人間は、魂自体の尊厳を持って、己の魂をさらに磨いていかなくてはなりません。過去のステップを生かして、さらに高度なるものをつくっていかなくてはなりません。
その出発点は、家庭のなかの大調和です。家庭にユートピアをつくることです。子供たちと共に、素晴らしい世の中の建設のために生きていくことは、小さく見えるかもしれませんが、実は大きな大きな力なのです。「進んでいる」と言われる国の人々のように、家庭を乱し、社会を混乱に陥れてはなりません。みなさんは、家庭の調和をしっかりと守っていってください。これが人生学校のなかの大きな部分であることを、決して忘れてはなりません。
ここで大事なのは、信ずる心、信頼する心です。仏を信ずるように、夫や妻を信ずることが大事です。仏を信ずることができる人間には、自分の伴侶を信ずることは、たやすいことです。伴侶のなかに、善なるものを見いだし、仏の慈悲を見いだすことは、そう難しいことではありません。
信じ合い、調和した家庭をつくるなかに、大きな光が出てきます。そういう家庭を「光の出城」といいます。この光の出城をつくるのです。ここから出発していくのです。まず足元を固めていかなくてはなりません。
断じて、妻と夫が競い合い、お互いの長所を削ぐようなことがあってはなりません。親と子においても同じです。互いを生かし合う関係をこそ選ばなくてはなりません。
男女調和の道、家庭調和の道、家庭ユートピアの道から始まっていくものこそ、ほんとうに世界を救っていく力となるのです。
「夫婦が相和し、仏法真理の下に生きる。親子が協力し合い、真理家庭を築いて進んでいく」ということこそ、第一歩なのです。そのような家庭が地に満ち満ちてきたときに、その社会や国から光が出てくるのです。
霊天上界から見ると、その家から光が出ているのです。霊天上界から地上を見下ろせば、数限りない家がありますが、そのなかで、光が出ている家があります。そこは、仏の心に適った生き方をしている家庭なのです。夫婦が調和し、親子が調和し、仏法真理を学びながら生きている家庭からは、光が出ているのです。こういう家庭を築いていかなくてはなりません。
そして、光に溢れた家庭を日本国中につくっていくことこそが、私たちの役目でもあるのです。色とりどりの花が咲き誇っている光景を、みなさんは「素晴らしい」と思うでしょう。私もそう思います。「花一輪よりも素晴らしい」と思います。「そのような、光溢れる家庭に満ちた国こそ、理想国家である」と私は信ずるものです。
家庭ユートピアがつくれない人は、「仏法真理の修行者として、まだまだ未熟である」ということを、深く反省しなくてはなりません。
まず、「家庭のなかを光に満たす」ということから始めてください。皆さんの家庭が、理想的な、光に満ちたものとなれば、それは隣人にも友人にも広がります。当たり前のことです。
どうか、このことを忘れないでください。「家族全員が仏法真理に生き、光に満ちた家庭にしていこう。仏の目から見て光っているような家庭にしよう」と、強く強く願ってください。
ここでは、ごくごく易しい話をしました。しかし、易しい話ではあっても、その本質においては、かなり難しいものがあるということを、深く肝に銘じていただきたいと思います。
---owari---
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