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どう両立すればいい?「夫の家庭の伝統」と「新しいチャレンジ」(前編)

2019年03月15日 | 人生

結婚後には、子育てがテーマとして出てきますが、夫と妻との家庭環境では、文化や習慣など、いろいろなものが違います。妻としては、自分の育った環境での経験値しかない場合が多いので、夫の家庭に入って子育てをする際に、不安を感じることもあるかもしれません。

 

夫の育った家庭環境にうまくなじんで子育てをしていく上での心構えや、気をつけておくべきことについて考えてみましょう。

 

(「職業で身についた見識」と「親からの価値観」)

現代的には、結婚によって新しい家庭をつくり、新しい文化をつくっていく傾向が強いので、夫婦それぞれが生まれ育ってきた環境にあったものを、ある程度、捨てなくてはいけないことのほうが多くなっているように思います。

 

ただ、それでも「抜きがたいもの」はあります。なぜなら、人間性については、女性であれば二十歳ぐらい、男性であれば三十歳ぐらいまでに決まってくるとも言われていますが、その部分があるからです。

 

なお、男性の場合は、父親や母親から教わったことがいろいろあっても、職業を通じてだんだん見識が変わってきて、ある程度、距離を取れるようにもなります。

 

ところが、女性の場合、学校教育が終わったあとに社会経験を積んでいく方もいるとはいえ、そこまで行かずに結婚生活に入ってしまうこともあるでしょう。そうなると、親から教わった価値観や考え方が、けっこう支配的なものになるので、変えるのはそうとう難しいと思います。

 

それを“ゼロ”にして、新しく何かをするのも大変でしょうし、かといって、夫が手取り足取り全部、教えてくれるわけでもありません。実際上、夫としても、「どうしたほうがよりベターなのか」と問われたところで、答えられないこともあります。例えば、子供の教育にしても、本当はどうした方が効果があるのかは分からないでしょう。

 

子育て一つ取ってみても試行錯誤(しこうさくご)はあると思います。やはり、夫の価値観とまったく同じにはならないのです。

 

(「柔軟な心」「学び続ける心」を持ってみる)

これらを踏まえた上で、一つだけ、はっきりと言っておかなければならないことがあるとしたら、それは、「柔軟性」の大切さです。あるいは、「柔軟心」と言ってもよいかもしれません。こうした柔軟な心を持ち続けることが大事です。

 

それは、変化し、吸収し続ける心であるし、別な言葉で言えば、新しいものを学ぼうとする心でしょう。

 

その反対に、「自分はこう教わったから、こうなんだ!」ということを言い張るだけでは、“現代的シャットダウン”としか言いようがないわけです。

 

もし、親と同じ職業を同じところでずっと続けていくなら、「学校でこう教わった。親からこう教わった。だから、これが正しいんだ」という考え方のままでいけるかもしれません。しかし、状況が変われば、それでは済まないだろうと思います。また、たとえ同じ職業を継いだとしても、時代の変化に伴って、技術や専門知識も変化していくので、うまくいかないことはあるわけです。

 

したがって、男女共に言えることではありますが、「柔軟心」を持たなければいけないと思います。

 

---owari---

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