珠玉の音楽に囲まれて

オーディオのこと、音楽のこと、思いついたまま記していきます。
by 横浜のVienna Acousticsファン

K&Kさんを訪ねて

2019-11-21 05:08:12 | オフ会
天狗山登山の翌日、2年半ぶりにK&Kさんのお宅をお邪魔しました。K&Kさんとお会いするのは昨年のGerman Physiks 友の会、以来1年ぶりです。厚木駅でピックアップいただき、ご自宅へ向かう車中にて、近況等会話させていただきました。恒例の海外での山旅行ですが、今年はグリンデルワルド方面へ行かれたそうです。私も遥か昔、学生時分の欧州旅行で訪れました。当方の33年ぶりの槍登頂、オーディオ近況、交流の近況など話しているうちに、ご自宅へ到着。以前、何度か丹沢登山でもお世話になった奥様に笑顔で迎え入れていただきました。

最初の訪問の時と同様に、奥様お手製のサンドイッチ、サラダをお昼にいただきました。他にもお酒の効いたケーキ、コーヒー、紅茶と至れり尽くせりで恐縮しました。ごちそうさまでした。昼食後、一段落したところで、音楽室兼オーディオルームへ。SPや機器の配置は変わっていないようでした。それでも、前回から2年半です。デジタルプレイヤーの入れ替え、2台目のアナログプレイヤー導入、機器のチューニングがありました。仮想同軸システムがほぼ完成し、その上で更なる音の追い込みをされた2年半、だったのだと想像します。


スピーカー保護用リレーをMOS-FETスイッチに交換・・・と聞いてピンと来るほど知識がないのですが、パワーアンプの保護回路の部品を交換されたようです。K&Kさんは、サンスイのアンプで、マルチアンプのシステムを組まれています。部品の劣化は長期使用において悩ましい問題ですが、腕をお持ちのK&Kさんはご自身で打開されたというわけです。といは言え、重量物のアンプをラックから取り出し、部品交換、しかも4台(6台?)となると相当なご負担だったと思います。こういった拘りが、詰まるところ音として表れるのでしょうね。


上流の機器群です。デジタルプレイヤーは前回、OPPO、BDP-105D JAPAN LIMITEDでしたが、UDP-205へ更新されていました。これによりDACチップがES9018からES9038Proへ変化しています。UDP-205は既に生産が中止され、OPPO自体もビジネスから手を引くとなると、先が心配ではあります。特にマルチチャンネルでの再生に拘られているK&Kさんにとっては気になる点だと思います。UDP-205が長く健在であることを願っています。


こちらが新たに導入されたアナログプレイヤーです。ビクターのQL-Y55Fで、DL-103付きで大変リーズナブルな値段で購入されたとか。アームの根元に見慣れないボックスが見えます。低域の共振を抑える機構とのことで、オイルではなく電子制御で実現しているのが特徴です。サブウーハーの使用、反りの大きいレコードなど条件が重なると、共振の問題が起こるケースがあるそうです。PhilewebにK&KさんがQL-Y55F導入記を上げています。アナログ全盛期かつ末期のオーディオ業界を支えた技術者への尊敬、愛情が詰まっています。


前回訪問時にもSPの下に敷かれていたウェルフロートQuad Ringです。フルコンメカへ強化されたようです。拙宅ではトールボーイの足元に使っていましたが、SPがフラフラするため外しています。この当たりは、次回拙宅にて会話いたしましょう。


前半はK&Kさんのデジタル音源をカジュアル路線→クラシックの順で聴かせていただきました。同じクラシックでも私が普段聴いている作曲家とは時代が、ほぼ重ならないので、新鮮でした。シューベルトあたりが時代の境になるでしょうか。おやつ休憩後は私の持ち込み音源をかけていただき、締めはQL-Y55Fのお披露目という流れでした。デジタル音源は画面からフォルダ/ファイルを選択して再生します。前回は出だしが途切れないようケアが必要でしたが、今回はそう言ったこともない様子でした。


定番の手島葵の「テルーの唄」は、一聴、声の消え際に、違いを感じました。余韻がこれまで聴いたより深かったです。デジタルプレイヤーの差異か、あるいはアンプの部品の効果と思いました。ピアノの作品が多かったのは、K&Kさんの拘りに加え、自信もあったのではないかと思います。冴えたピアノにしばし聴き入りました。オーケストラも広がり、下支え十分で楽しめました。全体的に音の押しが強くなり、同じくサンスイアンプを使われているケニティーさんのサウンドがオーバーラップしました。2年半の積み上げを感じた次第です。


