じじい日記

日々の雑感と戯言を綴っております

九月二日 下北から津軽へ

2021-09-04 12:09:02 | 旅と感想
。九月二日、晴れそうな朝。

駐車場にも倒木や土砂が

いや、明るくなって状況が見えて吃驚であります。
駐車場の一部にも土砂や倒木が傾れ込んでいるし、雨水が運んだと思しき枯葉や小枝が散らばっているのでありました。

あいやぁ・・・来てはいけない時に来てしまったのだなとしみじみ思った次第でありますが、来てしまったものは仕方が無いのでさっさと退散することにした次第であります。

朝食 おにぎり・味噌汁・コーヒー

あれです、昨年止まった時は道を行き来する車も無くとても静かな場所だったんですが、今朝は夜明け前から薬研温泉方向に走る車が引きも切らずでありました。

推測ですが、大規模な災害復旧工事などが行わけているものと思います。

六ヶ所村の辺り

さて、今日の予定は特になしでありますが、取り敢えずは風呂に入りたいわけであります。
そー言うことなら温泉だな、と思いつつ閃いたのが、もう20年も訪れていない「酸ヶ湯温泉」でありました。

酸ヶ湯は八甲田山の中腹に抱かれた名湯でありますが、冬になると積雪5メートル越えなどで全国ニュースにでるので有名かと思います。

で、酸ヶ湯に行くにはむつ市から野辺地を通り十和田市に出て八甲田山に
向かう訳ですが、この山道が静かでしてドライブするだけで気持ちが和むのであります。

日本三大秘湯の一つ 谷地温泉

そんなわけで八甲田山中を走っていますと「谷地温泉」の看板を見つけた訳であります。

おお、そうであった谷地温泉を忘れていたぞ、と先に寄り道したわけですが、こちらも20年ぶりの懐かしさでありました。

いや、変わらないなぁ・・・たぶん。
で、中に入っても誰もいず、自販機で600円の入浴券を買い求め勝手に入った訳ですが、ここは酸ヶ湯の開湯300年よりも古い400年を誇る秘湯でして知る人ぞ知る名湯なのであります。

しかし、古いだけが取り柄の湯では無く、足元湧出の源泉がすばらしい本物の名湯なのであります。

酸ヶ湯温泉

谷地温泉から酸ヶ湯は近くでして、谷地温泉の火照りも冷めやらぬ間に到着であります。

駐車場に入って感じたことは・・・天下の酸ヶ湯も閑散か、でありました。

ここは千人風呂と銘打った大きな風呂が売りですが、もっと有名なのが頑なに守り続ける「混浴」でありましょう。

いや、自分が入った時に若いカップルが来まして女性も入浴されたんですが私は目を向けることができませんで常にあらぬ方を向いて居た次第であります。

あれです、酸ヶ湯ってくらいですから舐めると酸っぱい訳で、酸性の硫黄泉ですが、それほど滲みる酸度では無いと自分は思いました。

黒石市 津軽伝承工芸館

さて、酸ヶ湯の後の行き先も決めて居なかったわけで、走り出して思案した次第であります。

黒石から秋田方向に走れば帰り道としては楽だが、津軽の西海岸沿いを捨て難いし・・・どーする?

と、走っているうちに弘前方向に降りてしまい、取り敢えず八甲田山を降りたところで行き当たる津軽伝承工芸館で休憩と昼飯にした次第であります。

いや、多分コロナの影響と思いますが開館当初の賑わいは無く閑散としているのに驚きました。

が、飲食店はやって居たので「煮干しラーメンとブダ丼のセット」850円を食し西津軽は鯵ヶ沢を目指すことにした次第であります。


夏の西津軽の風は軽い


夏の西津軽の海は輝く

随分前に日本のヘソは津軽だと言った人がいた。
その頃の自分は縄文時代に興味も無く可笑しなことを言うものだと思ったが今は違う。
日本の始まりは間違い無く津軽であったと確信する・・・たぶん。

