「 九州 ・ 沖縄 ぐるっと探訪 」

九州・沖縄・山口を中心としたグスク(城)、灯台、石橋、文化財および近代土木遺産をめぐる。

福岡県築上町  ・  旧蔵内邸 「 洗面所・便所・浴室・脱衣室 」

2013-05-31 06:16:41 | 近代化産業遺産・土木遺産



旧蔵内邸  「 浴 室 」










浴室の床には白と濃緑の大理石を市松模様に貼り、
浴槽と腰壁、左隅の洗面器に白の大理石を用いたモダンなデザインで、
浴槽の水道蛇口は建築当初のものである。
格天井は勾配をつけて中央で折り上げ、窓には結霜ガラスがはめられている。
外には煉瓦の煙突と焚口があり、奥の板戸を開け湯加減をみたのであろう。





洗面所












ホットの蛇口





コールドの蛇口






陶器で造られた「便器」











便所内にある手洗い所









便所の床には白と濃緑の大理石を市松模様に貼り、
腰壁には色鮮やかなタイルが貼られている。
タイルの裏面に 「 THE HS、TILE WORKS 」 とあり、
名古屋の佐治製陶所 ( HSは創業者の佐治春蔵 ) の製品だと判る。
大便所にの鼠色の大理石の棚板上の地袋には菊図が描かれ、 「 秋渓 」 の銘がある。

洗面台には白の大理石を用い、水道蛇口にはHOTとCOLDがある。





脱衣室








脱衣室には竹の落し掛け、踏み込み床の天井は網代編みで、天袋を設けている。
脱衣室であるが、夏の風呂上りに涼む茶室として造られ、
北側の庭園正面には枯滝石組が、飛石の先には降り蹲と蘇鉄がある。
蔵内氏の煎茶趣味により、浴室や便所とともに、邸宅完成直前に増築されたものである。






※ 浴室の格天井は動画でご覧頂けます。




大分県院内の石橋 32 「 原口水路橋 」

2013-05-31 06:15:02 | 大分の石橋



壁石や輪石には比較的大きな石が使われている







上流側の石組みとアーチ






橋台部はかなり頑丈に造られている






かつての水路橋も現在は廃水路となっている





所在地 /  大分県宇佐市院内町原口 ・ 日岳川
架橋  /  大正末期
石工  /  不明
長さ   /  15.0m     幅   /   2.0m
拱矢  /   4.8m     径間  /  10.0m
環厚  /    40㎝    
単一アーチ


原口水路橋は、国道500号線の下に迫って流れている日岳川に架かる水路橋で、
現在は水路は使用されておらず、廃水路となっている。
橋の付近は雑草や木々が生い茂り、下は深い谷になっているため
写真撮影の場所が限られているため片側からのものばかりとなった。


原口水路橋へのアクセス
原口水路橋へは、久地橋がある場所から上流に
国道500号線を約300mほど行った左側になる。
駐車は、橋の入り口付近に駐車した。