絵里がルミナスシオンの私設軍隊イルミナシオンの指揮官ギャバンの凶弾により負傷してから半月後。
洋介.ラリアは代役の教官の指導の元、無事に第8独立戦隊VF-Xナイト・ストーカーズのメンバーになった。
ラリアは絵里が負傷したショックから若干立ち直ったが、何か影を落としている。
【西暦2014年 北米 サンディエゴ統合運用群基地】
新統合軍北米方面軍西部地区隊最大の基地.サンディエゴ統合運用群基地。
海軍の艦隊や陸軍支援戦車部隊などの部隊が駐屯しており、北米西部の警察署と言う異名がある。
ラリア「・・・・・・・」
ラリアは海に突き出している滑走路に座りながらキャンディーを舐めて、太平洋と言う地球で一番大きい海を眺める。
洋上から見えるのはサンディエゴ基地に籍を置く駆逐艦キリシマ.コンゴウ.アーレイバーグが見える。
あの艦はミッドウェー沖で生き残った駆逐艦であるが、それは置いておこう。
遠くの駆逐艦を見つめているラリアは何か寂しげな表情であった。
絵里が負傷して以来ずっとあのような感じ。
岡洋介「最初は毛嫌いしていたのに、あれほど尊敬していたのか。」
洋介は自分が受け取る事になったVF-1の様子を見たついでにラリアの後ろを見る。
既に洋介とラリアはコンビとして行動を開始するようになり恋人同士に近い感じになっていた。
ここで相棒の悩みを解決しないでいいのか?
解決しなかったら今後の作戦に影響が出るのでは?
と考えた結果・・・・・・・
岡洋介「ラリアの馬鹿!!」
と・・・・・・・・・耳の近くで言う。
刺激を与えれば少しは怒って気は軽くなるだろう。
軽い感じで言ってしまう・・・・・
ってゼントラーディ人に対して命知らずな事をするんだ・・・・・。
その結果。
グイッ
岡洋介「へっ・・・・・」
突然フライトジャケットを掴まれ、そのまま・・・・・・・
ドボーン
海に投げ込まれてしまった。
【数分後 空母テンジョウ】
岡洋介「ラリアめ・・・・・馬鹿って言って悪かったのかよ。」
ラリア「あんたがいきなり私の耳元で馬鹿と言うからでしょ、これだからマイクローンはデリカシーがない。」
岡洋介「ゼントランのあんたに言われたくないな。」
お互いした行為に対して喧嘩をする二人だが。
ラリアの言葉には覇気を感じない。
絵里が負傷する以前は物凄い声で怒鳴っていたのに。
岡洋介「お前、元気ないな。」
ラリア「別に・・・・・・・・・・・・」
洋介は喧嘩を辞めてラリアを慰めようとする、
ゆっくり気を休め以前の強い気の持ち主である女性に戻ってもらいたい。
いろんな言葉をラリアに話しつつ、気を休めようとするが。
ここで地雷を踏むことになる。
岡洋介「まさか星村教官の事なのか?」
ラリア「
うっさいわね、あんたには関係ないでしょ!!」
岡洋介「うっ・・・」
絵里の事だ。
洋介が絵里の事を話すと急に激怒する。
それは今まで見せた事のないような怒鳴り声であった。
怒鳴り声に洋介は思わず腰を抜かす。
ラリア「あっ・・・・・・ごめん・・・・・・・」
正気に戻ったラリアはさっきの怒鳴り声とは真逆な声を出し謝る。
やはり星村教官か・・・・・・・
洋介は起き上がり、ラリアの頭を優しくさする。
ラリア「ふっ・・・・優しいのね、さっきはあんな事をしたのに。」
岡洋介「そ.そんなわけないさ、なんとなく手が自然に動いたんだ。」
ラリアの優しい褒め言葉に洋介はドキッとし照れる。
照れながらラリアの顔を見ると・・・・・
ー星村教官も美人で人妻だったけど、瓜二つであるラリアには手を出せるんだよな・・・
ーここは想いを告白して・・・・・
と唾をゴクりと飲み告白しようと決意する。
もし駄目でもここは当たって砕けろ、今がチャンスだ!
