ふろむ播州山麓

旧住居の京都山麓から、新居の播州山麓に、ブログ名を変更しました。タイトルだけはたびたび変化しています……

京都の新学舎

2010-07-17 | Weblog
 京の街中では、ビルやマンションなどの工事はめっきり減りました。ところが例外は、大学校舎の建築ラッシュです。全国的な傾向でしょうか。
 すごいなと感心するのが、まず京都府立医大病院です。決して広くはない敷地に、建物がびっしり詰まり、いまも大きな一棟を建設中です。空地は減ってしまい、これ以上の増設はむずかしそうです。敷地内の緑も少ない。ただ東に鴨川と東山、西に京都御苑御所があります。上層階からの眺めはいいのでしょう。入院されている方々の目を、和ませていることでしょう。

 仕事で大学をあちらこちら廻っていますが、宇治市の京都文教大学は大きな新学舎が完成し、この夏休みに引っ越し。その後、低層の古い建物を取り壊し、また新しい建築がはじまるそうです。
 京都薬科大も、造って壊しの繰り返しです。まもなく立体の駐輪場の工事がはじまり、完成すると現駐輪場にビルが建つ。
 京都光華女子大は看護学科を来春から開設。テニス場あとで突貫工事中。京都嵯峨芸術大は、古い建物の耐震強度の懸念から、新学舎建設を開始。京都大は長く続いた建築ラッシュはだいぶ落ち着きましたが、まだ工事は続いています。
 京都ノートルダム女子大も、旧舎を建て替えることが決定しているのですが、キャンパスに新設するためのスペースがない。そこで決定したのが、近くの国立京都工芸繊維大の構内に、ノートルダムの校舎を建てること。いくら徒歩数分とはいえ、よその大学に学舎とは前代未聞です。数年後に本校が完成すると、工芸繊維大KIT内の建物は、ノートルダムからKITに譲渡される。実にユニークな相互扶助です。

 ところでKIT工繊大にはごく最近、あいついで三棟が新築されました。同大学には建築家やデザイナーなどの先生方が、たくさんおられる。競作で建てられた三棟は、いずれも独創的な建築ばかりです。
 また古い建物にも文化財が多い。登録有形文化財では、本野精吾やヴォーリズ設計の近代建築があります。それらはいまも利用されています。
 正面の守衛室でひと声かければ、キャンパスに入れてくれる自由な雰囲気の学校です。建物めぐりも楽しい。
 それと美術館の「美術工芸資料館」もおすすめ。9月16日まで、クラシックポスターなどを集めた「近代日本のグラフィックデザイン」展を開催中。ただし日曜祝日は休館です。ところでこの美術館は、東の比叡山に向き合うことを前提に建てられたそうです。2階窓から眺める叡山は美しい。
<2010年7月17日 山鉾巡行の朝>
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