ワンコお告げ本のおかげで思い出した本を二冊も再読でき有難かったのだけど、
そのご報告が遅れてゴメンよ ワンコ
サラブレッドを主題にすれば、
JRAの云うところの優勝劣敗の原則(男の遺伝子のみが重要)は仕方がないのかもしれないけれど、
今は特に、それを思い出させるあらゆる事を拒否しているので、
本書の感想文に手をつけるのが億劫だったというのもあるし、
仕事上トラブル続きで参っているというのもあるんだよ
でも新しい月を気持ちよく迎えるためにも、
ワンコお告げの本のおかげで再読した本について記しておくね
「ザ・ロイヤルファミリー」(早見和真)
話そのものは、ストーリー展開も良く面白かったんだよ
ただ、
その中で繰り返される言葉が、タイミング的に私の鼻について仕方なかったので、
本書の独特の筆致から思い出し再読した本について記しておくよ
しかも、それこそ人生も後半戦に入った今、心に留めておくべきことかもしれないからね
「日の名残り」(カズオ・イシグロ 訳・土屋政雄)
どうして、お馬さんの話から、イギリスの執事の話を思い出すのかって?
「ザ・ロイヤルファミリー」は、
成り上がり者が栄光と名誉を得るため馬主(道)に血道をあげる話なんだけど、
(注、馬に血道をあげるこの人物を成り上がり者と表現したいわけではないが、書評にそう記されているため、便宜的にそう表現している)
その成り上がり者をひょんなことから支える役割を負った青年の語りで、物語は進むんだよ
その青年の語り方が、「日の名残り」の名執事を思い出させるんだよ
今どきの30そこそこの若者が、ポジションとして執事のような仕事についたからといって、
突然、20世紀前半のイギリスの名執事のような物腰と口調が身に付くはずもないので、
本書の語りによる進行は、それだけで多分に違和感があるのだけれど、
そこは恐らく作者・早見氏も分かっているようで、
あえて、成り上がり者に「(語り部の主人公について)どっかの国の執事のようだ」と言わせているんだよ
ちょっと一文を引用するね
『部屋の空気がひっと軽くなるのがわかりました。おもむろに際出された社長の右手を、私は両手で握り返します。そこに血が通っていることに、それも驚くほど湿度の高い血が流れ流れていることに、どうしようもなく安堵しました。
鼻先がつんと熱くなりました。白髪の男性が「社長、例のものはいいんですか?」と口を挟んでくれなければ、涙をこぼしていたかもしれません。』
まぁ万事この調子だよ
これで、「日の名残り」を思い出すな、という方が無理だろう?
でも、そのおかげで「日の名残り」を再読することができ、
そこに、今心に留めるにふさわしい言葉を見つけることができたから、
やっぱりワンコが本書をお告げしてくれたのは、正しかったんだよ
チェロちゃんのおとさんにもお知らせしたいからね
その言葉については、又つづくとするね
本当はさ、
もっと早くに感想を記したかったのだけど、
例の後輩部下とやっちまって、
どうしようもなく腹立たしい日々を送っていたから、
遅くなってしまったさ
「今どきの若者」なんてセリフを口にするようにはなりたくなかったけれど、
あの意味不明な自信はどこから湧いてくるのだろう?
開いた口が塞がらなくって、
一緒の空気を吸っているのもバカらしくなってしまって、
金曜は、「疲れたわ さようなら」と言ってその場を離れるのが精一杯だったよ
来週は右腕くんが来てくれるので、相談もでき有難いけれど、
それが又きっと、彼を刺激してしまうんだろうな
いやそうでもないか
前回あまりに優秀な右腕を目の当たりにしたので、
落ち込み自分を卑下してしまっては可哀そうだと気遣い、(無理やり)褒めたら、
私の誉め言葉を、勝手に100万倍の称賛に置き換え悦に入ってるもんね
もはや私にとっては新人類どころか異星人だよ
しんどいよ