グリーンブレーカーズ by 高木肥料店

農業の現場の おはなしなどなど。

昔と現在の有機原料の“違い”について。

2012-08-22 16:15:33 | Weblog
昔と現在の有機原料の“違い”について。

昔と現在の有機原料のいちばん大きな違いについて、完結明瞭に説明
してみました。いわゆる 説明するための理想論ではありますが、よ
ろしかったら ご参考に。

 ↓

自然林の地面には 落ち葉や枯れ木を微生物が分解してくれたふわふわ
の土が広がります。これが

 腐植とよばれるもので100年かけて1cmしかできない

・・という学説もあるほど 貴重なものです。その腐植を人の手でつく
ったものが 植物質のたい肥 となるわけです。

 → 土の状態をみて入れるものを変えるのが農業 参照

輸入される飼料作物を使った工業的大型畜産が隆盛する以前は、こうい
った広葉樹の落ち葉などの植物質の 資材を原料としたたい肥 が作物
栽培の基本であったわけです。
わかりやすく考えるために江戸時代を引き合いに出して考えてみると・・・

 ● 大量に食料を輸入していない。
 ● 輸入食料からでる、生ごみ残渣はない。
 ● 大量に輸入した飼料を使って、家畜を大規模に飼育してはいない。
 ● 大規模畜産から生み出される大量のふん尿は存在しない。


ということになります。

・・・「大量の農産物が輸入されていなかった時代」と、「大量の農産
物が輸入されている時代」の有機物を区別して考えなければならない
と思うのは、そういった 農産物輸入に関する絶対条件の違い がある
からだとおもうのです。


◎ 有機資材を区別して考えることは、この時代にあっても、かたくなに
  植物質たい肥の使用を続ける昔ながらの有機農業や農家を応援する
  こと
につながります。それはまた、食中毒の防止にもつながること
  だと、ようやく理解が進んできはじめたことでもありますし。

51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg 「夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