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農業の現場の おはなしなどなど。

「千人殺しの石垣」ってすごい。

2013-10-14 18:44:01 | Weblog
「千人殺しの石垣」ってすごい。

宮崎県延岡市、延岡城跡に残る本丸と二の丸の間に築かれた、高さ22
メートル超という壮大な石垣。

それが「千人殺しの石垣」です。

ありがちなお城の石垣のはなしから、この「千人殺しの石垣」の名まえ
の由来を勝手にイメージしたとすれば、たとえぱ

 ● 万里の長城を築く際のように、建設時に多数の領民の犠牲があった
 ● 合戦のときに、この巨大な石垣に阻まれ多数の敵方が討ち取られた


なんていう話のイメージが、わたくしの頭に湧き上がってくるのですが、
さて皆さまは、この石垣についてどんな想像をされましたでしょうか。

どちらにしても、多大な労苦をかけて完成された壮大な石垣は、延岡藩
の領民にとっては〔良くも悪くも〕統治者である大名の象徴でしたでし
ょうし、城を守る将兵にとっては頼りになる存在であった〔たとえば熊
本城の武者返しの石垣のイメージのように
〕にちがいありません。

しかし。
言い伝えにおける、この「千人殺しの石垣」では発想が真逆

この壮大な石垣をこわしちゃうというのですから、驚きます。なんとこ
の壮大な石垣を敵兵を殺傷する道具となすというのです。

 この石垣の、ある部分の石〔左下といわれています〕を取り外す。
 すると石垣の石が総崩れになって、敵は石の下敷きになって死んで
 しまうという。


・・・じつに面白い話です。いろいろな想像が頭のなかで膨らみます。

素人頭で考えればですか、たとえば合戦の最中にですよ・・・

敵が少人数のグループごとに・時間差をもって侵攻してくるという作戦
できた場合〔多方面から同時に進行みたいな〕、千人に満たない場合に
は守る側のリーダーの石垣を壊す時期の判断がむづかしい。石の取り外
しを指揮するリーダーの責任は重大です。敵方の数が増えるのを待ちつ
つ、かといって逃げ出すわけにもいかない。敵方だって、だまって石垣
の下に整列して待ってくれるわけではないのですから。リーダーの苦悩
はいかばかりか。。

リーダーにとって幸運なことにたくさんの敵方が石垣下に揃ったとして
も、これはこれで大変ですよね。

なんといっても千人もいる敵の元に降りていって、石をとりはずすとい
う困難な作業に取り掛からなければならない。石をとりはずすために敵
兵がうじゃうじゃいる場所に降りていけば、そのたびに城方の味方の将
兵がやられちゃって、へたすると「味方が千人殺されちゃうかもの石垣」
になったりといった事態が展開されそう〔城方では降りていく人選にあ
たってダチョウ倶楽部のどうぞ・どうぞネタみたいな状況が繰り広げら
れたり
〕。

すると、ある程度の集団で降りていったり・別方向から押し出したりし
て、取り外す石を背に槍ぶすまなどによる防御壁を作り、その中で石を
取り外す作業をするのがいちばん良い方法なのか〔なにをしているのか
なと敵兵は怪しみますけれど
〕。
いちばんいいのは、敵兵に紛れてそっと石を取り外すことなのかな〔
んなに簡単に外れるのなら、平常時でも壊れそうで常にひやひやもので
しょうけれど
〕。

などといった想像は途切れることがありません。いやはや「千人殺しの
石垣」のもつ “文字の力・コピーりょく”って、ほんとにすごい もので
すね。

結局のところ、この石垣の下にいくたびに思うのです。

城を守るために大変な苦労〔お金と人手をかけて〕をして、せっかく積
んだ石垣を一時の攻撃のために壊しちゃったら、もったいないなぁって。
きついですよー、も一度石を積み上げるのは。

そんな 「千人殺しの石垣」、その映像は こちら です。あなたも、
高さ22メートル超もあるその壮大さを、いちどぜひ実感されてくださ
いね。


◎ 城を築いたのは、豊前から入封した高橋氏です。高橋氏以後、
  三浦、牧野、内藤と、城主はいくたびも変わりました。そして
  いたといわれる・石を取り外す役目の藩士ですが、その役目は、
  ある家に代々伝わっていた・・といわれていますよ。
  なんといっても石を取り外すとまずは自分もうずもれるわけで
  しょう・・・まさに命がけのお役目ですね。


  51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg夢で終らせない農業起業」 「里地里山複合大汚染