締めはアナログレコードです。K&Kさんの青春時代にタイムトリップしました。山崎ハコのベスト盤『軌跡』を、片面かけていただきました。かつて読んだ「青春の門」を思い出しながら、「織江の唄」に浸りました。信介しゃん・・・切ないですね。


前回もかけていただいた、やまがたすみこです。それだけ思い入れが強い作品なのでしょうね。5枚目の作品で、フォークからシティポップへ移行しています。バックの演奏陣も充実。「風に吹かれていこう」の頃より垢ぬけています。さて、QL-Y55Fです。システム下流部の援護があるとは言え、その説得力ある音に感心しました。これではGT-2000の出番が無くなるのではと思わせるぐらいの、サウンドです。導入にかかった費用を伺い、2度びっくりです。オーディオ、特にアナログは情熱が音になりますね。


K&Kさんが石井式の音楽室兼オーディオルームを造られて15年が経過したと、philewebの記事で拝見しました。HS-500、マルチチャンネル、マルチアンプ、エンジニアとしてのご経験、直近のオーディオ交流・・・いくつもの要素が重なりK&Kさんのサウンドが創られています。どこの山を登るか、どう登るか?オーディオの場合、全く自由なのが面白いところです。K&Kさんの場合、おそらく頂上付近からの眺めを楽しまれつつ、歩かれていることでしょう。私自身のこの先のオーディオについても考える良い機会となりました。ありがとうございました。

オフ会終了後、厚木へ移動し、串カツやさんにて感想戦を行いました。いままでのK&Kさんのイメージより飲まれていたので、少々驚きました。オーディオ、人、音楽と話が弾みましたね。来月のご来訪、楽しみにしております。
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天狗山

2019-11-14 21:39:54 | その他
11月9日、野辺山方面の天狗山に登ってきました。男性3名、女性1名のパーティーです。笹子トンネルを超えるまでは曇天だったのですが、勝沼から先は見事な秋晴れでした。中央高速から仰ぎ見る、冠雪した間ノ岳の姿が素晴らしかったです。須玉インターを降りて、登山口である馬越峠を目指しました。馬越峠は川上村と南相木村の境にあります。付近は台風19号で大きな被害を受けた千曲川の源流域です。何事も無かったように穏やかな千曲川を見て、あらためて自然の二面性を感じました。


この日は標高差300mにも満たない短時間登山でした。途中、シャクナゲの群生が見られました。花期は6月頃だそうですが、既に蕾が確認できます。これから長くて寒い冬を越すことになります。


頂上が近づいてきました。途中、視界が開ける場所で、眼下に川上村が見えました。千曲川は右から左へ流れています。奥は金峰山と瑞牆山です。


途中、岩場ではロープもありましたが、頂上まですんなり着きました。360度パノラマで信州、甲州の山々を眺めることができました。


馬越峠の先の南相木村方面です。更に先は、佐久、上田方面になります。カラマツの紅葉が山肌を覆っています。


浅間山です。わずかに噴煙が見えるでしょうか?


北アルプス方面です。まだ冠雪していないようです。鹿島槍ヶ岳の双耳峰が確認できます(一番右)。


圧巻は目前の八ヶ岳です。なかなか裏側から八ヶ岳を見る機会はありません。裾野には高原野菜畑が広がっていました。八ヶ岳の手前は男山です。


メンバーからいただいた本格カレースープ。山で食べると何でも美味しいと言いますが、これはマジで美味しかったです。ご馳走様でした。


下山路より。陽が色づき始めました。山は、冬が間近です。


下山後、清里方面へ移動し、アウトレットへ。ちょうど登山用パンツが替え時だったので、調達しました。甲斐駒ヶ岳(中央奥)を見納めて、帰路に就きました。


甲州方面は10月のケニティーさん訪問以来です。あれからまだ3週間しか経過していませんが、一気に季節が進んだ感があります。朝晩の冷え込みで紅葉が進みました。もう師走もすぐそこですね。年内は信州方面での忘年登山、あとは散歩感覚での近郊登山を考えています。今年の前半は雨で流れることが多かったですが、後半に来てようやく帳尻が合ってきました。
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秋の金沢、能登

