このゆびと~まれ!

「日々の暮らしの中から感動や発見を伝えたい」

「夢を持ち、その実現に向けて努力しよう」③

2019年03月12日 | 人生

(“破滅型”の作家の作品を読みすぎてはいけない)

ただ、若いころに出合った本や思想が、人生を破滅(はめつ)させるような内容のものであったときには、そういう思想に染まっていると、かなり厳しい結果になるので、「どういう思想に出合うか」ということについては、ある程度、運があると言えます。

 

自分を不利にする方向の思想に染まった場合には、さまざまな局面で逆判断をし、悲劇的な人生になるので、「物書きは、みな偉(えら)い」とは思わずに、その作家の書いた作品全体の傾向や、その人の生き方、人生の最後までをよく見て、「そのような人生が、自分にとって望ましいかどうか」ということを、よく考えていただきたいのです。

 

特に私が述べておきたいのは、「“破滅型”の作家の作品をあまり読みすぎると、その考え方が、どうしても染(し)み込んでくる」ということです。

 

例えば、何かを思い詰(つ)めて自殺した作家は、非常に純粋で、かわいそうな人であることもありますが、そういう人に入れ込みすぎて、その作品を繰り返し読み、自分のメンタルな面が、それと同じようなものになってくると、著者と似たような判断をし始めて、悲劇を求めていく傾向が出てきます。

 

小説家は、苦労を経験すればするほど面白い話が書けるので、いろいろと貧乏(びんぼう)をした話や倒産した話、病気の話、人間関係で失敗した話など数多く書いたりします。

 

しかし、そういう人にあまり憧(あこが)れすぎると、その小説家の人生を模倣(もほう)し始めるようになるため、よくチェックしなければいけません。例えば、自分の好みの作家が、貧乏をした作品を美化して書いていると、その考え方に引っ張られて、自分も貧乏になりたくなります。

 

表面意識では、「給料が上がればよいのに」などと言っていても、潜在(せんざい)意識に貧乏を美化する思想が深く染み込んでいると、どこかで、「借金を抱(かか)えて倒産したい」というような考え方が出てくることがあるのです。

 

---owari---

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「夢を持ち、その実現に向け... | トップ | 「夢を持ち、その実現に向け... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

人生」カテゴリの最新記事