ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2017.10.30 各々に与えられたアーサナをクラスに組み立てる~ハタフローヨガ・インテンシヴコース4日目

2017-10-30 21:52:13 | ヨガ
 久しぶりに抜けるような青空が広がった。台風一過、10月の最終月曜日である。あっという間に10月も明日でおしまい。2か月続きのカレンダーは最後の1枚になった。ハタフローヨガ・インテンシヴコースも折り返しを超え、後半戦4日目を迎えた。

 今回は、“目に見えないものを見てそれを書き留める”という宿題であった。常に気になりながら、あれやこれやと忙しさに紛れ、その都度その都度書き留めることも出来ないまま、今朝を迎えてしまった。

 夫は大事を取って休暇、明日下宿に戻る息子もいる中で、一人の時間は簡単には捻出出来ず。朝の8分ヨガと軽いウオーミングアップだけ済ませて洗濯を干し、3人揃って朝食を終える。2週連続泊まりで出かけていたわけだから、掃除も3週間ぶりという体たらく。宿題を何とか書くために、息子を半ば追い出すように観たかったという絵画展に送り出した。(平日だというのにチケットを購入してから入場するのに60分待ちという盛況だったそうだ。)

 これまでの気づきを色々思い出しながら、とにかくブレストの形でメモだけ終えるので精一杯。昼食時間にもメモが出来るようにゆとりを持って家を出る予定が結構ギリギリに。
 いいお天気だが、風の強いこと。日差しが強そうだったので日傘を携えたが、強風で差すことが出来なかった。木枯らし一号だったと聞いてびっくり。10月も末、季節はどんどん冬へと加速している。前回1か月前は、スタジオへ向かう坂道を上ると汗ばむほどだったというのに。ランチを済ませ、開始20分ほど前にスタジオに到着。今日もM先生がお出迎え。

 今日は自分のマットは自分で好きな場所に置いて準備するスタイル。お1人遅れてくるとのことで、定刻には前列10名、後列10名と20名が揃った。私はガネーシャ像正面の後列をキープ。
 まずは一人一人名前を呼ばれて、前回の宿題のレポートが返される。添削入りだ。なるほど、と有難いメッセージを拝読。それに対する再提出も受付けます、とのこと。
 そして静かな心で胡坐を組み、合掌をしてチャンティング(マントラの詠唱)からスタート。M先生にリードされて20名が声を揃えてパタンジャリの祈りを唱える。皆の声の振動が伝わってとても落ち着いた優しい気持ちになり、さあ、ヨガの練習だと背筋が伸びる感じ。

 前回の宿題“見えないものを見る”のシェアから。色々あるだろうけれど、削ぎ落して削ぎ落して1分にまとめて発表するようにとの指示。M先生がアトランダムに名前を呼んでいくので、終始気が抜けない。各々が1か月の気づきについて披露。1人目のAさんからの発表が終わったタイミングで、M先生からは「後半を迎え、残り12月までにマスターしましょうというアーサナを一人一人にプレゼントします。」とのお話に、皆がわーっと歓声を上げる。ハンドスタンド、ダウンドッグ、バックベント、パドマアーサナ(スカーサナ)、プランク等々それぞれの方に適したアーサナが、各人の気づきの発表後に明らかにされる。チャレンジングポーズから基本のポーズまで様々なアーサナを想い、ドキドキしながら、自分の名前が呼ばれたのは15人目。

 健やかでいないと、目に見えないものはなかなか見えにくいし、安定したポーズも取れない。心も身体も繋がっているという気づきをシェアした私に与えられたアーサナは太陽礼拝最初のポーズ、タダアーサナ(山のポーズ)。ただ間直ぐに“立つ”というポーズだ。
 来月でヨガを始めて11年になるが、基本のキであるこの姿勢、本当に美しくグラウンディングして立つことは難しい。ようやくそのこと-自分はきちんと立つことさえ出来ていない-と気づいたのもここSさんのスタジオを訪れてから、まだ2年ほど前のことである。

