世の中の出来事は、全て金が原因であると言う。例えば、受験競争の背景には、塾などの受験関連業者が存在し、また、就職時にも、雇い主にすれば、学歴を選択の一つにした方が便利であることなどが関係していると思われるし、流行りのSDGsブームなども、太陽光発電に群がる利権が関係しているとも言われている。先の東京オリンピックでも、電通を始めとする広告業者の関係者が、自らが関与するコンサルト業者を間に入れることによって莫大な利権を手に入れたことが検察庁の捜査によって明らかになりつつある。三年余りにわたったコロナ禍でも、厚労省の医系技官を筆頭にして、天下り先や数々の利権の為に政府の政策を左右したとも一部では言われている。
「金が敵の世の中」という意味は、『人は金銭のために悩まされ苦しめられて、金はまるでかたきのようなものだ。世の中に起こる悪いできごとの多くは金が原因で起こるものである。』とされている。
特に、我が日本では、特に、敗戦後からは、経済的な自由が標榜されて、いよいよ金が敵の世の中になってしまった。昔から三高とも言われ、女性が結婚相手に求めるものは、身長、金、学歴であるとされてきた。現在の女性は仕事を持っている場合が増えてきたにも関わらず、むしろ、現状では、若い世代の男性の平均年収が少なくなっていることから、結婚が出来る男性の数は少なくなっていて、近い将来の男性の生涯未婚率は三割とも四割とも言われている。私は、円安もあって、一定の技術能力のある男性は外国にこそ出て将来を望むべきだと思う。現在の日本女性ほど、高望みと傲慢さがあるからでもある。
少子化をここまで放置し、様々な利権がらみの規制が残り、大した改革も出来ず、経済的、技術的、社会的な縮小過程に入ってしまった我が日本には、もはや将来性は残っていないように思える。WBCで日本野球が優勝しても、優秀な選手の中には、将来的な大リーグでの活躍を望む者が多いだろう。優れた人や、日本的なしがらみを嫌う若者の海外流出が既に始まっているのである。それに気づいていないのは、世界を広く見る視野を持っていない平凡人か、外国に出る勇気の欠ける人物ではなかろうか。
我が徳島に限っても、ここ二十年間で、十数万人もの人口減少があり、若い女性層の県外移動も続いている。交通インフラの整備や企業誘致などの公約という寝言を唱えている県知事候補もいるが、いつまで昭和の夢を追いかけているのかと言いたい。将来住みたい県や旅行先では全国最下位に近い県だが、今回の県知事候補は、イケメンのお坊ちゃん元代議士や、特定枠で選ばれた参議院議員であったのを投げ捨てて立候補した、父親が元県知事のこれまたお坊ちゃん、中央官庁の官僚から出向先の知事になって五期二十年間知事を務めたものの、消費者庁の誘致には失敗するし、徳島マラソンを始めた以外の成果が見当たらない現知事、いくら共産党とはいえ何を思ってか75歳になっての立候補者、全く、魅力的な人材はいない。地方から滅んでいくと言われるが、我が徳島の将来は真っ暗ではなかろうか。