あべちゃんの写楽生活

撮ることが楽しいのか、楽しいから撮るのか

日本未発売の香り

2015年03月10日 01時25分43秒 | シャネル フレグランス

 

CHANEL No.22です。

日本で長らく未発売でした。

私も雑誌などで見ただけで、現物は手にしていませんでしたが、

ゼクスクルジフ(復刻)でようやく、手に入れました。

今でも限定された店舗でしか手に入りません。

No.22という名前は1922年発売だからだそうです。

これも、シャネル本人が香りを確認した数少ない物の中の一つです。

 

もともとこれは欧米の高級サロンのみで発売されていたようです。

はじめから「貧乏人、おことわり!」ですかぁ・・・

でも、日本にも成金が増えたバブル時代にも、日本では発売されなかったんですよ。

なぜなんでしょう。

香りを確認して、わかったような感じがします。

日本人には、合わない。

この香りがする日本女性を想像することができませんね。

当時は輸入総代理店制でしたが、売れないと判断したのかもしれませんね。

  

香りを表現するのに、パウダリーだのクラシカルだの、いかにも

知ったかの表現をサイトで見かけますが、ずばりこのNo.22の香りは

「むっとする、おしろい臭い昔の香り」

ですね。

ちょっと表現が汚くなりましたが、濃厚とか言われるより

むっとする、と言われた方がピンとくるでしょ?

これはアルデヒド(合成香料)のせいだそうですよ。

そんなこと、どうでもいいよね。

たしかに、直接瓶に鼻を近づけて香りを嗅ぐと、

けっこういいんじゃね?

と思うのですが、女性が隣に来てこの香りがしたら・・・長時間はムリですね。

いい香りのする物、空間としたら「あり」なのですが、人間からこの香り

がすることを想像することはできません。

キャッチーなトップノートはいいんですが(つかみはOK)、その後の香りが・・・昔なんだなぁ。

昔の香りと表現したのは時代の古さを感じたから。

昔のおばちゃんて、こんな匂いしたな、的なね。

  

やはり古さを感じてしまったら商品として価値は下がるでしょうね。

だって今でも通用するならNo.5のように世界展開するでしょ?

ウォール街をスーツ姿でさっそうと歩くキャリアウーマンには似合いません。

時間がもっとゆっくり流れていた時代のものですね。

そんなの好みじゃん!と言われる方がいると思いますが、機会があれば

香りを確認してみてください。

まんざら私の言ってることは間違っていないと思うのですが。

でも作られてから90年以上経つものに「現代風ではない」

と言うのは酷ではありますね。

でもさぁ、No.5も作られてから90年以上経つけど、今でもいい香りだよ。

やっぱり、いいものはいいんだよ。

No.22は時代と人間を選んだのだよ、だから淘汰されちゃったんだよ。

  

日本未発売という言葉につられて、海外旅行の際大量買いしたんだけど、

どうも気に入らなくてドレッサーの肥やしにしている人がけっこういたようですよ。

こんなきびしい評価してるブログたぶん他にないよな・・・どうしよ。

  

おまけ

  

私は名香と呼ばれるものの香りをたくさん嗅いできました。

ゲランのミツコ、夜間飛行、ディオールのミスディオール、ランバンのアルページュなど。

でもやはり「時代の古さ」を感じるものが多かったです。

香りにファッション性を持たせるのは「時代にマッチした」ということなのですが、

その時代が終わると古くなるのですね。

ですから、名前にとらわれないで実際にサンプルで香りを確認することをお勧めします。

私の経験上、ボトルを見て「ちょっとデザインが古いな」と感じたのに、

香りは今風だね、などと感じたものはありません。

メーカーもわかっていて、ボトルのデザインだけ新しくしているものがたくさんあります。

「有名だから」

という理由だけで購入すると、飾り物になってしまいますよ。

 

コメント
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