夜な夜なシネマ

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『グッド・ライ いちばん優しい嘘』

2015年04月23日 | 映画(か行)
『グッド・ライ いちばん優しい嘘』(原題:The Good Lie)
監督:フィリップ・ファラルドー
出演:リース・ウィザースプーン,アーノルド・オーチェン,ゲール・ドゥエイニー,
   エマニュエル・ジャル,コリー・ストール他

前述の『セッション』の終了時刻が11:20、本作の上映開始時刻が11:10。
かなり無謀なスケジュール組みだと思いましたが、
本編開始にギリギリ間に合いそうな気がして。結果、わりと余裕でセーフ。

同じ2本をハシゴするならばTOHOシネマズなんばへ行く手もあったのですが、
なんばだとあと30分以上早起きしなければならなかったうえに、
2本の間の時間が1時間近くあり、帰る時間は西宮で観るより遅くなる。
30分余計に寝たかったのと早く帰って野球を観たかったのとで西宮に。
ま、早く帰ったところで、この日も某球団は見事に負けちまったのですけれども。(T_T)

と、どーでもいい話はさておき、本作の話。
1983年にスーダンで起きた内戦によって、親と家を失ってしまった数万人の子どもたち。
彼ら内戦孤児は“ロストボーイズ”と呼ばれ、
難民キャンプで何十年もの間、過酷な生活を強いられました。
2000年にアメリカとスーダンが協力、難民キャンプで日々を送るロストボーイズたちのうち、
3千人余を全米各地へ移住させるプロジェクトを実施。
このような実話を基にした作品だそうで。

スーダンに暮らすテオとマメール、ジェレマイア、ポール、そしてアビタルは、
喧嘩もしょっちゅうするが大の仲良しの異母兄弟姉妹。
ある日起こった内戦で、両親と家を奪われてしまう。

頼る大人はいない。子どもたちだけで力を合わせて生きていかなければ。
テオをリーダーに、安全な土地を求めてエチオピアへと向かう。
ところがエチオピアにも危険が及んでいることを知り、今度はケニアへ。
途中、兵士の姿の見えないところでマメールが休憩を進言。
しかしそれが命取りとなり、マメールらをかばったテオだけが兵士に囚われる。
テオはすぐにでも殺されてしまうにちがいない。
哀しみに暮れるマメールたちだったが、どうしても生きたい。
気の遠くなるような距離を歩き続け、なんとか難民キャンプへとたどり着く。

十数年が経過し、難民をアメリカに移住させるプロジェクトが。
全員が行けるわけではなかったが、マメールたち4人は揃ってアメリカ行きの切符を手にする。
アメリカの地に降り立ち、4人一緒に暮らせることを疑いもしなかったが、
女性であるアビタルだけがボストンに行かされることに。あとの3人はカンザスシティへ。
再会を約束してアビタルと別れる。

マメールら3人を空港で出迎えてくれたのは、職業紹介所に勤務する独身女性のキャリー。
事務的に対応するつもりが、電話もハンバーガーもピザも知らない3人を放っておけず……。

医者になりたいマメールは真面目に仕事と勉強に励み、
スーパーに就職したジェレマイアは、消費期限が過ぎた食品を捨てることが許せず、
物乞いに渡しているところを叱責されたあとは牧師に。
シャワーヘッドの組み立て工場で意外な器用さを発揮するポールは
仕事の速さを怠惰なアメリカ人から疎まれて、ドラッグを勧められます。
姉のアビタルのことが恋しくて仕方ないポールはそれにハマってマメールと大喧嘩。

「良い話」に起こりがちなことはすべて予想どおりに起こります。
キャリーはアビタルを引き取ることにして、テオも実は生きていた。
……すみません。ネタバレ宣言せずにバラして。

監督は『ぼくたちのムッシュ・ラザール』(2011)のフィリップ・ファラルドー。
いい話ではあるのですが、綺麗ごとにまとめすぎてしまった感がなきにしもあらず。
カナダ・ケベック州出身の監督なので、もうちょっとアメリカ的でない作品を期待していました。
「ふ~ん」で終わってしまう私はやっぱり善人じゃないんだわ。(--;

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