夢逢人かりそめ草紙          

定年退職後、身過ぎ世過ぎの年金生活。
過ぎし年の心の宝物、或いは日常生活のあふれる思いを
真摯に、ときには楽しく投稿

「小太り」が一番長生き、高齢者の私は学びながら微笑み、やがてブラス思考の私でも微苦笑をして・・。

2018-06-05 16:24:32 | ささやかな古稀からの思い

昼過ぎ、ときおり愛読している朝日新聞社系の基幹サイト【AERA dot.】を見ている中、
【 「小太り」が一番長生き! メタボに隠された“金儲け”の図式  】と見出しを見てしまった。

私は東京の調布市の片隅に住む年金生活の73歳の身であるが、
過ぎし2004年(平成16年)の秋、私は定年退職となった時は、
身長は170センチで体重は70キロであった。

この後、多々の理由で
年金生活を始め、定年退職までは何かと悪戦苦闘が多かった為か、
年金生活は予測した以上に安楽と感じ、やがて体重は75キロ前後となっている。

こうして恥ずかしながら、肥満体のグループになっているりで、
今回、「小太り」が一番長生き!・・、と見出しを見た時、ほんとう・・と思いながら、
記事を精読してしまった。

この記事の原文は、『週刊朝日』の2018年2月9日号に掲載された記事で、
ヘルス担当の亀井洋志さんが綴られた記事であり、
【AERA dot.】に於いて2018年2月3日に配信され、
無断であるが記事の大半を転載させて頂く。

               

《・・生活習慣病を発症する諸悪の根源として、冷たい視線にさらされてきたメタボ。
ところが、標準より、
ちょっと“お太りさま”のほうが、
実は健康で、長生きできるというデータもある。

だが、厚生労働省の都合で、メタボ認定されれば、治療対象にされてしまっている現実がある。

 

日本人も小太りが長生き(週刊朝日 2018年2月9日号より)

              

「肥満外来」がある愛誠病院(東京都板橋区、台東区)の静脈瘤センター統括医師の新見正則氏は、
1万人以上の肥満の患者を診てきた。

その経験から「痩せている人よりも、
太っている人のほうが、元気で長生きするケースが少なくありません」と語る。
(略)


BMI(体格指数)は、肥満の度合いを測る数値で、
計算式は体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)だ。

身長1メートル70センチで70キロの人なら、BMIは24.22だ。
普通体重はBMI 18.5~25未満とされ、18.5未満は低体重(痩せ型)、
25~30未満が肥満(1度)、30~35未満が肥満(2度)などと定義されている。

日本では、もっとも病気になりにくい理想体重は、22ということになっている。



しかし、現実はどうやらちがう。
『メタボの罠』などの著書がある東海大学名誉教授の大櫛陽一氏は長年、健康診断のデータを分析してきた。
「BMIレベルと総死亡率」では、80歳以上は別として、
男女とも最も死亡率が低いのは、25.1以上~30.0の人たちだ。


「BMIレベルと原因別死亡率」でも同様の結果になっているが、
男性は27.0以上でも、普通体重の範囲内の22.0~24.9よりも低い。


大櫛氏が説明する。
「ちょっとメタボ気味で、小太りの人が、一番死亡率は低いのです。

むしろ、痩せると、がんや呼吸器(肺炎)、心疾患(心筋梗塞など)の死亡率が高くなります。
特に、がん細胞はエネルギーを消費するので、栄養状態が悪く、痩せている人は、早く体力が奪われる。
がんに対する抵抗力は、小太りの人のほうがあるのです」


              

周囲から白眼視され、日頃から「痩せろ」圧力に苦しんできたぽっちゃりさんには
朗報ではないか。

それでは、なぜ一番元気な体重クラスの人たちに「肥満」という、
病気であるかのようなレッテルが貼られてしまったのか。

実はカラクリがある。
問題なのは、BMI25~30未満のカテゴリーをWHO(世界保健機関)は
「過体重」と定義しているが、
日本では「肥満」認定。

愛誠病院の新見氏がこう指摘する。

「WHO(世界保健機関)の基準では、BMI30以上から肥満です。

例えば身長170センチの人なら86.7キロ以上になりますが、
日本では、72.25キロ以上で、肥満にされてしまう。

              

私はここに“悪意”を感じます。
『肥満』で、お金儲けしようという人たちが、介入しているのです。
本当の健康とは無関係に、設定値を下げれば、薬が処方されるケースが増大します」


