ワンコのおかげで少しずつまた読み始めていた本を、最近の風潮や事件から思い出した。
「正義を振りかざす君へ」(真保裕一)
本の帯より引用
『地元紙の記者だった不破勝彦は、神永美里と結婚し、義父の仕事を助けるべくホテル業へ転身する。
が、やがてホテルは不祥事を起こし義父は失脚、妻との不和も重なり、彼は故郷から逃げ出した。
七年後―彼は戻りたくない故郷へと戻る。
元妻の不倫相手を救うために。
問題を起こしたホテルを、正義の名のもとに攻撃した新聞社。
そのトップに就任したのは、高校の先輩でもある大瀧丈一郎だった。
ホテルは彼の傘下に吸収され、不破を恨む者たちが次々と現れる。
そして、ついに魔の手が彼を襲う―!』
出版から日も経っている作品なので詳細を書いてもよいのだろうが、社会派の要素もありながらミステリーでもあるので、最近の風潮や事件との関わりで思い出した心象を一言だけ。
単純に正義を振りかざすマスコミも迷惑だが、最近では権力とマスコミが混然一体となりヤラセ・マッチポンプで自らの正義を振りかざす手法が大流行りなので、この国では何が正義か真実か、もはや判然としない。
新しい時代には、ご都合主義の正義や真実をヤラセとマッチポンプで振りかざされないことを望んでいる。
だが、そう思う私こそを、作者は厄介な「君」だと考えているのかもしれない。
ところで、本書を読んだのは、亥年の統一地方選で連日候補者の名前(だけ)が連呼されている最中だった。
『しょせん有権者に見合った政治家しか、我々は持てない。それは真実だと思うよ。でも、そうなげくばかりじゃ、手遅れになるんだ。誰かが泥をかぶってでも、市政を取り戻す必要がある。な、そうは思わないか』(『 』「正義を振りかざす君へ」)
今回も誰も、泥をかぶってはくれなかった。
そう嘆いている私に見合った政治家が選ばれたのだろう、たぶん。
「正義を振りかざす君へ」(真保裕一)
本の帯より引用
『地元紙の記者だった不破勝彦は、神永美里と結婚し、義父の仕事を助けるべくホテル業へ転身する。
が、やがてホテルは不祥事を起こし義父は失脚、妻との不和も重なり、彼は故郷から逃げ出した。
七年後―彼は戻りたくない故郷へと戻る。
元妻の不倫相手を救うために。
問題を起こしたホテルを、正義の名のもとに攻撃した新聞社。
そのトップに就任したのは、高校の先輩でもある大瀧丈一郎だった。
ホテルは彼の傘下に吸収され、不破を恨む者たちが次々と現れる。
そして、ついに魔の手が彼を襲う―!』
出版から日も経っている作品なので詳細を書いてもよいのだろうが、社会派の要素もありながらミステリーでもあるので、最近の風潮や事件との関わりで思い出した心象を一言だけ。
単純に正義を振りかざすマスコミも迷惑だが、最近では権力とマスコミが混然一体となりヤラセ・マッチポンプで自らの正義を振りかざす手法が大流行りなので、この国では何が正義か真実か、もはや判然としない。
新しい時代には、ご都合主義の正義や真実をヤラセとマッチポンプで振りかざされないことを望んでいる。
だが、そう思う私こそを、作者は厄介な「君」だと考えているのかもしれない。
ところで、本書を読んだのは、亥年の統一地方選で連日候補者の名前(だけ)が連呼されている最中だった。
『しょせん有権者に見合った政治家しか、我々は持てない。それは真実だと思うよ。でも、そうなげくばかりじゃ、手遅れになるんだ。誰かが泥をかぶってでも、市政を取り戻す必要がある。な、そうは思わないか』(『 』「正義を振りかざす君へ」)
今回も誰も、泥をかぶってはくれなかった。
そう嘆いている私に見合った政治家が選ばれたのだろう、たぶん。