ふろむ播州山麓

旧住居の京都山麓から、新居の播州山麓に、ブログ名を変更しました。タイトルだけはたびたび変化しています……

口蹄疫ウィルス

2010-06-13 | Weblog
 口蹄疫に感染した牛が発見されたとのニュースを、わたしがはじめて見聞きしたのは早かったのですが、不思議と続報が出ませんでした。「コウテイエキ?」、最初に聞いたとき、何のことかわかりませんでした。そしてその後の大被害と大報道です。社会問題になってしまいました。
 この家畜病について、わたしはあまりにも知識が乏しい。口蹄疫についてわずかですが調べてみました。
 まず、感染力が非常に強い。100年ほどの昔、ドイツで400万頭近く、おなじころ台湾では300万頭以上のウシやブタが、殺処分されています。
 このウィルスは風に乗り、数10キロも空を飛ぶそうです。ヨーロッパでは1967年、ドーバー海峡を越えてフランスからイギリスに飛来し、伝染拡散したといいます。1981年には同様に、デンマークからスウェーデンへ。
 またシカやイノシシにも伝染し、それら動物が仲間に感染させる。里山近くに牧場は多い。シカやイノシシが近づくことは、多いはずです。山中でも大流行しているのでしょうか。
 また牛豚舎には昆虫、ハエやアブがたくさんいます。これらの虫も、遠くへウィルスを運ぶそうです。

 細菌兵器やウィルス兵器は、われわれでも簡単につくれそうです。口蹄疫発生地のハエやアブを数匹捕え、あるいはワラやフスマをひとつかみ、それらをどこかで放てば、遠隔地で大発生する可能性があります。
 口蹄疫ウィルスはわずかひとつの例です。ウィルス兵器は、だれでもどこでも、1円の費用もかけずに、さまざまの新型をつくることができます。簡単に、大パニックを引き起こすことが可能のようです。

 危機管理とは何なのでしょう。防御防衛にまわる側にも、担当者や責任者の保身や責任回避、重大決断を下すことへの躊躇ためらいといったものがあります。阪神淡路大震災では、行政の方々は当初、さっぱり役に立ちませんでした。組織の硬直化も原因です。非常事態に際し、何をすべきかを考える能力もありません。行動どころか、思考停止状態だった、というのは言いすぎでしょうか。
 つい先日、東北地方太平洋岸に「大津波警報」が発せられました。確か土曜か日曜でしたが、経済活動は当然、強制停止になりました。勧告や命令を決定したみなさんの勇気には、敬意を表します。
 またテロ攻撃する側にも「危機の計画運営管理」があります。それはわたしたちの良心、悪魔の誘惑と屹然と対峙する、人間精神の問題なのでしょうか。オウム・サリン事件はあまりにも悲惨残忍、かつ人間精神の荒廃でした。
<2010年6月13日>
コメント (2)
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