 途中M先生から、今回の課題を出したその心は、というお話。目に見えないものも特別扱いしないでほしい、ヨガを学ぶときに身体のことが分かってから次に心のことに、という学び方をするとロスタイムも大きい。意図的に区別しないで、統合して学ぶ方が良いのではないか。目に見えないものも見えるものも同じステージのものとして扱う方が進化が早いのではというコメントがあった。なるほどな、と思う。

 こうして、21名全員のポーズが発表され、M先生から補足説明。セルフプラクティスの質をアップさせるために、自分でこのアーサナをどう練習するか、自分に与えられたお題だと思って、考える作業をしていくのが今後の課題とのこと。次回以降のために、グルーピングが発表される。5人ないしは6人のグループが4つ。チームの名称はそれぞれ、タパス、ディアーナ、ダルマ、アーナンダと全てサンスクリット語だ。
 私はAさん、Hさん、2人のYさんとご一緒で、チーム・アーナンダ(幸福、至福という意味)だ。まずはチームの顔合わせ、グループごとに集まって自己紹介、自分が与えられたアーサナを披露する。

 再び元の場所に戻って、まずは自分で与えられたアーサナをより行い易くするための練習プランを考える。実際に動きながら、それぞれのマットの上で準備を始める。思いつくままメモしながら実際に動いてみる。
 20分の持ち時間の後は、チームに戻って各々のポーズを繋げてクラスに組み立てるという作業だ。アーサナの順番を決め、流れを考える。私たちに与えられたポーズはどれも身体の軸が大切なものばかり。まずはHさんのローランジ、私のタダアーサナ、続いてAさんのパドマアーサナ(スカーサナ)、Ykさんのマツヤアーサナ(魚のポーズ)、3人目のお子さんのおめでたが分かって先月は体調不良で欠席されたYuさんのシャヴァアーサナ(屍のポーズ)で終了という流れに決定。

 各自が自分でが考えた練習ポーズをお披露目し、ダブったところを削ったり、別のアイディアを加えたりして、動きの流れを作っていく。実際にインストラクターをされているAさんが、どんどんご自身で動きながら色々なアイディアを取り入れてくださる。Hさんと私は考えた練習ポーズがかなりダブっており、M先生から「さすが同じ(S)先生だから、なんと仲がいいのでしょう」と言われる。こうしてブレストの形であれこれ試行錯誤しながらあっという間に3時間が経ち、なんとか無事流れが決まった。

 次回までの宿題は、今日作った組み立てを自分の練習に置き換えて行うこと。統合しなくても自分流にアレンジして練習しても良い。自分のシークエンスとして検証すること。それらの動きを次回までに熟成させて、その結果を棒人間レベルでいいのでわかりやすく図にしてコピーして提出するように、とのこと。
 これまでは、クラスとクラスの間には4週間あったのだが、来月、再来月は3週間しかない。いよいよ佳境に入ってきたという感じか。

 それでも楽しくて、ワクワク。充実した3時間だった。朝の8分ヨガプラスアルファでもなかなか毎日出来ないし、体調の悪い日が何日もあるので、いつどうやって捻出するか、不安で一杯だけれど、とにかく私に出来ることを精一杯。そうすればきっとうまくいく、そう信じて1か月を過ごしたい。M先生には「とても楽しかったです!」とお礼を言って、いつものようにHさんと駅までご一緒した。

 帰宅は、出かけていた息子と同じくらいの時間になった。明日は息子もまた関西に戻る。夫も私も仕事再開の火曜日である。
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2017.10.27-.29 週末のあれこれ、均整術師養成コース 後期応用講座3日目、テーマは“顔”

2017-10-29 21:53:17 | 均整術
 金曜日。息子が卒論アンケートの関係でまたしても帰省した。ちょうど夫と帰宅が一緒になったのだが、朝には何ともなかった夫はマスクをして涙目、すっかり風邪ひきモードである。珍しく8度近い熱がある。これは大変。
 夕食を済ませ、節々が痛いという夫をインフルエンザだったら大変だから、と隔離して就寝。

