自動車メーカー・マツダの売上高およびシェアのランキングは、トヨタ、日産、ホンダに次ぐ国内第四位です。
このマツダのデミオが、日本国内で発表される乗用車の中から、年間を通じて最も優秀なクルマを選定する「2014-2015日本カー・オブ・ザ・イヤー(COTY)」の栄冠に輝いた。
「欧州有名ブランドにも引けを取らないデザイン、クォリティ、性能、低燃費技術を実現した、日本が世界に誇れる和製コンパクトカーである」と専門家、消費者双方から高評価を受けている。
今日は、この自動車メーカー・マツダにまつわるお話です。
この話のきっかけは、テレビのコマーシャルでした。マツダのCMの最後に、女性が「ザッツ・マズダ」と言ってCMが終わるのですが、なぜ「マツダ」ではなく、「マズダ」なの?という疑問からでした。
調べてみると、ロゴマークは「Matsuda」ではなく、「Mazda」になっている。
「フライング・M」と呼ばれるこのエンブレムには、マツダのMだけでなく、翼をモチーフに作られており、企業のさらなる発展やスピード感、常に変化することをやめずに革新的に進んでいくという想いが込められているとのことです。また、発祥の地・広島の市章もモチーフになっているそうです
自動車会社「MAZDA(マツダ)」の公式サイトに、社名の由来はゾロアスター教の最高神アフラ・マズダー(Ahura Mazda)にちなんだものだと、ハッキリと記載されています。
社名「マツダ」は、西アジアでの人類文明発祥とともに誕生した神、アフラ・マズダー(Ahura Mazda)に由来する。この叡智・理性・調和の神アフラ・マズダーを、東西文明の源泉的シンボルかつ自動車文明の始原的シンボルとして捉え、また世界平和を希求し自動車産業の光明となることを願ってつけられた。それはまた、創業者の松田重次郎の姓にもちなんでいる、と説明されている。
アフラ・マズダーは、メソポタミア文明の神話に登場する最高神で、宇宙の理法の体現者にまで高められた。全知全能の神であり、翼と光輪を持つ王者の姿で表される。 その名は「智恵ある神」を意味し、善と悪とを峻別する正義と法の神である。イラン・インド共通時代、最も偉大な神として君臨した。
ゾロアスター教の教えの内容は、まず、「光と闇、オーラ・マズダとアーリマンという二つの大きな力が、この世を動かしている」という考えがあります。
オーラ・マズダは、「光をもたらす者」であり、「神」に当たる存在です。アーリマンは、「悪を行う者」という意味です。いわゆる二元論といわれておりますが、そうした善悪二元の宗教を中心に説きました。
つまり、「オーラ・マズダ」を信ずるべし。アーリマンに引きずり込まれて地獄に行くことなかれ」という教えが中心であり、地獄の詳細な描写もまた特徴的でありました。
日本では、「この世の人間が死んで、あの世に還るときに、三途の川を渡る」となっていますが、この宗教では、「深い谷底のある崖の間に一本の幅広い刀が架かっていて、死者は、その上を通らねばならない」ということです。
そして、この刀を渡ろうとするとき、「生前、善をなした者の場合は、その幅広い刀は水平になり、その横になった刃の上を歩いて向こう側に渡れ、天国へ入っていける。一方、悪人であった場合は、刀の刃の部分が上を向いて、渡ることができなくなり、体が切り裂かれて谷底に落ちていく。そして、地獄に入る」という教えであったそうです。
ゾロアスター教は西方のヘブライ人だけでなく、東方のインドにも影響を与えました。アフラ=マズダはインドに入り光明仏ヴィローシャナになります。さらにヴィローシャナは中国、朝鮮半島を通って日本にもやってきます。これが毘盧遮那仏(びるしゃなぶつ)で、奈良の大仏さんなのです。大仏は、光明神アフラ=マズダだったのです。
マツダは恐れ多くも、神様の名前を半分取ったのです。栄光は間違いなし(?)。
---owari---
コメントいただき、有難うございました。
たしかに、外人さんでありながら、マツダとマズダを合わせたような結構発音しにくいような感じですね。