また、大櫛氏によると、日本人は先進諸国で最もスリムで、
BMI30以上になるのは、成人(20~74歳)で男女とも約3%しかいない。


「ところが、25以上にすれば約25%の人が該当し、4人に1人が肥満になる。
基準を下げたのは、臨床の学会である日本肥満学会です。

たった3%ではインパクトがなく、スポンサーの関心が集まらないからです。
それに厚労省も飛びついてしまった」


日本では、メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)の診断基準も、
欧米より厳しく適用されているという。

厚労省がメタボ撲滅キャンペーンを推進し、
特定健診(メタボ健診)・特定保健指導が始まったのは、2008年のこと。

40~74歳までの公的医療保険加入者で将来、病気になりそうな人を対象に、
医師などが介入することで、病気の発症を予防することを目的として、医療費の抑制が図られた。

              

日本版メタボの基準はBMI25以上で、
ウエスト周囲径が男性85センチ以上、女性90センチ以上で、
高血圧、脂質異常、高血糖のうち二つ以上が該当する状態。

基準値は、血圧130mmHg/85mmHg以上、中性脂肪150mg/dL以上またはHDL40mg/dL未満、
空腹時血糖値110mg/dL以上となっている。

健診や人間ドックの検査結果で、これらの数値に一喜一憂する人も少なくないだろう(以後、単位は略す)。


ウエスト周囲径は、内臓脂肪が100平方センチを超える「内臓脂肪型肥満」を判定する目安になっている。

新見氏がこう指摘する。

「本来は、CTでおなかの断層写真を撮って、正確に測るべきなのに、
それが手間だからと、ウエストだけ測ってメタボの最初の関門を通過させている。

治療しなくてもいい人まで、治療していることになりますが、
内臓脂肪は、食事や運動など生活習慣の改善で減らせます。
私なら投薬はしません」

              

また、メタボばかり強調することで、痩せている人の病気を見逃すという弊害が起きる。

大櫛氏によれば、日本では「痩せ」の糖尿病が多く、
発症した人の55%は、BMIが25未満だという。

一方で、世界一の長寿国にもかかわらず、血圧や中性脂肪の基準を欧米より厳格化し、
「健康な人を病院に送り込んでいる」と言う。


「中性脂肪は150以上でメタボになりますが、この基準にはまったく根拠がない。
実は中性脂肪が200、300以上と多い人ほど、死亡率が下がるのです。

中性脂肪による健康への影響は少なく、欧米で薬物治療を開始する基準は1千以上です。
日本では0.1%しかいません」(大櫛氏)


高血圧の目標値も「180/100」→「170/90」→「140/90」と順次下げられ、
現在の数値に至っている。

加齢によって、血管の弾力性が低下し、正常血圧は年齢に伴って上昇する。
しかし、年齢にかかわらず「130/85」を目標値にしているため、治療の対象者はどんどん増大している。


「日本人が一番多く飲んでいるのが、血圧の薬です。
降圧剤と血管拡張剤を合わせると、年間9千億円という巨大市場になっています。

              

血圧は、必要だから高くなるのであって、
薬で下げると、脳に必要な酸素や栄養が行かなくなる。

もっと怖いのは血流が乱れることで、血液の流れが滞って、脳梗塞を起こしやすくなるのです。
血圧が上がる原因は、閉鎖不全弁膜症、貧血、腎動脈狭窄などの病気があります。

原因を取り除かなければならないのに、血圧だけ単に下げるというのは、最悪の治療法です」(同)


基準を厳しくすれば、当然のことながら、患者数は増加し、そのぶん薬剤の使用量も増える。
おかげで国民医療費は、抑制されるどころか年々膨らむ一方で、
2015年度は42兆3644億円に上っている。


また、欧米では、肥満を原因とする心疾患で亡くなる人が多いが、
日本の死因トップは、がんだ。

肥満よりも「痩せ」のほうが、リスクは高いのだ。
いま、身体的機能だけでなく、心理面や社会活動が低下した「フレイル」という状態が懸念されている。
メタボばかり悪者にしていたら、国民の健康を守ることはできないのではないか。

              