 土曜日。夫はクリニックへ。いつもの血圧の薬に加えて、お腹の風邪との診断で各種薬を処方して頂いてきた。熱は下がったので土日ゆっくりすればなんとか大丈夫そう。ほっとする。
 午前中はWさんのサロンでマッサージ。先週の旅と仕事と昨夜の作業で疲労困憊、肩コリも酷く、施術後半は殆ど熟睡。「深く眠っていらっしゃいました」と言われ、もしや鼾でもかいたのかも・・・と冷や汗。
 午後からは久しぶりにハタヨガビギナーのクラスに参加してスッキリ汗を流して帰宅。

 息子もひとまずアンケートの準備完了なので、昼はわざわざ電車に乗って好きなラーメン屋さんに出かけた模様。相変わらずの雨降りで、気温も上がらず。息子は夕方にアンケート用紙を配布し終わって一段落。夜は鍋を囲む。

 日曜日。今日は均整術師養成コース 後期応用講座3日目。今回からは通常通り日曜日クラスでの出席だ。またしても台風のおかげでも土砂降りの雨。雨にも負けず、台風にも負けず、我ながらよく通うものである。寝坊助の息子を起こすのは諦め、夫だけ起こして朝食を終え、夕飯の支度も済ませて出かける。夫は一日お留守番。息子は午後からオケ付きの合唱を聴きに出かける予定だ。

 雨のせいか電車は遅れ気味。到着すると、いつも一番乗りのNさんがエレベーターの前で待っている。どうしたのかと問うと、まだ先生が到着しておらず、スタジオのある階に登れないとのこと。2人で困りましたね、と言っているうちにほどなくしてK先生が到着。
 Nさんと一緒にマット敷きの準備。ひとまず7ペアの14枚。今日もペアを組んだのはHさん。午後からは用事があり、早退されるという。今日も卒業生がお二人入ってくださっている。

 冒頭はいつものように質問タイム。身体の疲れ、足の攣りや肩こり等、相変わらず色々な悩みでどんどん手が挙がり、先生が簡潔に答えていく。前回行った骨盤を締める施術(強刺激)が上手くいかない、という質問が出て、そういう人のために低刺激の方法も教えて頂く。

 骨盤調整をする時、骨盤自体は閉じていても、開いていても、姿勢がきちんとしていれば問題はない。柔らかければ柔らかいほど良いということでもないし、柔軟性の必要性はスポーツの種目にもよる(例えばフィギュアスケートの高橋選手は一般人よりもずっと身体が硬いという。)。また、筋肉は落ちる前にいったん硬くなってから緩むそうで、運動を何もしていない60代(一般には前屈で膝まで付かないのが普通)があまり柔らか過ぎるのは問題だという。

 今日は、大阪から参加されている方が小学校5年生の息子さんと70歳のお母様を被験者として同伴された。野球肘の坊やと首やふくらはぎが攣って痛むというお母様を、先生が施術してあっという間に直してしまう。相変わらずの早業(診断と施術)に皆もご本人たちもびっくり。

 そして今日のテーマは顔。顔の応用編である。顔人形法に割く時間が多いのは、卒業生のうち均整術で生計を立てている人は顔の施術が得意だからだそうだ。確かに身体を触らなくてよいので、ハードルが低く、高齢者でも大丈夫ということだそう。今日初めて参加された1期の卒業生Kさんのご紹介もあった。

 まず顔人形法に則って身体の表側ではなく裏側をアプローチするにはどうすればよいか、というデモから。顔人形法も作られた時代により変化しており、昔は男性、女性と異なっていたというが、今は女性も男性同様に働く生活をしている。食べ物(質素と粗末は異なる)の違いもあり、最初に教えて頂いた2つは最新のものだそうだが、今日はこれまでとは対応部位の違う3つ目を教えて頂いた。

