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海外の過疎の村に井戸を掘る日本人

2017年06月21日 | 外国

アフリカ・タンザニアは中央アフリカ東部の国家です。ケニアに隣接し、またインド洋にも面している。そのインド洋上にあるザンジバル島は日本の沖縄県よりも少し大きい程度の島である。人口は約130万人(2012年)。

 

ザンジバル島は子供たちが1日も休むことなく水汲みを行っている。その水汲みは水場までの距離が数キロメートルあるために、往復2時間程度かかる。学校に通いながら1日2回程度、水汲みをしているため、勉強の時間や遊ぶ時間がなくなっているのが現状だったのです。

 

また、その川の水は汚れており煮沸して飲まなければならないが、電気やガスが通っているわけではないので、生水を飲んだりして、体調を崩すこともある。川の水は食事にも使われており、子供たちは1日のうち5時間程度、水汲みに費やされていました。

 

この村に井戸掘りをして水が出れば、子供たちは水汲みから解放されて、その時間を勉強や遊ぶことに振り向けることができるのです。

 

もう5年前になりますが、日本のテレビ局は愛知県に住む井戸掘りの仕事人・安田富雄さんにこの島の井戸掘りを要請しました。

 

仕事人・安田さんは、この子供たちや村人に衛生的な井戸の水を汲み出してあげたい一心でこの仕事を引き受けたのでした。子供たちの窮状をみるとどうしても水を出してあげたいと強く思ったのでした。

 

現地の村人と掘りはじめて24日目、掘った深さは29mに達していた。ポンプで水を汲み上げるには30mが限界であり、あと1mに迫っていた。少し掘り進めると、その時にやっと水脈に達したのでした。安田さんの顔が安堵しました。

 

安田さんは作業する村人を家に帰し、その晩は、一人で夜10時過ぎまで洗いのポンプ作業(土砂が混じった水をクリアーな水が出てくるまで水を汲み出す作業)を行い、明日の井戸譲渡式に備えました。

 

譲渡式では、多くの村人と子供たちがその井戸の周りに集まって、手動ポンプ操作のカウントダウンを行った。そして、ポンプからきれいな水が出た瞬間、子供たちは飛び上がり、満面の笑みを浮かべて大喜びしたのです。

 

ポンプから出てくる水で顔を洗ったり、水を飲んだり、集まった皆が喜び勇んで次々と水をあびながら、歓声を上げたのでした。

 

安田さんはその状況を見て、感極まった感じでした。安田さんは一緒に井戸を掘ってくれた村人と一人ひとりにハイタッチしながら、感謝の意を伝えた。すると、村人は太り気味の安田さんの身体を抱えて、胴上げをしたのです。この光景は、この井戸掘り作業に関わる人々の歓喜の姿であると思いました。

 

日本人はこのような素晴らしいことを行ったのです。お金ではありません、現地の子供や村人が本当に困っていることに手を差し伸べたのです。本当に素晴らしいと感じました。このテレビ企画はテレビ朝日のマチャアキジャパンというプロジェクトにより放映されましたが、なかなか素晴らしい番組だと思いました。

 

このプロジェクトでは、他にもカンボジアで、ため池の濁った水をペットボトルに入れて学校に通っている14歳の女学生を映していた。通学に往復2時間以上かかるが、靴を履いていなく、濁った水を持っている姿は本当に痛々しかったのです。

 

しかし、このプロジェクトのおかげで、この村にも、井戸が完成して、きれいな水をペットボトルに入れて通学できるようになりました。一つ大きな問題が解決できて、本当によかったと感じました。

 

水道水があり、その水を安全に飲める国は世界でたった15カ国と言われています(国土交通省)

アジアで水道水が安全に飲めるのは、日本とアラブ首長国連邦だけです。アラブ首長国連邦の水道水は安全だそうですが、国民的にはまだ安心はできていないので、国民の大部分はミネラルウォーターを購入しているそうです。

 

水道水に関して安定しているのがヨーロッパの国々ですが、それでも9カ国ぐらいです。

フィンランド、スウェーデン、アイスランド、ドイツ、アイルランド、オーストリア、クロアチア、スロベニア、スイスの国々です(イギリス、フランス、イタリアはなぜか入っていませんね)。

 

世界中どこでも安全に水道水を飲めるわけではないのです。“水と安全は無料”というのは日本だけの常識です。日本のように水道水が安全なもので、飲んでも問題のない国は本当に少ないのです。日本は文句なし、安心・安全な水道水です。水の浄化技術は海外でも使われるほど優秀であり、水道も全国に普及されていて、私たちの清潔で安心な生活を支えてくれています。

 

日本では水道の蛇口をひねればきれいな水が出てきますが、これは本当に恵まれた環境にいる数少ない人々の姿です。世界にはまだまだ過酷な状況でしか飲み水が得られないという人々が多く要ることを実感しなければならないのです。

 

---owari---

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