2019-11-11 23:58:47 | その他
11月頭の三連休、家内と金沢・能登方面へ行ってきました。ここ数年、11月の初旬を旅行に充てられるようになり、毎年の楽しみの一つになりつつあります。今後、少しずつ、こういった時間が増えてくるものと思います。家内より前々からリクエストのあった金沢に加え、その奥の能登へ足を延ばすこととしました。能登を回るとなるとどうしても車が必要です。のと里山空港でレンタカーを借りることを前提に、往復は空路と決めていました。結果的に台風19号の影響は受けることなく、予定通り、初めての金沢・能登を満喫することができました。

小松空港から金沢へバスへ移動し、最初に向かったのが現代アートの金沢21世紀美術館です。人気のスポットのようで中高生、海外からの観光客で賑わっていました。こちらの「レアンドロのプール」など体験型の展示品が楽しい美術館でした。


続いて向かったのが、古い街並みが残る、ひがし茶屋街です。町家カフェにて、休憩タイムとしました。金沢と言えば金箔ですね。私はチーズケーキとコーヒーでまったりしました。


女川と呼ばれる浅野川です。確かに流れが穏やかです。今回は行けませんでしたが、男川である犀川も、いずれ訪れたいものです。


ホテルのある香林坊まで、ひがし茶屋街から歩いて見ました。金沢中心部は意外にコンパクトな印象です。途中、近江市場の人気のコロッケ店にてクリームコロッケとメンチカツを調達。


夕飯とお土産物色のため、再び金沢駅へ。駅のロータリーがライトアップされて華やかな雰囲気です。加賀屋が出している和食店でお寿司と加賀料理にしました。日本酒は「加賀雪梅」です。


翌朝、宿泊したホテルからの眺めです。中央奥のホテル日航金沢付近が駅方面です。手前にある高層ビルは、北國新聞のビルです。ホテルのサービスでも北國新聞が配られていました。地方紙の紙面にも旅風情を感じます。


2日目は兼六園からスタートです。何せ初めての金沢です。押さえるところは押さえないと・・・(笑)。見事な晴天で池への映り込みが綺麗でした。


兼六園を出ると向かいが金沢城公園です。青空をバックに城壁が輝いています。長屋などを見学して、ステンドグラスで有名な尾山神社へと抜けました。


金沢観光のラストは長町武家屋敷です。香林坊から少々下るとタイムトリップしたような空間が待っていました。ちょっと時間が足らなかったのが残念です。


金沢から輪島へ向かう高速バスに乗り、のと里山空港で下車。レンタカーで白米の千枚田を目指しました。既に稲の収穫は終わり、季節的には遅かったのですが、海に迫る棚田は素晴らしい光景でした。夜はライトアップされるようです。


最終日は、輪島の朝市からスタートです。そう言えば、昨年の高知でも朝市でした。漆の箸、いしる(魚醤)、えがらまんじゅう、ふりかけ等を調達しました。


輪島からはひたすらに海沿いを走り、能登半島の先端である、禄剛崎を目指しました。ここは海から日が昇り、海へ日が沈むとか。


遠く目を凝らすと、島が見えます。佐渡島です。確かに日本地図で確認すると能登半島と佐渡はイメージ以上に近いです。


旅の最後は珠洲市です。目当ては珠洲焼でした。中世の陶器ですが、長らく途絶えていました。復興してまだ40年あまりだそうです。私は番組で存在を知り、そのグレーの素朴な風合いに惹かれました。結局、コーヒーカップを購入しました。


こうして慌ただしい、初の金沢・能登旅行が終わりました。少し前に、五木寛之氏の「金沢さんぽ」を読んだことを思い出しました。読み返してみて、今回の旅と照らし合わせてみるのも一興です。京都同様に金沢は見どころが豊富です。季節を変えての再訪や、お隣、富山と組み合わせても面白いでしょう。のと里山空港からは、本来、立山連峰や後立山連峰を見渡せるのですが、最終日は雲の下でした。次の機会に期待します。能登から羽田への飛行は一時間弱。あっという間に日常に戻って金沢ロス、という次第です。
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ハンコックさん、BTさんご来訪