 先生が参加者に施す見本を見てからペアワークで実践するのはいつものとおり。3つ目の方法では眼窩の下部が肩甲骨に対応するとのことで、ここをぐりぐりと押されると痛いのなんの。あちこちから「ううう」と声が漏れる。デモを見ていた時にはそんなに痛いものなのかと思ったけれど、実際に自分がやって頂くと涙が出そう。それでもだんだんほぐれてくるとイタ気持ちいいになってくる。お互いに一通りの施術をしたところで、ランチタイム。

 Hさんは早退ということで、今日も一人でタイ料理レストランへ急いだ。雨降りだったからか、それほど混んでいないタイミングで入ることが出来て、注文も素早く出てきてラッキー。

 午後は卒業生のKさんがパートナーに。瞼の上の脂肪を取る施術からスタート。後頭部の耳上縁部より少し上の隆起部分は目の疲れを取るという。まずはここをストレートファイバー。頭がスッキリする。次に眼窩の上の際を解していく。施術が終わると、目がぱっちり、頭はスッキリする。さらには施術される側にも協力して目の周りの括約筋を活性化させる。括約筋はどこも連動しており、お尻も緩んだら、それ以外も・・・というのだから恐ろしい。

 午後の後半は目の補足。左右の眼の大きさが違うという参加者に対しての施術から。身体の捩じれと左右差を取らないと根本的には治らないようだが、それでも大きくしたい側の眼尻を横に伸ばしたり、目頭を引っ張ったり。プチ整形でもしたかのように変わるのだからびっくりだ。こうした施術はやはり筋肉がしっかりしている人の方が長持ちするそうで、保たない人で4,5時間、保つ人では2週間の効果があるという。

 次に舌を自分で掴み、ずらしたり、左右や上下に引っ張ったり、捩じったりの施術も。これは身体がリラックスし、滑舌が良くなるという。舌を出す動作そのものは交感神経を刺激するものだが、掴んで引っ張ると逆に引っ込める力が働くので副交感神経の刺激になるそうだ。舌の柔軟性がアップすると身体の柔軟性もアップするという。口呼吸をしている人は舌が硬くなるので身体も硬く、舌が乾燥すると同時に身体全体が乾燥するのだそうだ。

 そして、お腹。お腹を柔らかくする施術は気持ち良いしリラックスするので、時間が許せば最初にやるのがベストとのこと。モデルに立候補して、先生に施術して頂く。皆の携帯が一斉に寄ってきて(皆が動画撮影中)恥ずかしい。が、お互い様である。それにしてもお腹が柔らかく暖かくなると本当に気持ちいい。

 パートナーのKさんともお互いに施術しあいながら、気持ちよくてうっとり眠くなってくる。
 相関関係の性質として、手の平は手のお腹、腕の平たい部分も腕のお腹にあたるという、ここが硬い(腕のコリがある)時には腕にアプローチするとお腹が緩み、便秘にも良いという。頭が疲れていると、便秘になりやすいとも。これは自分で肘を曲げて体重をかけながらセルフ施術も可能だ。

 ということで、今日の午後は気持ちよくて眠くて、気づけばウトウトしそうな幸せな時間だった。外は相変わらずの雨。ご挨拶を終えて家路を急いだ。
 コンサートに出かけた息子と同じくらいの時間に帰宅出来ると思いきや、彼の方が一足早かった。買い物の荷物持ちをしてほしかったのだけれど、とLINEで連絡すると再びスーパーまでやって来てくれた。アウトレットモールを通り抜けて帰ったら、いつのまにか彼のコートを買う羽目になってしまった。というわけで、情けは人のためならず、を息子は実感しただろうか。

 帰宅後は3人で夕食を囲み、明日からまた新しい1週間が始まる。治療週でもあり、早くも11月だ。
 
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2017.10.27 祝・ブログ開設8周年、末広がりを寿ぐ