そんな太古のロマンなど考えながら走る国道101号線に吹く風は軽く、そして熱いのでありました。

さて、鰺ヶ沢のスーパーで今夜の夕食を仕込んだのですがその際に明日の朝食を買い忘れました。
まっ、通りすがりのコンビニでおにぎりを買えば良いと思ったのですが、この考えが後々尾を引くのでありました。

深浦町 円覚寺

101号を走りたかった自分は途中にどこか見所はないものかと検索し名刹「円覚寺」を見つけたのであります。

Wikiによれば、真言宗醍醐派 春光山 円覚寺(えんがくじ)は、大同二年(西暦807年)征夷大将軍坂上田村麻呂が建立したと伝えられる県内屈指の古刹、と言うことで、これは外せないと向かった次第であります。

いや、葬式をやらない修験道の寺だそうで建物その他は割と地味であります。
しかし、境内に聳える杉の大木が寺の歴史を物語る訳で、荘厳な感じたっぷりでありました。

いや、深浦にならコンビニはあるだろうと思っていたのですが無いのであります。

鯵ヶ沢の街を過ぎたら何も無い・・・と、言ったら地元民に怒られそうですが、現実として何も無いのであります。

結局青森県を超えて秋田県の八森までコンビニは無かったのでありますが、その距離はグーグルによると80キロでありました。

西津軽から秋田県の八森辺りの国道101号線の雰囲気は東北地方でも数少ない昔の風景を保っていると自分は思うんですが、それは偶に訪れる余所者の感慨でして、地元の人は発展開発を待ち望んでいるんでありましょう。

眺め抜群の駐車場

ハンバーグ・ちらし寿司・オニオンサラダ

こんな感じでやってます

ここは夕日の展望台になっていて日没頃は親子連れからカップルと賑やかなところでありました。
しかし、迂闊に長居をすると蚊に食われるので意外とさっさと帰るようであります。

そして、国道101号は深夜に通るトラックも少なく静かで快適な夜を過ごせました。

また一つ良い野宿場所をみつけました。

明日へつづく


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九月一日 北へ

2021-09-04 08:45:04 | 旅と感想
私が北へ憧れるのは日本人の血がそうさせるのだと思うようになった。
とくに青森県の津軽地方に強い郷愁にも似た思いが生まれるのは間違い無く日本人の祖先、根元がそこにあるからだと思うのだ。
世界遺産登録となった南北海道と北東北の縄文遺跡と文化に触れるにつれ自分の身体に流れる遠い祖先の血が呼応するのだと思うのであります、なんちゃって。

当初の計画はバイクにテントを積んでのツーリングでありました。
しかし出かける朝から雨でして、さらに帰りの予定時刻も雨となると気持ちは萎えるのでありました。

いや、それなら車中泊に切り替えれば良いと思い直し特別行きたい所も無いままに家を出たのであります。

向かった先は、取り敢えず北の方で高速道路代のかからぬ三陸自動車でありました。

三陸自動車道は今の所、宮城県の鳴瀬・奥松島ICから先は無料共用区間なのであります。

気仙沼湾横断橋(愛称:かなえおおはし)

あと少しで岩手県に入るのにまだ小雨が降っていまして、バイクで来たら濡れただろうと迷っていた気持ちに区切りがつきました。

三陸自動車道はまだ全通はしていず所々で国道に降りるのであります。
しかし国道の通過に一番時間が掛かっていた宮城県の気仙沼が横断道の完成で短縮され利用価値は一気に高くなったと思うのであります。


めかぶ蕎麦が美味い!! 850円

いや、昼飯時にはまだ早かったのですが自動車道が途切れトイレ休憩に立ち寄った道の駅で昼食にした次第であります。

3.11の津波で残った奇跡の一本松が有名になった岩手県陸前高田市の「高田松原道の駅」は「高田松原津波復興祈念公園」と併設であります。
しかしそれは近代的な建物になり津波前の面影の薄い、どこにでもある立派なものであるなと、部外者は思ったのでありました。

