(99)のブービーより下の最下位、これがラストだ。最終を意味する和製英語で、この短編集も、実は(100)となり、残念ながらこのお話でラストとなる。誰が(100)をラストに決めたか? だが、私が勝手に決めたのだから、どぉ~しようもない。^^ ラストは、そのあとがなく、なぜか暗い気分にさせる感は否めない。それに比し、最初のファーストは、これから始まっていく楽しみで、なぜか明るい気分になる。新年、第一回etc.いろいろとある。ただ、歌舞伎なんかでは、♪さぁ~~て、どんじりに、ひけぇ~しはっ!♪の南郷力丸さんの口上となる明るいラストもある。^^ この場合は、啖呵(たんか)のよさに聴衆は明るい気分にさせられるようだ。
とあるプロ野球の試合が行われている。2-1で負けが濃厚な9回2アウト走者2塁、後攻チームの打者が打席に立っている。3ボール2ストライク・・まさに究極の手に汗握るラストだ。どうなるっ! …どうなるっ!! 観客の興奮は頂点に達しようとしている。まさにクライマックスのラストなのである。ここで三振か? シングルヒットかっ!? 長打かっ!?
そして、運命のときは静かに訪れる。ヒ、ヒットだっ! は、走れ走れっ!! 球が返球されるっ! 本塁に滑り込むランナー、し、審判の手はっ! 片手が上がりかけて止まり、両手が大きく開くっ! セ、セーフ!!サ、サヨナラ逆転である! 観客が興奮の坩堝(るつぼ)と化す。
ラストは暗くない、こんな興奮を与える一面もあるのです。もちろん、明るくなりますよねっ!^^
※ むろん、期待ハズレで暗くなる場合もあるのですが…。^^
完