2017-10-27 06:32:02 | 日記
 自分で「祝!」もないものだが・・・の書き出しで例年書いてきたが、昨年は気付けば1日過ぎてしまったのだった。そのため“来年もまた、あまりナーバスになることなく、ふと気づけば、あれ、開設から8周年過ぎていたな、と思うような感じでゆる~く過ごしていければと思う。”と結んでいた。

 今年はゆる~く(でもないか・・・)過ごしつつも、おかげさまで事前に気づくことが出来た。北海道旅行から帰り、翌日から4日連続の仕事もようやく今日で終了だ。さすがに疲れが取りきれぬまま、日々の仕事と家事の生活を回すだけで精一杯。
 隔週の治療のため、元気な週末も隔週にしか訪れないのに、今月は合唱の練習・本番やら、息子が帰ってくるやら、均整術後期講座がスタートするやら、旅行にも行くやら。

 Sさんのスタジオにはコンスタントに通うことが出来ているけれど、地元のヨガスタジオにはぱったり足が遠のいてしまっていた。すっかり日暮れが早くなり、あっという間に真っ暗。しかもずっと雨降りで、寒く、夜に出かけるハードルがとても高かった。およそ20日ぶりに思い切って出かけてみれば、気持ち良く汗がかけてスッキリ。身体の芯まで温まり、夜の眠りも深くなった。

 さて、この8年間で記事の数は2,200を超えた。今日の記事で2,241を数える。昨年の記事によると7年間で2,049だったので、この1年で192だ。衝かれたように、追いまくられるようにほぼ毎日書いていた以前に比べ、更新ペースは格段に落ちているけれど、2日に1度程度書いている計算だから、特別なネタもない平々凡々かつ淡々とした生活を考えれば、十分だろうと思う。

 言うまでもないことだが、通院化学療法を続けながら、こうしてごく普通の生活を送ることが出来ている体力と環境に、そして、家族、友人、職場の方たちを含めた沢山の方たちに支えられて生き永らえてこられたことにも心から感謝したい。

 月並みだけれど、振り返ればこの8年の間には言葉には出来ないことが多々あった。けれど、何故だろう。冷静に考えれば、使える薬がどんどん減り、後がなくなってきている筈なのに、不思議と再発治療を始めた頃のような悲壮感はなくなっている。これもヨガの智慧のおかげだろう。心はあくまでも穏やか、凪いだ海のようである。今、自分が出来ることを精一杯やったら、後は世界に委ねるだけ、でよいのだ。

 ともあれ、今年もこうしてこの日が迎えられたことの喜びを改めて噛み締めている。8周年。末広がり。これからもますます、と余り欲張るつもりはないけれど、それでもまだまだ頑張りすぎずに頑張って歩みを止めずに生きていきたい。
  「次は10周年を目指します。」ではなく、次に目指すところはあくまでも9周年。望むべくは一歩一歩、一年一年の積み重ねである。
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2017.10.23 ラベンダー畑から吹雪の山道を越え、復路はハラハラドキドキ!

2017-10-23 23:45:38 | 
 昨夜は温泉と露天風呂とサウナを堪能した後、そのままリラクゼーションマッサージサロンへ。ラベンダーオイルでフルボディマッサージにうっとり癒されて・・・のつもりが、衝立の隣にいる夫は、これまた気持ち良かったと見えて、寝息どころか鼾をかいているではないか。うーん、恥ずかしい。ちょっと集中出来ずに残念。
 それでも丁寧にほぐして頂き、一日中バスに揺られて浮腫んだ足や凝り固まった首肩腰が大分楽になった。部屋に戻ってそのままベッドでバタンキュー。選挙結果のTVニュースも夢うつつで、5時間弱熟睡した。

 今朝も、温泉がオープンすると同時に一人で入浴。お風呂嫌いの夫は部屋でパッキングするとのこと。せっかくの温泉なのになんともったいないことか。
 朝食はイクラかけ放題が謳い文句のビュッフェに舌鼓。赤い宝石のようなイクラは大好物だ。ご飯が見えないほどたっぷり乗せて頂く。気持ち悪さもどこへやら、食欲旺盛で夫に「よく食べるね」と驚かれるほど。4日ほどろくに食べられない期間を越えて、身体が栄養を求めているのを実感する。