ちなみに奇跡の一本松はその後枯れまして現在建っているものはコンクリート製のモニュメントでありますが、まっ、いいでしょう。

間も無く日没 下北半島に来ました

なんと申しましょうか、高速の無料につられ惰性で走り続けいつの間にか私の心の故郷とも言える青森県は下北半島に来ていました。
こうなると勝手知ったる下北地方なので取り敢えずむつ市で夕食の買い出しをし、では、と無料で入れる薬研温泉に向かったのでありました。

なんと 全面的に閉鎖ですと!!!

いや、この時点ではてっきりコロナ関係での閉鎖かと思っていたのですが、これがとんでも無い勘違いで、このあと赤面の至りとなるのでありました。

下風呂温泉街の新しい入浴施設

そーか、薬研温泉がダメなら近い所というと下風呂温泉へ行こうと走ったのですが、途中で検問のような箇所があり「どちらへ行きますか」と問われた訳です。
「下風呂ですが」と言うと、2人の係員が何やら顔を見合わせていましたが赤棒を振って通してくれた訳です。

で、程なくして現れたのが土砂で流失した箇所にかけられた仮設の橋でありました。

自分はテレビのニュースで見て下北の豪雨と仮設の橋は知っていましたが、未だに復旧せずに緊急車両と住民しか通さない橋だとは思いもしなかった訳です。

そして、のこのこと昨年の暮れごろにできた「海峡の湯」を訪れた訳であります。
すると、温泉の係りの人が自分の車のナンバーを見咎め「災害復旧中で地元の人しか入れません」と怖い顔をして言いに来た訳であります。

自分はこの時になってやっと事の次第が飲み込め、とんでも無いことをしていたと自覚したのでありました。  

バカ丸出し・・・あー恥ずかしいと逃げるようにして走り出した訳ですが、緊急事態宣言破りだけでも顰蹙なのに被災地の温泉を訪ねてしまうとは鬼のような輩であると恥じ入った次第であります。

夕食は肉とイカの寿司です!!!

いや、下風呂温泉には他にも公共浴場があるのですが此の期に及んでのそれは悪魔の所業と諦めた次第であります。

そして向かったのは昨年も車中泊した薬研温泉近くの駐車場でありましたが、頭の隅を過ぎったのはひょっとしてトイレの閉鎖でありました。

大畑川沿いの夜の山道を登っていくと駐車場のトイレに明かりがついているのが見えほっとしました。

さて、風呂には入れませんでしたが静かに泊まれる場所が確保できたので一安心、となって襲って来たのが空腹であります。

今夜の品揃えは、仙台牛の牛タン・アメリカンビーフのサーロインステーキ・焼き野菜・ヤリイカの寿司、であります。

あれです、近頃の野宿では度々食しているアメリカンビーフのステーキなんですが、とても安いのにそこそこ柔らかく、普通に美味しいと思う訳であります。

で、さすがにイカの産地のむつ市でありまして、ヤリイカの寿司はとてもスーパーの安物とは思えない味でありました。
こうして地元の名物を安く食べられるのも車中泊の楽しみであります。

しかしこの日の夜は遅くまで車の往来があり、昨年の静かさが嘘のようでありました。


九月二日につづく









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 京都 仁和寺

2021-04-28 09:36:13 | 旅と感想
銀閣寺の庭に圧倒され次に向かったのが仁和寺でありました。
地図で見ると仁和寺は銀閣寺から京都市内を真西に横切る感じで行くようで有ります。

