夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『旅するジーンズと16歳の夏』

2005年09月20日 | 映画(た行)
『旅するジーンズと16歳の夏』(原題:The Sisterhood of the Traveling Pants)
監督:ケン・クワピス
出演:アンバー・タンブリン,アレクシス・ブレーデル,アメリカ・フェレーラ,ブレイク・ライヴリー他

10月初旬に公開予定。復路の飛行機内で観ました。
ダンナ曰く、以前よりモニターの数が減っている。
先週、破産法の適用を申請したノースウエストですから、やはり経費節約の一貫?
そら知らんけど、スクリーンからもモニターからも
ずいぶん離れた座席だったので、観づらいのなんのって。
だけど、せっかく公開前の作品を観るチャンス。
観逃してなるものかと必死のぱっち。←死語?

16歳のティビー、リーナ、カルメン、ブリジット。
彼女たちの母親は妊娠中に同じ町に住み、
同じ妊婦の体操教室に通い、同じ週に娘を出産。
それが縁で4人は大の仲良しに。
片時も離れることなく過ごしてきた4人だったが、
この夏を初めて別々の場所で送る。

リーナはギリシャの祖父母のもとへ。
両親が離婚したカルメンは、父の暮らす家へ。
ブリジットはメキシコでサッカーのキャンプ。
ティビーだけが地元に残り、スーパーでアルバイトをしながら
ドキュメンタリー映画を撮影。

夏の間、お互いのことを心に留めておけるようにと
4人は1本のジーンズを購入する。
彼女たちは1週間交替でそのジーンズを穿き、
次の順番の者に近況を添えて送ることに決める。

4人ともまさに青春の痛みを経験します。
リーナは海辺で恋した男性が、祖父とは犬猿の仲の家系で、
交際を強く反対されてうちひしがれる。
カルメンは父と過ごす夏を楽しみにしていたのに、
訪れてみれば父の再婚相手とその子どもたちも一緒。
ブリジットはコーチに積極的にアタックするも、それが裏目に。
ティビーはスーパーで生意気極まりない少女に出会うけれど、
やがてこの少女が余命わずかと知る。

まったく異なるタイプの4人がそれぞれにとても魅力的。
体型も全然ちがうのに同じジーンズが穿けるか?という疑問は置いてといて、
ジーンズが幸運をもたらす。いいですね。
特に父の結婚式にジーンズ姿で出席するカルメンには
飛行機内にもかかわらず泣かされてしまいました。

原題は“Sisterhood of the Traveling Pants”。
アン・ブラッシェアーズのベストセラーの映画化。
観たときは邦題が不明で、原作の邦題と同じく『トラベリング・パンツ』かと思いきや、
なんとこの長々しいタイトル。
でも、内容を思い返してみると、これはこれでいい邦題かも。

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オハイオ滞在記〈その11(完結編)〉

2005年09月17日 | ほぼ非映画(旅行)
チャック・ノリスの背中を見送ったら
あとはプロペラ機の無事の出発を祈るのみ。

座って待っていればじきに案内があるはずだけど、
アメリカは日本ほど丁寧にアナウンスしてくれないようです。
何でもいきなり始まっていきなり終わる。
ケリーの結婚式もそうでしたし、シルク・ドゥ・ソレイユもそうでした。
日本だったら普通は「これより15分間の休憩です」などと
アナウンスがあるところ、まったくなし。
そんな国ですから、アナウンスのたびに耳に神経を集中。

どうやら30分遅れるそうな。
デトロイトでの乗継の時間は2時間半見ているのでまだ大丈夫。
と、安心したのも束の間、いつしか次の出発便の案内表示から
私たちが乗る予定の便が消えている。
巨漢の女性係員に尋ねたら、「もうすぐ搭乗できるから大丈夫」とのこと。
結局それから10分後、普段は出口として使用されている、
階下の扉に向かうように指示されました。

日本人はほとんど見かけないこの空港に、
同じ便を待っている様子の、出張中とおぼしき
めちゃめちゃ関西弁のおっちゃんと若者がいました。
おっちゃんはまったく英語が話せないらしく、
若者を頼りにしているようなのに、その彼も頼りなげ。
おっちゃんが係のお姉ちゃんに「次の便?」と
思いっきり日本語で尋ねていたのですが、どこか英語口調になっていて、
「オッサン、それはどう言うても日本語やろ!」と心の中でツッコミ。
のちほどその係員に迷子のごとく連れられて、
ニコニコしながら搭乗口となった出口へやってきました。