 今朝は冷え込むという予報が当たり、気温は3度。霙混じりの雨で風が強い。ニュースによれば、東京方面では50年に一度の大型台風の影響で、普段利用している私鉄が運転見合わせとのこと。
 ガイドさんや添乗員さんから、万一今日中に飛行機が飛ばないと、延泊の宿泊費は実費で、と脅される始末。早い時間の飛行機で余裕を持った帰宅の筈だったのだけれど、嗚呼、自然には逆らえない。後は神のみぞ知る、である。

 時間通りにバスは出発。38人だったツアー客は2人減。足が痛み、地元の病院で診てもらってから自力で空港集合します、とのことだそうだ。慣れない旅先で昨日はかなりの距離歩いたせいか。お気の毒なことである。
 今日の観光は一か所のみ。富良野と言えば、ラベンダー。ラベンダーといえばここ、というファーム富田である。まだお店も開かない時間に到着。霙混じりの雨風が酷い。折り畳み傘がきちんと差せず、吹き飛ばされそうである。昨日までの暖かさが嘘のように寒く、身体がびっくりする。風が冷たく、いきなり手がかじかむ。体感温度はもはや零下ではないか。

 そんな中、夏以外の季節でもラベンダーを愉しめるというグリーンハウス(温室)へ急ぐ。暖を取りながら写真撮影。そうこうしているうちにメインのショップが前倒しでオープンされた模様ですよ、とガイドさんからの情報。
 再び傘をさして、お天気が良ければステンドグラスから淡い光が差し込む筈のウエルカムハウスへ移動する。オリジナル製品が沢山。目移りしてあれもこれも欲しくなってしまう。隣接したドライフラワーの舎(いえ)は日本最大級のフラワー展示スペース。ハロウィンだけでなく早くもクリスマスを思わせる飾りつけの美しさに目を見張る。

 かごの中はあれよあれよと一杯になってレジへ急ぐ。ガイドさんいわく、今の時期なのでゆっくりお買い物が出来ますが、夏に来たらそれは大変とのこと。気づけば夫はこの寒さの中、カフェでラベンダーソフトクリームをお買い上げ。寒さでお腹が痛くなりそうで一口だけ味見させてもらう。 

 今日の観光はこれにて終了。後は空港近くの市場に特産品を買いに立ち寄るのみである。霙は雪に変わり、雪道の中、バスは走る。みるみるうちに辺りは雪景色となる。
 小一時間走ってお手洗い休憩に占冠の道の駅に。屋根も道も白くなっている。ここで滑っては大変、慎重に歩く。

 再び小一時間走って市場へ。千歳の街も雪がうっすら積もっている。添乗員さんは飛行機の運行状況の情報収集に余念がない。出発の2時間前に早めの空港入りするが、搭乗手続きが中断されているので、状況がどう転ぶかわからないとのこと。
 空港に到着。チェックインできない人たちの長蛇の列である。私たちの乗る予定の飛行機は搭乗手続き中止中で、航空券は頂いたものの手荷物を預けることが出来ない。

 結局、いったん解散し、万一遅い飛行機に振り替えも出来ないということになれば、宿泊するために再集合ということで、微妙な最後のご挨拶になった。バスも私たち一行が無事飛び立つまで駐車場で待機とのこと。大変なことである。
 ひとまず遅い昼食はラーメンで。空港ビルのラーメン道場はどのお店も賑わっている。日本人のソウルフードなのだなぁと改めて思う。

 食後、再度確認するも搭乗手続きは始まらず。荷物を持ったままラウンジに移動してお茶を飲みながら時間調整。前の便が遅れて飛んでいることもあり、遅れてもなんとか飛びそうだということでほっとする。
 ようやくチェックインの長い列に並び、荷物を預け、保安検査を終える。使用する飛行機が羽田を遅れての出発で、少なくとも小一時間遅れて離陸になりそうだ。この後どんどん遅れ、1時間10分遅れての搭乗になった。