最近になって、従来にはなかった「メタボ」と「フレイル」の健康余命を分析した
調査結果が注目されている。

昨年10月、東京都健康長寿医療センター研究所が発表したもので、
65歳以上の高齢者約1500人を平均7年間追跡調査。

要介護状態になったり死亡したりする「自立喪失」の発生リスクを、
「メタボ」と「フレイル」で比較、検証したのである。


「フレイル」の定義は
【1】6カ月以内に2~3キロ以上の体重減少
【2】握力が男性26キロ未満、女性18キロ未満
【3】「自分が活気にあふれていると思いますか?」の質問に「いいえ」と回答
【4】通常歩行速度が1.0メートル/秒未満
【5】外出が平均1日1回未満

5項目のうち、三つ以上該当すれば「フレイル」、一~二つ該当すれば「フレイル予備群」としている。


検証の結果、メタボやメタボ予備群は、「自立喪失」リスクとの関連性は認められず、
むしろメタボではない人のほうが、自立喪失、要介護、死亡のリスクが高まる傾向が見られた。

フレイルはより深刻で、リスクが非フレイル群の2.4倍、フレイル予備群は1.5倍と高率となった。


研究チームの北村明彦・同センター研究部長が説明する。
「高齢者に限って言えば、メタボよりフレイルのほうが、深刻な影響を及ぼしています。

さらに驚いたのは、75歳以上の後期高齢者より、前期高齢者のほうがフレイルの影響が大きかったのです。
前期高齢者は現在の特定健診に含まれていますから、
メタボより、フレイルになっている人の保健指導を行う重要性が明らかになりました」


痩せて栄養不足になると全身的に衰え、抵抗力が低下する。
筋肉の衰えを防ぐために筋トレやウォーキングなどの運動と、
食事もしっかり10品目(卵、海藻、緑黄色野菜、いも、果物、油脂、牛乳・乳製品、大豆、肉類、魚介類)
とることを推奨している。


(略) とはいえ、BMI30を超えてしまっては、生活習慣病リスクが確実に高まるのでご用心。・・》

注)記事の原文に、あえて改行を多くした。
              

私は定年退職直後は、身長は170センチで体重は70キロであったが、
この後、多々の理由で年金生活を始め、定年退職までは何かと悪戦苦闘が多かった為か、
年金生活は予測した以上に安楽と感じ、やがて体重は75キロ前後となっている。

この間、肥満と感じて、食事の見直し、そして散策の距離を長くして、
一時は72キロまでダイエットできたりしてきた。

日常の午前中のひとときは、私は独りで、我が家から歩いて3キロ範囲にある遊歩道、小公園を散策をし、
四季折々の季節のうつろいに心も身もゆだねながら、
いつの日にか認知症、或いは脳梗塞などの難病に遭遇したら、困窮するので、
ひたすら歩き、ときおり大股で歩いたり、或いは足早に歩くことが多くなっている。

しかしながら家内との共通趣味のひとつの国内旅行に於いて、
その地の地酒が美味しく呑んだり、料理も美味しく、過ごしたりすると、
あえなく体重が増えたりしてしまった。

或いは夏の暑い時は、歩く距離も短くなり、
居間でクーラーの冷風に身をあずけて、読書をしたりしてきた。

このように一年の中でも、体重は3キロぐらいは変動してきた。

今回、「小太り」が一番長生き!、できる傾向がある、と私は初めて学び、
もしかしたら80歳の誕生日を迎えた時、健康寿命の範囲で自立した生活が過ごせる、
かしらと微笑んだりした。

              

しかしながら、たとえば90代は、私はお断りしたいなぁ・・と思ったりしている。

過ぎし2010年8月下旬の頃に、私は医学博士で病院長の帯津良一さんに、
書物でめぐり逢えた。


《・・(略)・・
「いたずらに死を恐れるあまり不要に長生きしても意味がない」と考えるようになったのは、
このホリスティック医学の考え方に共鳴し、
その理念に基づいて自らの病院を設立した40半ば以降です。
・・
(略)年齢に関していえば、80歳くらいまで生きれば十分ではないですか。
もちろん、肉体面でも精神面でも人それぞれ個人差がありますから一概には言えません。

しかし、自力で自由に動けるのは、せいぜい80代まででしょう。
90代になると、何かしら衰え、欠けてくる。
いくら頭がしっかりとしている人でも、足腰が立たなくなったり、その逆のケースも起こります。

ましてや100歳なんて、どんな人でもポンコツになっているはずですよ(笑)。
おめでたいと言うけれど、100歳以上は、やはり「生き過ぎ」だと私は思います。・・》

こうしたことを私は学び、人生は程々生かしてくれれば・・と何かとプラス思考の私でも思い深めている。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする