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世界的貢献のための四提案② 新遷都は必ず天皇を中心に

2019年03月24日 | 日本

農村の過疎化によって、地球上いたるところで、人口の都市集中が出生率を上回る勢いで強まってきました。若干の例外を除けば、新しい居住形態には、適切な方向づけも、自然環境への統合という配慮も、様式美もなく、醜悪な郊外のニュータウンは、いずこも不安と暴力の温床と化しています。

 

先に申しましたように、私は、こういった面で日本が理想的モデルであると思っているわけではありません。しかし、貴国の建築家や都市設計者たちは、彼らの技術をもって、日本の伝統的居住形式の精髄(せいずい:物事の本質をなす最も重要な部分)を、「セイヒン」(清貧)の思想を、あるいは自然感覚を生かすことを、立派にやってのける術を心得ているでしょうから、この点において、日本は普遍的モデル作りに成功するであろうこと、疑いを容れません。

 

貴国に新しい遷都の計画があると伺いました(現時点ではありません)。こう聞いて、まず思いましたことは、この新都は、天皇と皇室がそこにおられないかぎり首都の名に値しないであろう、ということでした。これができなければ、計画は無意味とならざるをえません。

 

この条件が満たされるならば、あなたがたは、二十一世紀の都市計画に「ニッポン」の名を刻印する、またとないチャンスをつかむことになりましょう。ちょうど、十八世紀の都市計画がフランスの名を、二十世紀のそれがアメリアの名を、それぞれ刻みつけたと同じように。

 

この場合、あくまでも、日本の伝統的空間統合の精神を生かして新形式を創りあげることが、必須の条件となります。もしもこれが実現できるならば、大自然の姉妹とも呼ぶべき未来都市が出現することになりましょう。

 

居住空間なるものは、元来、そうあってしかるべきものなのです。建設費が高くつきすぎるとお考えでしょうか。懐疑する民族に、自分自身への誇りを取りもどさせることができるなら、いくら金がかかってもかかりすぎるということはありますまい。

 

---owari---

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