 羽田到着便はどの便も遅れていたのだろう、予定通り離陸して1時間20分で着陸はしたが、最終的に駐機場に入れたのは当初の予定より1時間半以上の遅れ。とはいえ、うんと夜遅くなって羽田に泊まる羽目になるとか、それよりなにより北海道に延泊という非常事態は免れたので良しとしなくては。

 リムジンバスは10分ほどで出発。予定より大分遅い到着になったが、渋滞がなかったので自宅最寄駅まで1時間半かからなかった。台風が本当に来たのだろうか、と思うほど街は静か。最寄駅前のレストランで夕食を済ませ、帰宅後は大車輪で片付けと洗濯。もはやへとへとであるけれど、明日からの生活を回していくためには放置も出来ず。結局、こんな時間になってしまった。ああ胸痛も出てきて・・・、ならばブログなんて書かなければよいではないか、ということなのだけれど。

 そんなこんなで2泊3日、花を愛で、紅葉も愛で、初雪にも遭って、ということで一粒で3度美味しい旅になったこと、間違いなしである。

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2017.10.22 体調も上向きに、小樽から「北の国から」の故郷、富良野へ

2017-10-22 21:08:16 | 
 昨夜は温泉で露天風呂、腰湯、寝湯、サウナなどフルコース制覇した後は、マッサージチェアでまったり。部屋に帰るや否やあっという間に眠りに落ちた。
 4時間ほど眠ったところでお手洗いに起きたが、その後、夫の鼾でまんじりとも出来ず。宿泊客専用のお風呂がオープンするまでじっと待ち、一番乗りで朝湯へGO。

 宿には韓国からのお客様が沢山。日本人客は私たちツアーと個人客だけのようで、外国語が飛び交っている。さっぱり朝湯を愉しんで部屋に戻ると、夫も起きていた。私がこっそり出かけたのは全く知らなかったとのこと。足湯を用意してくれていたようで、それならば、と自分で浸かっていた。

 荷物をあらかた片付けて朝食ビュッフェ会場へ。時間が早いのでまだ入れてくれない。朝もやの中、ホテル回りを散策。白樺の木々をバックに写真撮影。どこを見ても美しい。
 ドンペリドンを飲みはしたけれど、気持ち悪さもようやく収まってきて、ちょっとずつ色々、取ってきたものはきちんと残さず頂けた。酸化マグネシウムの効果もあり、お腹が快調になってきた。清算を済ませチェックアウト。

 今回のバスのメンバーは皆とてもパンクチュアルだ。出発時間の5分前には全員集合しており、ちゃんと定時より前に出発する。素晴らしい。
 本日の最初の目的地は毛無山峠の展望台。展望台は標高470mというが、霧が出ており、イマイチの景色だ。それでもしっかり看板をバックに記念撮影。1週間ほど前は最高気温が一けた台と冷え込んでいたようだが、昨日あたりからとても暖かいという。ラッキーである。

 続いてバスは小樽に向かう。昨年の5月に訪れて以来だが、紅葉の季節に訪れるのは初めて。気温は13度。こちらも思ったよりずっと暖かい。お約束の団体集合写真を運河前で撮影した後は自由散策の時間。運河沿いの建物に絡まる真っ赤に紅葉した蔦の葉がとても綺麗だ。まだ8時半過ぎ。お店も博物館もどこもオープン前である。

 北一硝子やオルゴールの鉄板観光スポットは既に何度も制覇しているので、今回はちょっとディープに運河沿いを歩きながら駅方面を歩くことにした。何はともあれ夫の忘れ物をフォローするためにコンビニへ。無事モノをゲットして、かつて息子が小さかった頃に2泊したホテルのロビーを見学して懐かしむ。倉庫方面まで歩いたけれど、お店が大分縮小してしまった感じ。早朝だったせいもあったのかもしれないけれど。