私ゃ田舎者なので都市部の道を走るのは苦手でしてやや構えて走っていたわけですが、昨日から京都市内を走り回り気づいたのことがありました。
京都の道は縦横に整然としていて嫌味が無くとても走りやすいのであります。
都市部の道で緊張するのは広い道の右折なんですが碁盤の目になっている京都は、なんなら全部左折でも簡単に行けるんであります。
と、言うことで自分の京都に対する意識は大きく変わったのであります。

銀閣寺から仁和寺までの道すがらにも聞いたことの有りそうなお寺がたくさんありましてどこも魅力的なんですが、自分の勘では残された時間は迫っていたので大所、有名どころで基本を抑えることにした次第であります。

仁和寺は広大な敷地に大きな駐車場を併設し車やバイクで行くには好都合でありました、が・・・バイクと四輪車の料金が一緒というのは気になりましたが、まっ、いいでしょう。

御殿へ

仁和寺は真言宗のお寺なんですが随所に菊の御紋があるのに驚きつつ白い砂利の山道を進みました。
で、最初に見えたのが御殿でありまして高貴なお方のお住まいだったんだろうなと、なんの知識も持たずに拝観した次第であります。

へぇ これも台杉なんだろうなと吃驚

なんと申しましょうか、植木屋の修行中(下働き?)は何かにつけ京都の話が出たわけであります。
しかし、私ゃ実物に触れたことが無いので親方の話も話半分か六掛け程度と思っていたわけですが、この度いくつかの庭を拝見して東北の田舎とは次元が違いすぎると痛感した次第で有ります。

これは歴史と権力の成した技でして見事な庭と時の権力者は一対と感じるわけで有ります。
その時代に都であった奈良や京都周辺でこの手の文化が花開いたのは必然でして、決して民度の差では無いと思いたいんですが、長い年月培われた素養の落差は如何ともし難く、田舎の植木屋見習いは唯々頭を下げるばかりでありました。

何も言うことはありません

さて、御殿を拝観しつつ諸々の説明を読むと、御殿は明治以後の再建と言うことで、そう聞いてしまうと有り難さを割り引いてしまうのが自分の悪い癖でありましょう。

五重塔が見えると無条件で撮ります

シロートに毛の生えた程度のお前が言うんじゃ無い、と叱られそうですが、寺の樹木の全てに手が入っていた銀閣寺の後だからか、少し手入れが荒い部分が見える、なんてことを思ったんですが、じゃぁお前やってみろと言われても怖くて手は出せませんが。

五重塔で見つけた彫り物

仁和寺と東寺の五重塔は高さなどは違いますが仕掛けが一緒と言いますか、江戸期の塔として形その他が似ていると思いました。
まっ、どちらも真言宗なので塔の内部の曼荼羅なども一緒らしいのでそー言うことだと思います。
ちなみに東寺と仁和寺の塔はどちらも徳川家光の建立で時も全く一緒の兄弟なのであります。

いや、気になったのは仁和寺の塔の軒下に隠れていた白い彫り物の正体でありますがネットを頼りに調べて見ましたが情報は無く行き詰まりました。

五重塔が、天気は下り坂だぞと言いました

あれです、御殿と五重塔のある中門の内側は別料金でして入場券には「御室花まつり」となっているわけであります。
しかし、名勝 御室桜と謳われた桜並木は見事な葉桜のトンネルでして、これで桜祭りの券を売るのか、と思いましたが、まっ、いいでしょう。

で、五重塔を見上げると太陽が傘を被ってまして、ああいよいよ天気は崩れるのかと思った次第であります。
それと共に気になるのが大阪や京都に出されそうな緊急事態宣言でして、そろそろ潮時かと思ったのでありました。

仁和寺には御室会館と称する宿坊があり、そこでは精進料理も供されているわけです。
ちょうど昼飯時なのでお寺さんの本格的精進料理を味わうのも一興と思い「梵」という食堂に入り、精進料理のカツカレーを食したわけであります。
いや、これが本当に大豆のカツかと疑いたくなる味でして、唐辛子の効いたカレーはとても美味いものでありました。

