拉致被害者で日本に戻ってこれた蓮池薫さんの兄である蓮池透さんの著書である。以前、家族会の事務局長を就いていたが現在は辞めている。その理由は、拉致問題解決のための「運動のありように疑問をもった」ため、その運動から「少し距離を置くようになった」からのようである(3頁)。
現在、日朝間の交渉が行き詰っていて進んでいないことから、その運動が拉致被害者救出よりも北朝鮮の現体制の打倒を主目的とする人々の影響 . . . 本文を読む
本書の目的は、近現代の国際政治において、中東地域の問題の原因を明らかにすること、国際政治に対する中東の指導者の「巧みな処世術」、及び中東の人々が目指している社会像を示すことである(12頁)。
最後の章『メディアとアイデンティティー』で、インターネットや衛星放送等の新しいメディアを通じて、現実の国境を越えた「ヴァーチャルなコミュニティ」の出現を紹介しているが(12頁)、その出現が現在進行中の中東の . . . 本文を読む
本日、民主党国会議員16名が民主党の党派から離脱し、新しい会派を結成した。
16名の声明文は下記のとおり(ジャーナリスト岩上安身さんのHP)。
http://iwakamiyasumi.com/wp-content/uploads/2011/02/110217%E6%B0%91%E4%B8%BB%E5%85%9A%E6%94%BF%E6%A8%A9%E4%BA%A4%E4%BB%A3%E3%8 . . . 本文を読む
茨木のり子さんの詩集で、童話屋の田中和雄さんが選んだ35編が載っています。一番最初は有名な「自分の感受性くらい」の詩だが、この詩の最初の段落の「ぱさぱさに乾いてゆく心を ひとのせいにはするな みずから水やりを怠っておいて」(12頁)が心に触れたものがあった。
たまには、心の踊り場としての詩集もいいかもしれない。 . . . 本文を読む
当時大阪高検公安部長であった著者は、検察の調査活動費が裏金化し、幹部の飲食代になっている実態を実名でマスコミに告発する直前に、「微罪」で逮捕されてしまった。そして、裁判の結果、1年数ヶ月間服役することとなった。その一連の経過が本書に記されいる。
著者は「大手マスコミの怠慢が検察の暴走を許した一面があるのではないだろうか」(191頁)と控え目に批判するが、その批判は届かないだろう。なぜなら、犯罪ニュ . . . 本文を読む