2019-11-04 14:26:50 | オフ会
ケニティーさんとのオフ会の翌日、甲州高尾山へ登ってきました。東京の高尾山と違って知名度は低いですが、富士山や南アルプスの展望が良く、前から狙っていた山の一つでした。台風19号の爪痕は、確かにこの山域にも残っていました。林道を塞ぐように木が倒れていて難儀することも多かったです。朝方、甲府から勝沼方面へ向かう電車からは富士山の頂がしっかり見えていました。登り始めでは鳳凰三山のオベリスクも確認でき、期待大だったのですが、結局は曇り空で展望は今一つでした。富士見平付近からの塩山方面の眺めです。


さて、音と山の、ショートトリップ in 山梨の翌週は、ハンコックさん、BTさんを招いての拙宅オフ会でした。ハンコックさんにお越しいただくのは、2017年以来、2年ぶりです。BTさんは本年2月に青山のお宅にお邪魔させていただきました。ハンコックさんとBTさんは既に面識をお持ちだとも伺っていました。それであれば、話が早いです。ご一緒でのオフ会を快諾いただき、開催の運びとなりました。自宅オフ会は6月にchibiさんに来ていただいて以来、4ヶ月ぶりとなります。真空管使いとしてはようやく長く、暑いオフシーズンが終わり、ホーム戦の再開となりました。


三者三様とはよく言いますが、この日の3人の好みはまさにそれでした。ハンコックさんがジャズ、BTさんがクラシック、私ジャンルフリーの雑食です。後から気づいたのですが、普段聴いているメディアも異なります。ハンコックさんがアナログ、BTさんがCD、私がファイル再生というわけです。これはなかなか珍しい組み合わせです。事前に用意したデジタル音源は、ジャズ、クラシック、ポッそプスをほぼ均等です。センターのリスポジに座られる方に合わせて、ジャズとクラシックを切り替え、ポップスはその場の流れで・・・というシナリオです。


前半はデジタル(ファイル再生)で拙宅音源を各ジャンル聴いていただきました。おやつ休憩後は、BTさんの音源(リッピング後、ファイル再生)、私のアナログ音源の順でかけ、締めはハンコックさんのレコードでした。こちらで用意したアナログは、相変わらず70~80年代の邦楽です。フォーク、ニューミュージック、アイドルと、ここだけは私の世代の音楽にお付き合いいただきました。


2回目のお越しのハンコックさん、前回との差異を挙げられていました。当時はQuad RingをSPの足元に敷いていましたが、その後、トールボーイにQuad Ringを使う設置上の不安定さを避けて外しました。コルクテープを経て、現在、足元が黒檀になったことは、過去記事に書いた通りです。Quad Ringの色が載っていた点、実はハンコックさんから前回も指摘されていたのですが、それが無くなりフラット、素直になったようです。更に全体的に力感が出たとのことで、やはり土台の安定は大事ということでしょうか。

BTさんからは、ヴォーカルの適度なウェット感があるとのご感想でした。これも有難いコメントです。私自身、再生のメインはヴォーカルですし、湿り気は、実在感の表現において大事だと感じているからです。ウェットであっても決して重くない、これが欲する音(声)だと気づいて、どれくらい経つでしょうか。向かっている方向は正しいようです。クラシック再生における立体感も出ていたようです(弦楽四重奏における第二ヴァイオリンの奥行)。これは、SP配置だけでなくプリ導入の効果があったのではないかと思われます。

サウンド以上に、音楽での交流ができたことが、良かったと思います。BTさんがお持ちのフォーレの「パヴァーヌ」の旋律の美しさに驚きました。それも合唱です。クラシックはまだまだ幅が広いし、奥が深いですね。その後、YouTube検索しましたが、オケだけではなく、室内楽、ピアノソロと様々な形態がありそうです。ハンコックさんはラズパイから遠ざかり、すっかりアナログ&ジャズ回帰のご様子。美空ひばりとお好きなハードバップを持ち込んでいただきました。皆さんのお好みを尊重しながらのオフ会、ホスト側も十分楽しんでしまいました。


最後は、いつもの焼きそばやさんで、感想戦です。これまでのオーディオ経歴等も交えながらお話させていただきました。私が最年長ですが、若い頃のオーディオの取り組みを伺う限り、私が一番の後輩かも(汗)。近く、ハンコックさん宅をお邪魔する予定があります。オリジナルレコードで聴くジャズ、楽しみにしています。BTさんもシステム変更があったようですね。前回はBTさんが普段聴かれる音楽をあまり聴けていなかったので、あらためて、よろしくお願いします。ハンコックさん、BTさん、秋の日の、充実した午後をありがとうございました。
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