って、つるつるぴかぴかのマルコメ頭にはならなかった。全て綺麗に抜け落ちたわけではなく、脇から後ろは落ち武者のように情けなく残った。

 それから1年経過したわけだから、12センチ近く伸びている部分もある。
 髪の毛がない状態に合わせたインナーキャップに、弱々しくも生え揃った髪の毛を押し込むことが大分厳しくなってきている。 
 それでも、せっかく美容院でカットしてもらって地毛デビューを果たしたら、すぐにまた治療薬が変わって脱毛して、かつらに逆戻りは嫌だな・・・と迷っていたので、これまで美容院になかなか足が向かなかった。

 さすがに襟足がボソボソとはみ出して、あちこちにはねる髪の毛に耐えきれなくなって、「もういっか。春らしく軽くなりたいな。」と美容院を予約した。
 まだ息子が小さかった頃からずっとお世話になっていたJさんが、異動されて戻っていた。指名するタイミングもなくご無沙汰すること1年。夫は相変わらず同じ美容院に通っているので、いつも気にしてくださっていたとも聞いていた。
 今日は担当して頂けるということで、再会を楽しみに伺った。相変わらず昼食後からは下痢が続き、最後は空っぽで粘膜しか出ないほどだったけれど。

 こちらのビルもご多分に漏れず営業時間短縮中。実に空いていた。どこの大学でも卒業式が中止で、本当なら書き入れ時なのに暇で暇で・・・とのこと。1年前まで担当してくださっていた店長のGさんが「ずっとお待ちしていました。」と挨拶にいらした。二人ともしっかり大きなマスクを装着しているので、イマイチ表情が良く分からない。
 Jさんには「かつらを取るのはシャンプー台まで待ってほしい。」と言って、カウンセリングも鏡の前でなく、シャンプー台で行って頂いた。

 久しぶりに人様の手でシャンプーして頂く極楽気分を味わい、かつらはバッグに仕舞って地毛デビューだ。待ち時間が全くなく、シャンプー・カット・ブローの仕上げまで1時間もかからずに終わってしまった。次回の予約をして、なるべく長く通えますように、サロンを後にした。

 予約したイタリアンレストランには予定より小一時間早く入ることが出来て、夫と合流して無事夕食を済ませてきた。お腹の調子が不安で、せっかくのデザートも味見をしただけでギブアップ。
 あまりに残したものだから、店長が心配そうにやってきて「おくちに合いませんでしたでしょうか・・・」と。申し訳なかった。

 これまでも家にいる時はずっと素頭だったけれど、かつらなしで外には出ていなかったから、なんだか頭が軽くて頼りなく、すーすーする感じ。ずっと小さなインナーキャップに押し込められていた髪の毛は、ひょろひょろとぺたんこで毛足がなかなか立たないし、前髪はまだ短くて・・・。けれど、ひとまずプロの手でカットして頂いて、ちゃんとしたスタイルになった。

 ひとまず3回目のかつら生活も一旦卒業の春である。
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