あれです、仁和寺の感想としては随所で見受ける販売促進の姿勢が強く少し俗っぽ過ぎるとは思いましたが、流石に世界文化遺産でありまして見て損は無いと思います、なんちゃって。

  次は龍安寺であります。

   づづく
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京都 東寺

2021-04-27 14:52:35 | 旅と感想
 4月23日 金曜日 天気晴れ

京都の朝、自分の目覚めは頭が少し重い感じで始まりました。
その理由には心当たりがあります。

昨夜ホテルの近くを散歩しようと外に出たんですが洒落た飲み屋があるでも無く無闇に歩いて迷子になるのも嫌なのでコンビニで酒とつまみを買って部屋に戻り呑んだわけであります。
が、少し度を越していたようで頭が重いのは通称二日酔いというものだと思うのであります。

さて、8時ちょうど、ヘルメットとバックと革ジャンを抱え、クーポンも駆使して一泊朝食付き3000円のホテルを出て「東寺」へ向かったわけです。

遠くからでも威厳を感じました

東寺はホテルの前の道を東へまっすぐ徒歩8分と近くでありますが、何分にも抱える荷物が重く朝から高い気温と相まって南大門に着いた時には汗だくでありました。

南大門 あっ、この門は昔見た記憶が、と

南大門の前に立った自分は、あぁここには随分前に来ているなと感じました。
その頃、抹香臭いものに興味のなかった自分は何も感ずる事なく少し境内を歩き立ち去ったわけであります。

しかし、ジジイとなった自分は何れ仏様のお世話になる年頃なわけで、ならば少しはお近づきになっておこうと参拝させて頂いた次第であります。

金堂 ずっと眺めていたかった

やはり宗派によって匂いが違うと言いますか寺の雰囲気は全く違うと思うんですが東寺はこの度回った寺社仏閣の中で一番重い空気を持っていました。

へっ、凡夫がほざくなと言われると黙るしか無いんですが東寺はどこを歩いても仏様を感じるとでも申しましょうか、まずなんであれ空気感が重いのであります。

深山幽谷さえ感じました

なんと申しましょうか、今回の京都の寺巡りの目的は庭を見る事なんですが東寺のそれは自分の小賢しい知識で語れる範疇のものでは無く次元が違うものだと思った次第であります。

いや、庭師の腕とか造りとか、そういう話の入り込めない仏性とでも申しますか、なんだか寺の石一つでも仏を感じてしまうのでありました、なんちゃって。

どーしても五重の塔を入れてしまいます

あれです、庭の手入れという視点で見たら一級品ではありますがそれほど驚くものではないのであります。
しかし、塔や御堂との調和で見ると溜息しか出ないのでありますが、惚れ込みすぎですかね?

東寺の本当の価値は建物や庭だけで無く所蔵品の数々なわけでありますが、自分は仏像オンチでしてどれもが同じに見えるので今回は遠慮した次第であります。

と、いう事で、宿から近かったという理由で訪れた東寺は私の心に深く刻まれたわけですが、我が家地方にも随分とゆかりの深い弘法様お住いの寺だったんですね。

  次は 銀閣寺 

    つづく








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大阪城から京都へ

2021-04-26 21:22:36 | 旅と感想
大阪城に行ったのは4日前のことでありますが、今日のニュース(26日)で大阪城は閉館しているとのこと。
コロナの最中に覚悟して出かけた割にはどこも普通に回れた自分は運が良かったと思う次第であります。

四月二十二日 木曜日 晴れ

和歌山市を8時半に出発し阪和自動車道を走り松原線に乗り換え東大阪線に入り法円坂インターで降りたわけであります。

あれです、事前に調べたナビの情報ではどこを通っても必ず渋滞でして、ならば仕事に出る人が落ち着く時間まで待とうとした結果が遅い出発になったわけですがそれは正解だったようで減速する場面は多々あったものの完全渋滞は無く1時間半ほどで高速を降りました。

