ズームってお得なレンズだよね。
1本あればいろんな画角で写真が撮れるし、重たい思いをして
レンズを何本も運ぶ必要ないし。
だったら、ズームレンズだけにすればいいじゃん。
なんで、単焦点レンズなんて売ってんの?
理由はただ一つ。
画質がいいから。
ズームはどの焦点距離でもある程度の画質を保証しなければならないため、
補正系と呼ばれるレンズ群の数が多くなります。
レンズというのは数が多くなればなるほど暗くなり、画質が低下します。
それに伴って、重く高価になります。
単焦点レンズは焦点距離が移動しないため、レンズの構成枚数が少なくできます。
決められた焦点距離にだけ、解像度、ボケ味、収差の調整が
出来るために、結果として画質のいい、明るいレンズができるのです。
とは言え、単焦点レンズを使いこなすにはある程度の腕が必要です。
初心者
200mmクラスの望遠ズームで「うわっ、すげーまるで別世界!」
中級者
広角レンズで「ズームで引っ張るんじゃなくて、広角で寄るんだよここは!」
上級者
標準50mmレンズで「人間の目に近いからねこれは・・・」
てな、感じかな。
ニコン、キャノンのような会社はズームレンズの他に中、上級者向けに
高級単焦点レンズを揃えています。
逆にズームレンズのみで、
「ねぇ、すごいでしょう?」的に宣伝する会社は、
本当にユーザーを育てる気があるのかな、って思っちゃいます。
Canon EF24mm F1.4L Ⅱ USM
この24mmしか撮れないレンズが、235,000円。
「すげー、欲しいんだよこれ!」
と、思うか、
「どうしてこんな値段になるわけ?こんなの欲しいヤツ頭おかしい!」
と思うかはあなたの価値観次第。
私の主観では、
値段ほどの差は・・・ない。(キャノンさん、ごめんなさい)
あとは自分の満足度だけ。
何でもそうですが、値段が10倍しても、性能は10倍はないからね。
いいレンズを使ったからコンテストで優勝した、という話しは1度も聞いたことがない。
測定器でいい数字を出しても、人間を感動させる写真は撮れない。
もっと違うところで人はときめいているのだと思う。
おまけ
日本でも愛好家が多いドイツの銘レンズ、「カール・ツァイス」
でも、測定器にかけるとほとんどの項目で日本製より下らしいです。
レンズの味は測定器では測れないんですねぇ。