こうしておっちゃん共々、無事デトロイトへ。
数少ない喫煙可ゾーンのうち、ダンナが往路で見つけていたのは
FOXチャンネルのスポーツ番組を流し続けるバー。

FOXは共和党寄りと言われていて、
民主党支持者であるジョージ・クルーニーが喧嘩を売った(売られた?)ことでも有名です。
ブッシュ支持者ばっかりのバーなのかしらと思いきや、単に煙草を吸いたい客でいっぱい。
何も注文せずに煙草だけ吸っていたおばちゃんは
出て行けとウェイトレスに罵倒されていたけれど。
俳優の共和党or民主党支持についてはこちらをご参照ください。

日本に襲来中の台風の影響もなく、関空へ到着。
機内で隣の人の読んでいる新聞を横目で見ると、
阪神、まだ首位におるやん。(T_T)
安心して爆睡しました。ただいまです。
滞在記読破、ありがとうございました。m(_ _)m

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オハイオ滞在記〈その10〉

2005年09月16日 | ほぼ非映画(旅行)
事件というには大袈裟ですが、
私にとってはアヒャアヒャな出来事に遭遇。

デトロイトへ向かう例のパタパタプロペラ機は
往路と同じくまたもや出発が遅れそうな雰囲気。
テレビのマイク・マイヤーズも見飽きたなぁと思っていたら、
別の国内線の搭乗を急かすアナウンスがありました。
「何たらさん、何番ゲートへお急ぎください」と
読みあげられた名前のなかに「チャック・ノリス」が。

チャック・ノリスといえば、
今からかれこれ30年以上前の全米空手選手権のチャンピオン。
空手スクールを開校するかたわら、
あのブルース・リーの『ドラゴンへの道』(1972)に出演。
めちゃ強い敵役を演じて有名になった人です。

その後、タイトルからしてB級な『地獄のヒーロー』(1984)が大ヒット。
これはめでたくもシリーズ化。
しかし、あくまでB級の域にとどまりつづける、
素晴らしきアクション・スターなのであります。

私はつい先日、『ドッジボール』(2004)で久々に彼を観たところ。
この作品ではアクション・スターとしての彼は何処へ、
ドッジボール選手権の審査員である、
チャック本人として出演してワラかしてくれます。

で、アナウンスを聞いたもんだから、
「チャ、チャック・ノリスってマジ?」とダンナと顔を見合わせました。
向かいに座っていた若夫婦も気づいた様子ですが、
「冗談でしょ」という感じでクスリと笑っています。

私たちもきっと冗談にちがいないと思い、
えらいマニアックな偽名やな、けど、飛行機に本名以外で搭乗できるのか?
などと、いろんなことを考えました。

数分後、ダンナがトイレへ行っている間のこと、
呼び出しのあった搭乗口へ誰かが走ってくるのが見えました。
航空会社の係員が“Are you Chuck Norris?”と大声で尋ね、
走ってきたおっちゃんは軽くうなずいとるじゃないですか。
帽子をかぶり、リュックを背負ったそのおっちゃんの横顔は
紛れもなくチャック・ノリス。ホ、ホンマもんや。

対向からダンナが戻ってくるのが見え、
私は思わずちっちゃい子みたいにソファの上に膝を折って座って身を乗り出し、
ダンナに向かって「チャ、チャック・ノリス!」と叫びました。
あまりに突然で、ダンナが「えっ?えっ?」と言ってる間に、
チャックは飛行機内へと消えてしまいました。

あぁ、興奮した。
けど、空港内で反応してたのは私だけって、
チャック、寂しすぎひん?

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オハイオ滞在記〈その9〉

2005年09月15日 | ほぼ非映画(旅行)
“HOOTERS(フーターズ)”を出たら宿に戻ります。
ちょうどこの日は日曜日。
金曜と土曜はダイニング・ルームからジャズバンドの演奏が夜更けまで聞こえていましたが、
日曜の夜はひっそりと静か。

翌朝、デイトン空港から帰路に就きます。
搭乗手続きを済ませて、空港内のレストランで朝食。
モーニング・セットを頼んだら、出てきたのはディナーか?と思うような大皿。
山盛りのスクランブル・エッグとベーコン、ハッシュ・ブラウン・ポテトに、
薄目のトーストを半分に切ったものが3切れ。
さらにはメロンやスイカ、ブドウの入ったボウルも。
すっごい量だと思ったけれど、これから出てくる機内食を思うと、
大阪まではこれがいちばんマトモな料理にちがいない。完食。