 小樽駅をバックに写真を撮ったり、旧手宮線の線路跡を見たり、鉄男の息子が聞いたら羨ましがること必至。蔦の絡まる古い建物群に惹かれ、硝子館を覗く。おりしもハロウィンの可愛い置物が沢山。小さなお城やカボチャとお化けを三点セットで購入。今回の小樽散策の記念である。ポツポツと雨が落ち始めたけれど、傘をさすまでには至らず。自由散策時間の100分はあっという間に過ぎ、再びバスに乗り込む。

 なんといっても4時間睡眠。バスが揺れ、ガイドさんの優しい声はあっという間に子守歌になる。途中、岩見沢SAでお手洗い休憩。最新式の綺麗なお手洗いにびっくり、である。ここも赤や黄色の紅葉がまだまだ楽しめる。
 深山峠を超え、昼食タイム。名物のスープカレーや海産鍋に舌鼓。雲で見えなかった十勝岳がようやく姿を見せ始める。雄大な自然に抱かれて前を見ても後ろを見ても、どこも絵になり写真を撮る手が止まらない。

 お腹が一杯になったところで、丘のまち・美瑛へ。四季彩の丘で再び団体写真撮影。残念ながら花の盛りは過ぎていたが、それでもサルビアやマリーゴールド、ストック等が頑張って咲き残っていてくれた。お正月用の葉ボタンやなぜか菜の花も満開。ここはカレンダー等で美しい花の帯の丘の風景が有名だ。花は殆ど終わってしまっていたけれど、それでも幾筋もの色の違った丘はとても綺麗で、満足だった。

 続いて青い池へ。台風18号の影響で濁ってしまったということで、7月に十二湖で見た青とは少し雰囲気が違ったけれど、白濁したエメラルドグリーンの池に白樺が映えて幻想的な風景だった。今にも泣きだしそうな空だったけれど、なんとかお天気が保ってくれて何より。

 次に白ひげの滝へ。白金温泉にあるこの滝は、温泉に含まれるアルミニウムで乳白色に変色した崖から、勢いよく文字通りブルーリバーの川に落ちている。橋から見下ろすと、ちょっと足がすくむほど。一昨年訪れたノルウェーの風景を思い出す。バスの時刻表を見ると、1日に5本。自力ではなかなか訪れることは難しい場所である。
 
 最後の目的地は後藤純男美術館。日本の風景美を求め、全国を巡った日本画家の大家は昨年10月18日に86歳の生涯を閉じたばかり。館長による説明を受けた後、展示室を鑑賞する。ラピスラズリの青、孔雀石の緑、珊瑚のピンクが美しく、目を見張るばかりだった。総理官邸の絵が殆どこの後藤画伯のものと伺い、びっくり。

 辺りはもう真っ暗。さすがに冷えてくる。今晩の宿に到着し、部屋に入るとぐったり。けれど、ここでしか見られない倉本聰さんのドラマ館や可愛いログハウスが連なるショッピングゾーンを見ずに帰るわけにはいかない。気を取り直して、ダウンを着こんで出かけた。再発してまもなく、かなり真剣に見たドラマ「風のガーデン」の撮影のために作られた庭園は、つい先日今シーズンを閉じたばかり。残念。

 それでも「北の国から」や「優しい時間」等のドラマに因んだグッズのお店が沢山。好きな人にはたまらないだろう。ドラマで雪子おばさんが勤めていた森のろうそく屋さんでは、落葉松の香りを練りこんだ木の形のキャンドルがとても気に入って(吸い込んだ空気を肺が喜ぶ感じ!)、お土産にした。

 今日は夕食前にリラクゼーションマッサージも予約バッチリ。ビュッフェの夕食では、お寿司もスイーツも、すっかりいつもどおりに頂けてお腹一杯。
 あとは温泉に浸かってマッサージを受けて、眠るだけである。
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