―― 日下公人著書「『日本大出動』トランプなんか怖くない(2016年6月発刊)」から転載します ――
アメリカが「世界の警察をやめる」と言い始めた前後から、中国の習近平主席は「民族復興」と「海洋強国」を強く前面に打ち出すようになりました。太平洋の半分が欲しいと言うのもあながち冗談ではないようですから困ったものです。
一方、アメリカは日本の集団的自衛権容認を歓迎していますし、日本、フィリピン、ベトナムなどと共に「中国包囲網」をつくろうとしています。
そうすることで、南シナ海で軍事的覇権を強める中国を封じ込めようというわけです。その中でアメリカが期待しているのは言うまでもなく日本の軍事力です。
アメリカには昔から「日本は弱いほうがいい」とする一派が確実に存在しています。太平洋戦争で日本がどれほど強い国であるか思い知らされたことがトラウマになっているのでしょう。
しかし最近、かつて「日本は弱いままがいい」と言っていた人たちの中にも、「強い日本」を期待する声が高まっています。
まあ、アメリカの力が弱まってきたこともあって、日本を都合のいい手先として使いたいというのが、彼らの本音なのでしょうが、さて日本はどうすればいいのでしょうか。
日本の学者・評論家・政治家の多くは、“私は弱い日本派です”と言えば喜ばれると思っていますが、それは古いと思います。
私は強い日本がアメリカの利益だと思っています。
みなさんはどうですか?
---owari---
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