と傷心中を付け込んで。
岡洋介「ラリア・・・・実は・・・・・・」
ラリア「私は4年前までは第118基幹艦隊スぺリアル直衛艦隊に所属し何も感じずに監察軍と戦っていたのは話したかな?」
岡洋介「あたたたた何?話してないけど。それが・・・・・・」
ラリア「そう・・・・・だったら話したいけどいい?」
岡洋介「あぁいいけど。」
突然ラリアは洋介に対し自分の過去を話し始める。
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【4年前 西暦2010年2月11日 地球衛星軌道上】
「ゼントラーディめよくも地球を!!」
「いくら数で攻めようとも!!」
ラリア「どけ!!!」
ビュビュビュビュビュビュビュビュビュビュビュ
2月11日、第118基幹艦隊500万隻が地球に襲来。
一斉に地球に向けて砲撃、数億人の地球人と地球環境と今まで培った文明を滅ぼした。
月面からは太陽より明るくなったと観測され、各地のシェルターや生き残った各地の統合軍の兵士や民間人は押しつぶされる恐怖を味わい。
ミッドウェー島や人の少ない南極とかの一部の無傷の地帯から見た光景は、地上を焼く悪魔の光と後世に残す。
ラリア「マイクローンや反逆者め、たわいもない。」
ラリアはこの時、スぺリアル直衛艦隊フェアリ隊(後のエースであるシホ・ラカジーラの母親)の一員として戦場に参加。
多くの同盟軍部隊の兵士を撃墜し直ぐに戦闘が終わると思っていた。
ビュビュビュビュビュビュビュビュビュビュビュ
ラリア「ムッ・・・・・・この攻撃はクァドランか!?」
モーア「ラプラミズ司令の命によりマクロスはやらせない!!」
ラリア「裏切り者のラプラミズ艦隊のエース.モーア・カリダムか・・・・・同じ顔をしてこざかしい!!」
同じ周波数のチャンネルを使っていたため、ラリアとモーアは顔合わせしながら激しい戦闘を行った。
同じ戦場では・・・・・・・・・・・
滝田英史「各隊員死ぬな、まだ戦いは終わってない!!」
伊集院義一「明日の未来のために・・・・」
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3a/fb/4338f404bccdc79d8742dff537f513e2.jpg)
地球統合軍と基幹艦隊から離脱したゼントラーディ軍の同盟艦隊は必死にどんな数がいようとも諦めずに進撃した。
多くの将兵を失いつつも、僅かな希望を捨てずに奮戦し続けた。
1時間近くしてリン・ミンメイの歌が流れつつ、第118基幹艦隊フルブス・バレンスの内部に潜入。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/24/27/2ac91c0364e4f1cb695eeb0c12023c19.jpg)
反応弾を放ち、ボドル・ザーを討ち取りフルブス・バレンスを撃沈する事に成功する。
モーア「貴様もしつこいようね!!」
ラリア「そっちこそ・・・・うん!?」
モーア「うわっ!?」
撃沈時に発生した衝撃波に受けてマクロスやゼントラーディ艦艇は地上へ降下してしまう。
激しい戦闘を繰り広げていたラリアとモーアは降下した際、バラバラになってしまい。
2014年まで再会する事はなかった。
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ラリア「私は本隊と反逆者達の決戦の後、モーアに復讐すべく新統合政府に立てつきラプラミズ司令と共にクァドラン隊の一員として戦ったけど結局壊滅。そのまま、新統合軍に投降したんだ。半年の拘留の後、新統合軍へ入ったんだ。」
ラリアの語られる事のなかった過去。
その一連を聞いていた洋介は・・・・・・・・・
岡洋介「Zz
zzzzzzzzzzzz」
ガンッ
岡洋介「痛何をするんだよ。」
ラリア「アルマ・ホルケス・ガーマ・デッサ(略 ちゃんと全て最後まで聞け馬鹿。)」
ぐっすり寝てしまい、話を聞いてなかった。
それを見ていたラリアは思いっきりグーで殴りゼントラーディ語で怒る。
その結果ラリアは怒りと傷心の心が混ざってしまい。
ラリア「もう知らない、どうせ・・・・・・・・」
岡洋介「さっきは大事な話を寝てしまって悪かった。」
ラリア「うるさい、私の不安をあんたにならと思ったけど裏切りやがって。」
自暴放棄になり暴れ始める。
この時間帯にはまだ空母に搭乗している人が少ないので、大きな騒ぎリにならないが。
乗っている人が多かったら大騒ぎになっている。
岡洋介「この・・・・・・・・・・・・・ぐっ」
パシーン
岡洋介「いい加減にしろ!このゼントラン馬鹿娘!!」
ラリア「なんだとまた馬鹿って・・・・・・・」
とうとう自暴放棄になったラリアに手をあげた洋介。
平手打ちにされたラリアはぐっと洋介を睨む。
このままでは二人で殺し合いになる寸前である。
ラリア「この・・・・」
ラリアは洋介の顔に向けて拳をぶつけようとする。
既にラリアのゼントラーディ人としての血が暴走寸前であった。
パン
ラリア「ラック!?」
岡洋介「いい加減にしてください、星村教官が負傷したの悲しんでいるのはVF-Xナイト・ストーカーズの一同同じなんだ。ラリアだけ悲しんでいるわけじゃないんだ。自分勝手な事をするな!!」
ラリア「あっ・・・・・・」
殴りかかろうとしていたラリアの手は洋介の右手で止められる。
そこで洋介はラリアに叱咤する。
ラリアはいつも問題児であった洋介がこのような叱咤をした事に驚いた。
みるみる自分が今暴れている事がだんだんと恥ずかしくなってきた。
ラリア「分かったわ・・・・・・・洋介・・・・・・・・」
これによりラリアは落ち着きを取り戻し、洋介に抱きつき泣きだす。
相当、他の人に相談できなくて悲しみと言う感情を溜まっていたのか・・・・・
話を聞いている俺が言えたわけではないが・・・・・・・・
岡洋介「星村教官は死んだわけでもない、元気だしてくれ。」
ラリア「うん・・・・・」
洋介は泣いているラリアの頭を優しくなでて、慰めの言葉を述べる。
言葉を聞いたラリアはうんと言いながら若干、笑顔を取り戻した。
一旦距離を置くと、お互い笑う。
さっきまでの様子が嘘みたいだ。
そう想っていた洋介だが・・・・・・・・
ラリア「でもその前に・・・・・・」
岡洋介「うん?」
ガン
岡洋介「ぶっ」
一連のラリアに対する行いの総合として特性の顔面パンチのご褒美をもらった。
凄く痛い・・・・・・・・
ラリア「私の話を聞かなかった事と私をビンタした事の恨みは晴らす・・・・・」
岡洋介「なんでこうなるんだ?最後の最後で?酷いだろ!」
ラリア「当然でしょね♪」
ラリアはニコニコしながら恨みは晴らしたと笑顔で言う。
これにより絵里が負傷する以前のラリアの調子が戻ってきた。
いや、よかったよかった。
以前よりもいきいきしている。
まぁいいだろうけど・・・・・・・・
ん・・・・・・・元気なラリアか・・・・・・・・・
案外可愛いかもしれないな。
その後、岡洋介とラリア・ルッソは共にコンビを組みVF-Xナイト・ストーカーズのエースになる。
それはまた別の話かもしれない。