しかし、来て観てビックリ!!! 
ここは街のど真ん中やんけぇ〜であります。
そして、ナビが案内する駐車場は車専用らしく二輪車の料金設定が無いのであります。
料金は都市部らしく1時間350円と高めであります。

で、自転車は大阪城公園内に乗り込んで停められるようですがバイク禁止の看板が随所にあるわけです。

そんなわけでナビが案内した駐車場を一度パスして大阪城公園を一周したんですがやっぱり無いのであります。

で、城の周りの道路は広く路駐の車もちらほら有るので自分も置こうかと思いましたが知らない間に警察に運ばれでもしたら厄介と思い、意を決して車の駐車場に乗り込んだわけであります。

そして、城を目指して歩き始めようとしたとき、駐車場の囲いの外側にたくさんのバイクが停まっているのを発見、であります。
なんだこれは、どこかの専用バイク置き場か、とじっくり観察すると、駐車場の囲いにバイクが一台通れる程度の隙間があるのを発見したのであります。
さらに、料金精算機の傍にはバイクが一台通れる通路があり、これは確実にそう言うことで有ると確信した次第であります。

そんなわけで気持ち的に安心した自分はカメラと財布を持って大阪城の天守閣を目指した次第であります。

おお、あれが大阪城であるか、青錆が見事じゃのぉ!!!

流石に秀吉!!! 石垣の曲線にセンスを感じます

それにしても大阪城公園は広いです。
そして人が多い!!!
ベビーカーを押した若いお母さん、ジョギンの人、デレデレ歩くカップル、野鳥を撮るのに三脚を構える人、息抜きに来ているサラリーマンにブルーシートの家に住んでいると思しき人と、多才な人がそれぞれに公園を楽しく利用している感じであります。

いやぁ〜大阪の雰囲気って明るいなぁと、なんだか自分の好きな雰囲気なのであります。

で、園内にはスタバやらのカフェからレストランと、なんとぉ〜ローソンまで有るじゃないですか・・・この合理的配慮には魂消ました。

と、田舎者のジジイは公園の充実度に度肝を抜かれつつもせっせと歩いて天守閣を目指した次第であります。

立派な大手門であります

いや、大阪城がコンクリ製なのは知っていたのであります。
少し前、名古屋城の改修で大阪城並みにエレベーター設置をどーするって揉めた経緯からここは模造品であると知ったのであります、なんちゃって。

城には登城すると言うくらいなので全ての城は上り坂を行かなくてはならないわけであります。
しかし、大阪城は石段は少なく楽な方だと思いますが、その分広くて大手門からは結構な距離がありました。

天守閣から あべのハルカス が見えました

天守閣に登る料金は600円なんですが豊臣秀吉関係の歴史が好きな人には良い博物館だと思います。

かくいう自分は秀吉に興味は無いのでコンクリ製の城は味気なく長居はできませんでしたが。

大阪城で唯一の日本風庭園

いや、城に付き物の日本庭園などを求めたらダメであります。
情報によると「西の丸庭園」というのがあったんですが、パブリックでは無く有料だから公園で無く庭園なのであって庭として見るべきものはありませんでした。
まっ、その分巨石を使った石組みは素晴らしいので大満足であります。

さて、バイクを置いた辺りまで戻ると既に昼飯時を回ってまして、恐るべし大阪城公園の広さ、であります。
そんなわけでローソンに行きサンドイッチとカレーパンを買い大阪市民に紛れ、ベンチでランチタイムと洒落た次第であります。

余談ですが、大阪のカレーパンは仙台のローソンのと味が違いまして濃厚で美味いものでありました。
さらにいうと、中身のカレーが隅々まで入っているのは、下手に隙間を見せたら突っ込まれるからなのかと思ったのは邪推でありましょうか?

