


踊る大捜査線 Love Somebody (CINEMA Version ⅳ)
あの頃は、「事件は現場で起きているんだ」というセリフにも、カップ麺をすすりながら仕事する姿にも実感はなかったのだけど、最近カップ麺を掻き込みながら「現場を分かってないよな」と嘆いている自分にふと気づくことがあったので、何だか、この曲を思い出させてくれたことこそがワンコからの贈り物のように思えたよ
和久さんの
「正しいことをしたければ、偉くなれ」の言葉も降ってきたしね
そうして再度本書を手に取ると、さいしょは気付かなかった言葉が目に飛び込んできたよ
『でもあなたは幸せになれる。
何かに、誰かに追いかけられて、キャッと叫んで机の下に隠れても、
いつかはそこから出なくてはならない。
出ていけば、世界はまだそこにあるのだ。』(『 』「誰かsomebody」
ワンコの日五年目のワンコからの贈り物は、この言葉だと信じ、
今年も頑張ってみるよ ワンコ
奥穂より望む ジャンダルム
昨年12月御大が重度の徐脈で倒れた日の夜、ワンコからメッセージが届いた。
それが、どのような形で実現するのかは分からないが、そのメッセージの真ん中にあるジャンダルムと合言葉を胸に、今年は頑張ろうと思う。
Gendarmerie ジャンダルム
憲兵と訳すのが正確なのかもしれないが、登山用語として定着しているジャンダルムには、尾根上の通行を邪魔する岩稜という意味があるらしい。
だが私には、山小屋で聞いた「主峰を守る前衛」という言葉こそが相応しい。
確かに、異様ともいえる岩稜は敵に回すとこのうえなく厄介だと思うが、守り神と受け留めればこれほど頼もしい威容もない。
今年も当分続くだろうコロナ禍も、その時々に対応していかなければならない問題も、受け止め方で違ってくるものがあると思う。
ともかく私にとっては、ジャンダルムは大切なものを守る!との意味。
それをワンコからのメッセージと受け留め、今年も頑張ろう!!!
そんな気持ちに力を与えてくれる、山の達人の言葉を記しておく。
「一歩踏み出せるなら、もう一歩も踏み出せる」 (トッド=スキナー)
「岳 みんなの山」(石塚真一)
一つ、 困難は自分一人で乗り越える
二つ、 誰かの困難は自分一人でも全力で助ける
三つ、 山では笑う
「生き抜くことは冒険だ」長谷川恒男 (本のタイトル)
昨年の二月半ば、まだこの新型コロナウィルスの何たるかが周知されていなかった段階で、天皇陛下は御即位後初めてとなるご自身のお誕生日の一般参賀を中止された。
そして今年の新年一般参賀も、感染予防の観点から中止となった。例年なら、一般参賀の折に天皇陛下がお言葉を述べられるのだが、今年はそれに代わり両陛下のビデオメッセージが届けられた。
天皇陛下、新年のビデオメッセージ
昨年末、新型コロナに対して特別の措置を講じないことで集団免疫を得るという政策を実施していた国が、冬場になり猛威を振るうコロナ禍に、ついに政策の方向転換を図ったのだが、それについて国王がテレビ演説で、「私たちは失敗したと思う。たくさんの人が亡くなったのはひどいことだ」「国民は困難な状況の中で非常に苦しんだ。病気の家族にさよならを言えなかった人々のことを考えている。温かな別れの言葉を言えないのはつらく、トラウマになる経験だと思う」と おっしゃったという。
このお言葉の「失敗した」という部分が大きくとりあげられ、国王が政策を批判したと話題となったが、おそれながら拝察するに、私は国王が特定の政策をあるいは政権の判断を批判されたのではないと思う。
私はその言語を解さないので、「失敗した」という訳が適切なのかは分からない。
国王は、たくさんの方が亡くなられ、しかも感染症ゆえに最期のお別れができなかったという状況となってしまったことに、心を痛められ、私たちは残念な悲しむべき状況にいる、というお気持ちで、その語を用いられたのだと、私は思う。
だが、このお言葉が、感染拡大の対応に苦慮している世界中の人々に様々に引用される事態となってしまったのを見るにつけ、このタイミングでこのような形で、このようなお言葉を述べられた両陛下と宮内庁の判断に敬服している。
御即位から一年の昨年の㋄1日は、緊急事態宣言下でstay homeが呼びかけられている真っ最中だった。
あの頃はまだ張り詰めるような緊張感があったから、そこで「皆で心をあわせ」とのお言葉があれば、ある種 劇的な効果はあったのだろうが、それは政府の自粛政策を後押しするものと受け留められたと思う。
だが、不要不急の外出の自粛要請で、人出の絶えた場所に関わる人々は、おそらく自分たちの存在を不要不急のものなのか?と心を痛められたに違いない。
天皇陛下が公にコロナ禍に言及されたのは、8月15日戦没者追悼式典でのことだった。
