Now+here Man's Blog

Surf, Run and Trails / Endurance For Fun

ガソリン女とリースリング

2009-02-04 23:46:41 | インポート


(副題)VENUS AND MARS ARE ALL RIGHT TONIGHT with ガソリン女

酒は習慣である。

もちろんウインドで波に乗ることも習慣である。
しかし習慣は蔓延し、そのありがたみが薄れることすらある。

期間を置くから更にそのありがたみを痛感する。

1ヶ月ウエーブしないで5.0サイドに当たると至福に浸れるのと同じである。

ということで、最近、酒は控えている。
不景気も手伝って毎日飲むほど金銭的に世界経済に鈍感なわけではない。
トヨタが赤4000億に下方修正、パナソニックが1万5千人削減、
そんな中で悠長にするもの自責の念が募るというわけである。

期間を置くと、自分の真に欲するものが見えてくる。

美味しい純米吟醸とワインである。

特に、ワイン。
ベテランはブルゴーニュやボルドーというが、
オイラは白、やはりドイツのリースリングが好みのようだ。

普通のリースリングは他の白に比べ甘さがある。
しかし、より出来がよくなるとガソリンっぽい香りがする。
しかも、もっと良くなるとゴムの香りもするのだ。

暗いバーでテイスティングする。
1989年の鎌倉高校前の海の風景が浮かんでくる。
古いダットサンのピックアップが江ノ島方面から走ってくる。
タイヤだけは新しい。
ピックアップの荷台には8フィートのウエーブボード2枚とリグが積まれている。
カップルが乗っている。
彼はご機嫌で信号青で急発進する。
そのときの新品タイヤの少し焦げた匂いがオンショアの潮の香りと混じって、
高台にいるオイラの嗅覚を刺激する。

助手席の女はハッパで少しいっちゃってるのか、
車を降りて、男にフューエルリッドを開けさせる。
おもむろに鼻を給油口にあてて、揮発するガソリンを吸い込みゲラゲラ笑っている。
(そのピックアップはディーゼルではなくガソリンなのだ)
そのガソリンの香り(匂いではない)すら高台に届く。

質のいいリースリングはそこまで想像を高めてくれる。
だからいい酒は楽しいのだ。

20年後の2009年にそのガソリン女はスカジャンを着て湘南の海に現れる。
8フィートの非対称のハイテックの板ではなく、
最新のショート&ワイドのロッカー形状について語り合い、
オイラはガソリンを胃に流し込み、
女は少し接着剤くさい液状のゴムを食道に伝わす。

妄想の楽しみは暖めておく。
今日は立春。
春一番も間近である。

ビーナス&マースは今宵もご機嫌さ、
の後にロックショーが始まる。

ジミー・ペイジがメタリックスーツだぜい!とポールがシャウトするぜい!

最新の画像もっと見る

コメントを投稿