ABE GUITARS

ギター・ウクレレ制作
フレット楽器全般 修理調整

Cat's Eye CEV-240C ナット作成

2011年06月07日 | ナット・サドル作成・調整
昨年、ヒーター修正等を行ったキャッツアイを再びお預かりしました。弦高がかなり低くなった、ということで、計測してみたら6弦側1.2ミリ、1弦側0.8ミリでした。ヒーター修正が今頃効いてきたのかも…(*)

これはもう5年以上もお付き合いしているのですが、意外にもナット・サドルの作成はやっていませんでした。今回の弦高では、いよいよ作成せざるを得なくなりました。


外してスロットをクリーニング


高さの目安をつけ


1・6弦の位置を決めます。6弦側は、エッジから2ミリだったので、弦落ち防止のため2.5ミリに変更


弦間を割り出します


計算上は{1.618"-(0.016"+0.024"+0.032"+0.042")}÷5=0.3008"なのですが、切り込みの具合で若干の誤差が生じるため、結果的に0.302"となりました


溝を切り込んで


高さ調整し


磨いて完了です


(*)以前にも、同じ様な症例がありました。ヒーター修正をかけてもほとんど効果が無かったため、弦高を下げるためにブリッジを削って調整しました。ところが半年ほど経った時点でネックが逆ゾリ気味となり、今度は弦高が低くなりすぎて、結局高めのブリッジを作成することにとなってしまいました。ヒーター修正を施したことが直接的な原因なのかどうかの、厳密な検証はできません。言える事は、木材の動きについての謎がまた一つ増えた、ということです。

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