そのことの重要性をとりあげた記事は少なかったが、実は戦没者追悼式典のお言葉で、先の大戦以外の内容に触れられたのは初めてのことだったという。数多くの災害に見舞われた平成でも加えられることがなかった内容が、初めて加えられえたのだ。災禍を、亡くなった数や失われた経済規模で語るべきでは決してないが、このコロナ禍が命と経済と生き方に大きな影響を及ぼしている事を重く受け留められているからこその、8月15日のお言葉だったと思う。
そして、皇后陛下のお誕生日のご感想にあった、国民について「幸せであって頂きたいかけがえのない存在」というお言葉。
皇后陛下はハーバード大学で経済を学ばれ、しかもマグナクムラウデでご卒業されているお方なので、おそらくその経済への影響もご心配されているに違いないが、すべてを飲み込み、国民の幸せと健康を願う言葉を述べておられる。
そうして新年のメッセージで、歴史学者でもあられる天皇陛下は、様々な問題に直面している国民の身の上を案じて下さりながら、人類は団結と忍耐で乗り越えてきたと、安心して暮らせる日が必ずや遠くない将来に来ると述べておられる。
一見すると抽象的なお言葉のようだが、水の研究を通して災害や疫病を乗り越えてきた歴史について、世界中で講義を重ねてこられた天皇陛下の御言葉には、歴史の裏付けという重みがある。
人との距離を考えなければならない状況は続くと思うが、それぞれがお互いをかけがえのない存在だと思い、『互いに思いやりを持って助け合い,支え合いながら,進んで行』かなければならない、と思っている。
ビデオメッセージ全文
宮内庁ホームページより https://www.kunaicho.go.jp/page/okotoba/detail/86#276
天皇陛下
皆さん新年おめでとうございます。
皇后陛下
おめでとうございます。
天皇陛下
今年の正月は,新型コロナウイルス感染症の感染拡大により,残念ながら一般参賀の場で皆さんに直接お話をすることができなくなりました。そこで,今回は,ビデオで新年の御挨拶をしようと思います。
振り返りますと,昨年7月に,豪雨により多くの尊い命が失われたことは痛ましいことでした。御家族を亡くされた方々や,住む家を無くし,仮設住宅などで御苦労の多い生活をされている方々の身を案じています。
この1年,私たちは,新型コロナウイルスという,今の時代を生きる私たちのほとんどが経験したことのない規模での未知のウイルスの感染拡大による様々な困難と試練に直面してきました。世界各国で,そして日本でも多くの方が亡くなり,大切な方を失われた御家族の皆さんのお悲しみもいかばかりかと思います。
そのような中で,医師・看護師を始めとした医療に携わる皆さんが,大勢の患者さんの命を救うために,日夜献身的に医療活動に力を尽くしてこられていることに深い敬意と感謝の意を表します。同時に,感染の拡大に伴い,医療の現場がひっ迫し,医療従事者の皆さんの負担が一層厳しさを増している昨今の状況が案じられます。
また,感染拡大の防止のために尽力されている感染症対策の専門家や保健業務に携わる皆さん,様々な面で協力をされている多くの施設や,国民の皆さんの努力や御苦労も大変大きいものと思います。
この感染症により,私たちの日常は大きく変わりました。特に,感染拡大の影響を受けて,仕事や住まいを失うなど困窮し,あるいは,孤独に陥るなど,様々な理由により困難な状況に置かれている人々の身の上を案じています。感染症の感染拡大防止と社会経済活動の両立の難しさを感じます。また,感染された方や医療に従事される方,更にはその御家族に対する差別や偏見といった問題などが起きていることも案じられます。その一方で,困難に直面している人々に寄り添い,支えようと活動されている方々の御努力,献身に勇気付けられる思いがいたします。
私たち人類は,これまで幾度も恐ろしい疫病や大きな自然災害に見舞われてきました。しかし,その度に,団結力と忍耐をもって,それらの試練を乗り越えてきたものと思います。今,この難局にあって,人々が将来への確固たる希望を胸に,安心して暮らせる日が必ずや遠くない将来に来ることを信じ,皆が互いに思いやりを持って助け合い,支え合いながら,進んで行くことを心から願っています。
即位以来,私たちは,皆さんと広く接することを願ってきました。新型コロナウイルス感染症が収まり,再び皆さんと直接お会いできる日を心待ちにしています。
そして,今年が,皆さんにとって,希望を持って歩んでいくことのできる年になることを心から願います。ここに,我が国と世界の人々の安寧と幸せ,そして平和を祈ります。
皇后陛下
この1年,多くの方が本当に大変な思いをされてきたことと思います。今年が,皆様にとって少しでも穏やかな年となるよう心からお祈りいたします。
また,この冬は,早くから各地で厳しい寒さや大雪に見舞われています。どうぞ皆様くれぐれもお体を大切にお過ごしいただきますように。
https://www.kunaicho.go.jp/page/okotoba/detail/86#276