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記者会見で気になったバトミントン桃田選手の発言

2016年04月11日 | 新聞・テレビ

最近はプロ野球選手の野球賭博問題が発覚し、まだ冷めやらぬ間に今回、バドミントン日本代表の桃田選手(21)とロンドン五輪代表の田児選手(26)の違法カジノ店での賭博行為が明らかとなりました。

 

日本バドミントン協会は昨日、都内で緊急理事会を開き、桃田選手については日本代表の強化指定を外し、無期限の試合出場停止処分としたため、桃田選手のリオデジャネイロ五輪出場はなくなったのです。田児選手は、無期限の登録抹消処分となりました。

 

桃田選手は世界ランキングが4位から2位に上がり、今年のリオデジャネイロ五輪でメダル獲得が大いに期待されていただけに本当に残念です。

 

先日、このカジノ賭博に関する記者会見が開かれて両選手が謝罪しました。

桃田選手は「育ててきてくれた方々、(中学、高校を過ごした)福島県の皆様、後援会を作ってくれた(故郷の)香川県の皆様を裏切り、すみませんでした」、田児選手は「自分の軽率な行動を深く反省しています。応援してくれた方を裏切ってしまった。全責任は自分にあります。申し訳ありませんでした」と話しました。

 

この会見で私は桃田選手から驚いた発言を聞きました。

桃田選手は違法行為に手を染めた理由を、「スポーツマンで勝負の世界に生きている以上、ギャンブルに興味があり、抜けられなかった」と言ったのです。

 

「スポーツは勝負の世界である」という思考が、桃田選手のように才能ある若きエースを奈落の底に落とし込んだのではないかと案じたのでした。この思考は、桃田選手や田児選手だけでなく、若きアスリートそれも優秀なアスリートにも浸透している考えではないかと危惧しているのです。

 

欧米のスポーツは勝負にこだわります。勝つためならどんな手を使ってでも勝ちたい、勝者のみが勇者であって、優れた人間であるというような思考があるのではないのでしょうか。

近代スポーツと言われるものは、競技として「勝敗」や「記録」を主な目的として行うチャンピオンスポーツがメインであると思います。

 

一方、日本の武道(柔道、剣道、弓道、相撲、空手道、合気道など)は武士道の伝統に由来する我が国で体系化された武技の修錬による心技体一体の運動文化です。

 

「武道を正しく真剣に学ぶことにより、心や体を磨き、鍛え、元気な力を養い、武道を通じて、礼儀と節度を尊重し、約束を破らない、人を裏切らない心を大切にし、誠意を尽くして、常に自分自身の向上のために努力し続ける。そして、国家、社会を広く愛し、人類の平和に貢献しようとするものなのです」、と制定されています。

 

これは欧米のスポーツの目的と大きく違いがあります。

桃田選手はこの欧米のスポーツの目的に心を取られたことにより、この武道の精神を忘れたのではないのでしょうか。

 

バトミントンは欧米のスポーツであり、日本の武道ではないとおっしゃる方もあるかもしれませんが、野球はアメリカのスポーツですが、イチロー選手は立派な「野球道」を歩んでおられると私は思います。

 

スポーツは勝敗を決める競技であっても武道は「常に自分自身の向上のために努力し続ける」、相手と競争するのではなく、自分の心と体と技を向上させる修練の道なのです。

神仏はこの心得違いを教えたいのだと思います。

 

最初、私は先輩である田児選手がおとなしい桃田選手をカジノ賭博に誘ったので、桃田選手はある意味とばっちりを受けたかのように思っていたのです。しかし、その後の報道で、桃田選手自身が派手なアクセサリーを身につけて、キャバクラやパチンコなどに出入りしていたことを学校の恩師に注意されていたり、父親からアスリートとしてふさわしくない生活態度をこっぴどく怒られていたという事実がわかりました。

 

私は桃田選手を個人的に批判したいわけではありません。日本の若いアスリートの考えが、もし間違っているならば、早急に修正をして頂きたいと思っているのです。

 

スポーツは勝負の世界ではなく、武道の精神で自分を極めるために学んで頂きたいと切に願うのです。

桃田選手には、4年後の東京オリンピックまでに立ち直って頂き、その成長した雄姿をぜひ見せて頂きたいと願うばかりです。

 

---owari---

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