ツーリングとは名ばかりの、ほとんどチョイ乗りなんですけれども、一応は高速にも乗ったし、峠を越えて他県にも入ったし、何より温泉に入ったのでこれは立派にツーリングだな、と言うことで認めさせていただく所存であります。
まず、バイクはジェベル200・野菜カゴ仕様であります。
で、朝の8時半ごろ、寒いとエンジンのかかりの悪いジェベルなんですが気温15度に下がっていたにも拘らずセルひと回しで掛かったのであります。
よっしゃぁ・・・本日は多分良い日になるだろうと感じたのでありました。
さて、行き先と目的は決まって居たのであります。
まず、蔵王温泉に行って3つの共同浴場に入り、上山方向に降って「高砂や」で天ざるを食う、の二点でありました。
そんなわけで家を出て辿ったのが国道286号線で、笹谷峠で奥羽山脈を超える予定でありました。
が、しかし、先月もそーだったんで悪い予感はあったんですが、ナンボなんでももう開通しているだろうと踏んで行ってみると・・・なんとぉ〜「本日午後3時開通」なんて事が書いてあるではありませんか。
そーか、なら仕方が無い、と山形自動車道の笹谷インターから高速に乗ったわけであります。
いや、次の関沢インターまでのひと区間、160円だけなんですけれどもね。
しかし、ここは奥羽山脈にトンネルを掘った道でありまして費用対効果は抜群なんであります。
と、予定外の高速で蔵王温泉には10時頃には着きまして、まずは「下の湯」に行った次第であります。
下の湯 温泉の池?があった
湯気が湧いてここに立つとメガネが曇ります
乳白色の硫黄温泉 源泉垂れ流し
いや、源泉掛け流しとか言う甘い湯量では無く、まさに垂れ流しなのであります。
黄色みの強い乳白色の硫黄泉なんですが、意外に硫黄の匂いはきつく無く、湯上りの後も然程気にならないさっぱり感が不思議であります。
蔵王温泉の共同浴場はどこも無人でして、料金箱に200円入れて入浴します。
上湯
下湯よりも湯の濁りが薄くなってました
カミユと言えばフランスの小説家ですが、ここの上湯はお風呂であります・・・あっ、知ってましたか? こりゃどーも。
で、どの風呂にも一人か二人の先客がいまして、平日の昼日中に安い共同浴場に入っている人なんてのは全部ジジイであります。
そして私も含めて大概は暇なんであります。
なので何か切っ掛けがあって話を始めたらサァー大変、ドジョウが出てきて今日は、じいちゃん一緒に遊びましょ、ってな感じになっちまうわけであります。
いや、それは迷惑なんてことでは無く、偶々行き遇ったご縁でお湯のことやら近在の温泉情報などを交換するのでありまして、それも温泉巡りの楽しみなのであります。
で、上湯は下湯と同じ源泉だと湯船で知り合ったジイ様に教えて貰ったんですが、お湯の濁りが薄く肌触りがまるでアルカリ泉のように滑らかで、自分には全く違うお湯と思えたんですが・・・真相や如何に?
川原湯
川原湯になると濁りはとても薄くなります
さて、上湯からちょこっと曲がって車の通れない道を少し行くと川原湯であります。
車は通れませんがバイクは平気なので乗り付けましたが、混んでる時には顰蹙ものでありましょう。
で、自分はここのお湯が一番好きなんであります。
なんと申しましても源泉が湯船の下でして、所謂「自噴」という、これぞ温泉の中の温泉なのであります。
で、他の2つは加温も加水も無いと言われていますが川原湯は水を入れているのであります。
その理由は、源泉のままじゃ熱くて入れないからであります。
さらに、水は沢水なので場合によっては水量が少なく十分では無いこともあり、そん時には他へ行ってくれ、と書かれているのであります。
さて、1つの湯船には頑張っても10分程度しか入って入られません。
そんなわけで脱衣やら移動の時間を入れても11時過ぎに温泉三昧は終わった次第であります。
ならば、次は「高砂や」の天ざるに向かわなければならないのであります。
蔵王温泉から上山まではのんびり下っても20分もあれば行ってしまうのであります。
で、本日の昼ごろの山形はほぼ快晴でして蔵王の高みからは朝日連峰までくっきりと見え急いで降るのがもったいない景色だったのであります。
なのでいつもなら鬼の首でも取りに行くのかと攻めるカーブ道をトコトコと下った次第であります。
いや、この歳にはこんな走りが良いのだな、としみじみ思いました・・・これ、ホントです。
もり天そば 900円
さて、そうは言ってもすぐ近くの「高砂や」、11時半には到着し、黙って座って「天ざる」と言ったわけであります。
すると、水を持ってきたおばちゃんが「もり天ですね」とやんわり訂正を入れ、冷たい蕎麦と天ぷらです、とジジイでもわかるように説明してくれたのでありました。
なんと申しましょうか、近頃は更科系の蕎麦好き、なんて宣っている自分ですが、無性に山形の硬い蕎麦を食いたくなる時があるわけです。
なので「高砂や」の蕎麦は板そば系とでも申しましようか、喉越し爽やかツルツル系では無く、口に入れたらガシガシと噛み砕いて食う蕎麦であります。
で、天ぷらも自分のツボに嵌るものであります。
山の中の蕎麦屋がなんでエビ天なんだよと思う自分は、この店が出すそこらの草か畑の野菜の天ぷらが余程有難いと思うのであります。
この店、地元民には結構人気でして近くに道の駅の大きなフードコートがあるのに昼飯時は満席でありますが、ジモティーはラーメン食ってましたね。
さて、蕎麦を食べ終えトイレに寄るのに近くの道の駅に行ったわけですが、山形県民のマスク着用率は100パーでして、マスクなしの自分は土産物店の物色など許されない雰囲気でありました。
そんなわけで、ホントーは漬物など購入の予定だったんですがマスクの無い不届き者は居られない雰囲気に参って早々に退散した次第であります。
で、帰り道を思案した結果、笹谷峠の午後3時の開通を待つにはまだ間がありすぎるし、然りとてまた高速も芸が無いし・・・。
そーだ、七月はコロナで通行止だった二口峠はドーだろうかと検索すると・・・OKですものぉ〜ウッシシ、であります。
何となれば、この峠越えが出来れば我が家へは最短最速なのであります。
そんなわけで国道13号線を天童方向に走り山寺経由で二口峠に入ったのでありました。
山寺の芋煮会の大鍋「二代目鍋太朗」
下は山寺 遠くは月山と葉山
この峠道の計画は自分が10代の頃から有ったんですが開通したのは数年前のことであります。
いや、一度砂利道で開通したんですがすぐに崩れて閉鎖されたんであります。
あれから40年以上かけて開通はしましたが、今でもちょくちょく崩れたり流されたりで通行止なんであります・・・が、紅葉の時期には見事であります。
宮城県側 ここは道幅も広く綺麗な道です
と、そんなわけで、山寺からは一気に家まで走り都合1時間と少しで帰宅した次第であります。
いや、温泉の後で湯冷めってこともあるんでしょうか?
蕎麦を食べた頃は良かったんですが二口峠は軽く寒さに悴んで走りました。
もう風は秋の匂いでして次のツーリングは冬支度かな、なんてことを思った本日でありました。
走行距離 203キロ
ガソリン 6.1リットル
蕎麦と高速代で 1060円