(悪を増殖させている二つの考え方)
世の中では、さまざまなところで、悪の増殖している状況が見受けられますが、その根本にあるものは何でしょうか。
一つは、戦後民主主義的な多数決原理、「大勢の意見が正しい」という考え方です。
先ほどの学校の例で言えば、子供は、「クラスのなかで、大勢の人が一緒にやっていることは正しい」と考えます。「みんなで万引きをし、みんなで暴力を振るい、みんなでいじめをしているから、それは正しいことであり、その仲間から抜けると損をする」と考えるのです。
このように、多数決によって、「何が正しいか」を決める考え方が一つです。
もう一つは、日本の伝統的な考え方である、“ムラ社会”の意識です。
「みんなが同質で、仲間意識を持って同じことをしていれば正しくて、仲間から外れたことをすると悪である」という考え方です。「内容はともかく、みんなと違う意見を言ったり、違う行動を取ったりして、仲間から外れている人、グループ行動をしない人は悪なのだ」と判定する、「村八分」型の原理があります。
これが悪の増殖の原理としても現実に使われています。
---owari---
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