今回わかったのは私はかなりのジャガイモ好きだということ。
根菜好きは自覚していたものの、
小学生の頃、皮付きポテトを食べ過ぎて吐いたことがあり、
ジャガイモは苦い思い出のある食材でした。
しかし、実は吐くまで食べるほど好きだったらしく、
どこの店に行こうともハッシュ・ブラウン・ポテトは
欠かさずチョイスしている自分が。

短冊状に切られたジャガイモをフライパンでじっくり炒めた
ハッシュ・ブラウン・ポテトは、ところどころジャガイモ同士がくっついて、
あのウニョーンとした歯ごたえがたまりません。
あれはところどころくっついているからいいのであって、
マクドのハッシュ・ポテトのように全部くっついてるのはいらん。

しかし、アメリカのベーコンってとことんカリカリ。
カリカリにも限度があると思うんですけど、
出し昆布かと見紛うかのようなベーコンばっかり。
いや、それも好きだけど。

搭乗口付近でソファに座ってボーッ。
テレビではもっぱらハリケーンのカトリーナの話。
『オースティン・パワーズ』(1997)等で人気のマイク・マイヤーズが
募金の呼びかけをおこなっている様子。
ショーン・ペンがボートで被災地へ向かったけれど、
肝心のボートの底に穴が空いていて沈没しかけたとも。
アカンやん、ショーン・ペン。

デイトンからは遠く離れたニューオーリンズですが、
やはり影響は及んでいます。
ケリーも「以前は3日間走れたガソリン代が、今は5時間分にしかならない」と嘆いていましたし、
ガソリンが届かず、“NO GAS!”と看板を掲げて閉店しているスタンドも見ました。

さて、最後にまだ事件(?)があるんです。(^O^)

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オハイオ滞在記〈その8〉

2005年09月14日 | ほぼ非映画(旅行)
“HOOTERS(フーターズ)”のメニューはこれぞアメリカ。
超有名なのはバッファロー・ウィング。
手羽先を揚げて、辛いソースとからめて食べるもの。
辛さの具合は選ぶことができます。
ニューヨーク州のバッファローという町のバーで誕生したのがこの名前の由来だとか。
セロリのスティック・サラダとブルーチーズのディップも一緒に注文しました。
実はこれがいちばん落ち着ける味。

タラバガニの足も名物だそうな。
溶かしバターが添えられて出てきます。コテコテやがな。
確かに結構イケるけど、このコレステロールの高そうな、酸味のかけらもない味わい。
やっぱり醤油とお酢、せめてマヨネーズと行きたいもんですが、
そんな選択肢がないことは言うまでもありません。

チキンにカニ、これらを手をベタベタにしながらいただきます。
気分は高揚、手も口のまわりもテカテカ。
アルコールはビールのみしか置いていません。
その他のメニューは、ハンバーガーやオニオン・リング、シュリンプなど。
牡蠣もあるんですけど、その下の注意書きがワラけます。
「牡蠣にはリスクがあります。でも、何かあっても
うちの店は責任持たないから、自分の責任で食べてね」。
こんなこと言われても、みんな結構食べてる模様。
海の見えない町で牡蠣なんて、こ、怖すぎる。

飲んで食べて、ひとり2,000円程度です。
『ビッグ・ダディ』(1999)で言われていたような女性たちじゃありません。
みんな一生懸命サービスに努め、フロアに目を行き届かせています。
頭の回転が速くないと務まらない職業。
可愛いくて巨乳なだけじゃ決してありません。

入店前、「お姉ちゃんの写真、撮りたい」とダンナに言ったら、
「俺は恥ずかしくてよう言わん」とのこと。そら、そうか。
んじゃ、自らお願いしようと思い、
帰り際、「日本から来て、明日帰るねんけど、
これは私の“HOOTERS”初体験だから、
写真を撮らせてもらってもええ?」と尋ねたら、
「もちろん!」と満面の笑み。
私は別に一緒に映りたかったわけではないんですが、
クリスティンとしっかり、ツーショットで収まりました。
こうして、念願の“HOOTERS”、叶ったり。

聞くところによれば、“HOOTERS”は巨乳じゃなきゃ採用不可。
最近、“HOOTERS AIR”なる航空会社まで設立。
客室乗務員はこのユニフォームのまんまらしい。
アメリカの国内線に乗る予定のある方、
“HOOTERS AIR”をぜひご利用くださいませ。

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