金襴緞子と格闘？

友人がGWで帰省し実家のタンスから着物を数点持ち帰ったので見て欲しいと云うので、お茶がてら広げてみたら、ものの見事に帯は全部金襴緞子。嫁入りに締めたという見事な丸帯もあって、貴重な品です。大事にしていただけあって状態も申し分ないのですが、それを持ち帰りしてどうする？！他の帯は未使用品ばかり。冠婚葬祭も年中有るわけないし、はて？！友人がリサイクルショップで購入した帯と手持ちの単衣で月末の小旅行のコーディネートを考えてみたのですが、今一つしっくり来ない。まあ錦糸の帯は色無地や訪問着と合わせて卒業後入学式に活躍しそうなのですが、絣や紬、小紋といった普段着として着る着物にあわせる帯がない！冬や秋の柄や織りが単衣向きじゃないし、かといって半幅帯では着物の展示会には不向きでしょうね。良い柄の銘仙や紬、浴衣でも半襟を付けて着ると粋な柄の着物もあるので非常に惜しいのです。いかに普段着の着物が贅沢なのかを痛感しました。振袖や付け下げ訪問着はお値段もそれなりですが意外に買いやすいのでしょう。つまりいざという時用に一セットあればしのげるのでしょうね。代わりにどんなに高くても紬は普段着にしかならないと頑なに主張する人も多いです。
何でもない肩肘はらない普段着の着物と帯はかえって贅沢な時代なのかしらと、不思議な気分です。私の実母の遺品は半分が普段着として着られます。紋付きの茶会用や色留め袖訪問着黒留め袖もあります。しかし普段着としておろせる数にはおよびません。
小物も友人のはピンクばかりなので、二本持っていたものを譲って、草履も新品を安く譲ってあげました。何もない状態から一揃えしようと思うと意外に金額がかさみます。
親からのお下がりも悪くはないのですが、やはり自分の好きな柄の着物と帯、小物を揃えて行くのも楽しみの一つですよ。友人には今有る着物を生かしつつ、帯や小物を増やす計画を提案しました。いざとなれば貸してもあげられるのですが、悪いからと拒否するので彼女なりに何か考えがあるのかも知れません。
とにかく、着付けが出来る用になり、コーディネートを自分なりに出来る用に勉強していく事ですね。最初は誰しも同じように悩み苦労するのです。
実母の遺品の着物の山に埋もれて、コーディネートに悩む私と、数少ないなかで工夫しようとする彼女。着物好きはどちらの悩みも楽しめる様な幸せな時間です。
私が好きな時間は何故か半襟を付けている時間です。コーディネートを全部決めていざ半襟を付けるその時点が一番好き。勿論着付けが終わって、鏡の前でニンマリするのは本当に満足だし、似合うねとお世辞の一つも言って貰えたら最高ですね。
あぁ金襴緞子の帯。それよりアンティークな牡丹の帯が素敵なので、虎視眈々と狙っています。
自宅庭の牡丹が大輪の花を咲かせています。白色の牡丹でそれは見事な咲きっぷりなのです。黄色い牡丹もシャクナゲも三山霧島も綺麗に咲いて、幸せな庭です。薔薇も咲き始めたのでますますご満悦。緋毛繊はないけれど、ウッドデッキでまったりしています。ワンコさん達が遊ぼうと煩いですけど
着物の買い物は慎重に！時間を掛けて損はしません。友人も今度ばかりは身に染みたようです。