7、信仰を捨てた者も、死の直前になると必ず主のもとに戻れるのか?
いいえ、違います!イスラエルの最初の王であったサウロの話は、そのことについてよく説明しています。サウロについて聖書は、彼が「新しい人」となったと言っています。「その時、主の霊があなたの上にもはげしく下って、あなたは彼らと一緒に預言し、変って新しい人となるでしょう」(Ⅰサムエル10:6)。しかしサウロは神様の命令よりも自分の判断を重んじ、信仰を捨てて神様に逆らい、結局自分の命を自ら断ちました(Ⅰサムエル31章1節から6節参照)。サウロ王は新しい人に生まれ変わりましたが、信仰を捨てて罪に陥り、神様の言葉に従わず、結局は何の悔い改めもしないまま死んでしまいました。
8、誰も奪われる必要がない!
最後に、「永遠の救いの保証」についての教理を一番よく支持しているとして引用される聖句を、見てみましょう。
「わたしは、彼らに永遠の命を与える。だから、彼らはいつまでも滅びることがなく、また、彼らをわたしの手から奪い去る者はない。わたしの父がわたしに下さったものは、すべてにまさるものである。そしてだれも父のみ手から、それを奪い取ることはできない」(ヨハネ10:28、29)。
神様を信頼して従うすべての子供たちにとって、これはどんなに驚くべき約束でしょうか。そしてこれは、一見霊的に失われる可能性など全くないかのような、不変の救いの保証のように見えます。しかし、この前後関係を注意して読んでみてください。27節を読まないと、この言葉を書いたヨハネの意図をひどくゆがめてしまうことになります。実は、ヨハネによる福音書10章27節は、28節と29節の約束を成就させるのに必要な条件を提示しているのです。
「わたしの羊はわたしの声に聞き従う。わたしは彼らを知っており、彼らはわたしについて来る」。神様のお守りの中で安らぐ者たちは、ひたすらそのお方に従う者であることを忘れないで下さい。そのお方はご自分の声に聞き従う、忠誠を尽くす羊だけに永遠の命を与えられます。