そんなわけで一時頃駐車場を出まして第二京阪自動車道に乗り、目指すは京都の「一休寺」でありました。

いや、大阪の高速は皆さんが詰めて走るので怖いと思っていたんですが昨今の煽り防止が効いてか、以前ほどでは無いというよりも、仙台辺りの方が飛ばすし乱暴だな、と思いました。

まぁ、コロナでいろんな方面が自粛しての事かも知れませんが和歌山から大阪を通り京都という道ははっきり言って走りやすかったであります。

あっ、あれだ、乗り換えのジャンクションの随分手前からどっち方面は左車線へなどの案内が親切だったので田舎者でもまごつかなかったからでありましょう。

さて、今回の旅の本命の一つである一休寺、本当の名前は「酬恩庵」は京都の中心部からは外れた田辺市でして、高速を降りたらそこそこの田舎道でありました。

距離にして40キロ程度、時間にしたら40分で目的地着でありました。
駐車場は広く無料で、もはやバイクを停めたところから寺の良い雰囲気を感じ取った自分でありました。

酬恩庵 山門

仏教の教義などわからない自分は雰囲気が好きなのですが、中でも一休膳師にまつわる話は大好きであります。
その理由はやっぱし漫画の影響でありましょうか、なんちゃって。

意味もなく全てに一休さんを感じます

私ゃ一休禅師と同じところを歩いているだけで涙が出るほど嬉しく感動した次第でありますが、悠久の時ってのはこれか、なんてことを思いつつ方丈の見学に参った次第であります。

方丈の南庭 石を配さないのが見事と思います

酬恩庵の北庭は蓬莱庭園で東庭は十六羅漢の庭であり、南庭が白砂の庭と、何れも唯々見とれ息をするのも忘れるほどでありました。

まっ、いろいろ反論もあろうかと思いますが自分は寺は禅寺が良いなとしみじみ思った酬恩庵でありました。

この庭の手入れは自分には無理 なんちゃって

流石に シャレの効い禅寺です

さて、通常は事前申し込みが必要なんですがコロナで空いているとの噂を聞き込み、目指したのは当日券を目論んでの桂離宮であります。
しかし、途中で高速道路の事故に出くわし午後3時の受付に間に合わずOUTでありました。

まぁ、周囲を歩き雰囲気を感じたので好しとし、向かったのは次なる狙いの「建仁寺」であります。

建仁寺は造園屋の1級の試験で課題になる「建仁寺垣」の発祥の寺であります。
なので京都に来たからには是非とも本家で本物を見たいと切に望んでいたものであります。

分けあって中は見ませんでした

そっかぁ、これが建仁寺垣 か・・・

いや、結論から申し述べますと垣根は見るべき物では無かったわけであります。
シュロ縄が切れ押縁が落ちたまま打ち込まれたコーススレッドが見えた垣根が自分には痛々しく、この寺からは早く立ち去りたいと思いほとんど何も見ずに出た次第であります。

と、言う事でこの日の行動はここまでとし、近鉄東寺駅前にあるコンフォートホテルへ向かったのであります。

あれです、ホテルに駐車場がないのはわかっていたんですがバイクの1台くらい軒下に置かせてもらえるだろうとたかを括って行ったわけです。
で、レンタル自転車の置き場があって空いていてもそこはダメという事で、ネットで調べて京都駅前にバイクの駐輪場があるのを見つけて行った次第であります。

しかし京都駅からは図らずも近鉄電車に乗れた事はバイクツーリングには有り得ないハプニングとして歓迎した次第であります。

この宿、四月八日オープンというだけあって今時の設備が万全で、ベットサイドにUSBコンセントが二つも装備されていました。

そして宿代は只今キャンペーン中とかで4000円ぽっきり、でありますが、さらに別件で入手したクーポンで1000円引きの朝食付きでありました。

本日の走行距離 200キロ 
給油 7,8ℓ 1138円

 明日は金閣・銀閣・仁和寺などであります。

   つづく
 
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