外国人研修生を利用する日本農業の現実。
外国人実習生の給料着服の疑い・受け入れ団体元代表逮捕のニュース
関連として、農業における外国人研修生についてのご質問をいただきま
したので、参考として 2011年の当ブログ記事を再録いたしました。
よろしかったら、ご参考に。
↓
『外国人研修生の労働力を利用する日本農業の現実。』
早春の午前7時前の畑で、飛び交う中国語・・・たった今収穫され、
ダンボールに入れられたキャベツの収穫風景です。集荷業者の指示に
よって働いている中国人の若者達によって、キャベツの箱は 次々に
畑の脇に停められた大型トラックの荷台へと詰め込まれます。
・・・と、農業生産県の農村地帯でこのような光景を見かけるのは、
いまや珍しい事ではなくなりました。農業研修・実習生として働く中
国人の若者達は、現在の日本の農業にとって無くてはならない重要な
存在なのです〔全国で農業に従事する外国人研修・実習生の数は合計
で約1万人とされています〕。
従来農業部門での外国人研修・実習生の従来の受け入れ先としては施
設栽培や畜産関係が多かったのですが、2005年以降はキャベツや
ハクサイといった葉もの重量野菜やホウレンソウ・水菜といった軽量
野菜経営での受け入れ先が多くなってきたように感じております。
ちなみに外国人農業研修・実習生を多く雇用している地域の例として
たとえば軽量野菜の生産地である茨城県A村や、成功した農業のケー
スとして紹介されることの多い大規模なレタス栽培で知られる長野県
K村が有名ですが・・・
2011年1月現在ではA村には248人、長野県K村では700人
以上の中国人研修・実習生が働いているとされていますよ。
さて、そこで気になる外国人研修生報酬ですが、いくらくらいだと
想像されますか?
ばあいによっては朝5時前後から働く事もあるであろう外国人研修生
の報酬は、月6万円程度。実習生は最低賃金を守った基本給から社会
保険料などを引いた月7万円程度とされています〔ただし働く時間数
に制限があるという研修制度の仕組みがあります〕。
日本人を雇うばあいの相場からすれぱ、もちろん安い金額ですよね。
雇用する側からすれば、この安い人件費がおおきな魅力であるのは、
まちがいのないところでしょう。
・・・後継者不足が問題とされる日本の農業の将来からみれば、現場
に たくさんの日本人の若者にいてほしいところではあるのですが、
現実問題として いまここに外国人農業研修・実習生の存在がなかっ
たとするならば、日本にはいまよりももっと耕作放棄地が広がってい
ただろうなと思う次第です。
ということで今回は、外国人研修生の労働力を利用する日本農業の現
実についてのおはなしでした。まあ、これもまたたしかに現在の日本
農業の一面なのですよね。
◎ 現行の農産物価格からいえば『外国人実習・研修生の賃金
を払うのが精一杯』といった、雇用する農家側の都合も
いたいほど わかっちゃって。
「夢で終らせない農業起業」「里地里山複合大汚染」
外国人実習生の給料着服の疑い・受け入れ団体元代表逮捕のニュース
関連として、農業における外国人研修生についてのご質問をいただきま
したので、参考として 2011年の当ブログ記事を再録いたしました。
よろしかったら、ご参考に。
↓
『外国人研修生の労働力を利用する日本農業の現実。』
早春の午前7時前の畑で、飛び交う中国語・・・たった今収穫され、
ダンボールに入れられたキャベツの収穫風景です。集荷業者の指示に
よって働いている中国人の若者達によって、キャベツの箱は 次々に
畑の脇に停められた大型トラックの荷台へと詰め込まれます。
・・・と、農業生産県の農村地帯でこのような光景を見かけるのは、
いまや珍しい事ではなくなりました。農業研修・実習生として働く中
国人の若者達は、現在の日本の農業にとって無くてはならない重要な
存在なのです〔全国で農業に従事する外国人研修・実習生の数は合計
で約1万人とされています〕。
従来農業部門での外国人研修・実習生の従来の受け入れ先としては施
設栽培や畜産関係が多かったのですが、2005年以降はキャベツや
ハクサイといった葉もの重量野菜やホウレンソウ・水菜といった軽量
野菜経営での受け入れ先が多くなってきたように感じております。
ちなみに外国人農業研修・実習生を多く雇用している地域の例として
たとえば軽量野菜の生産地である茨城県A村や、成功した農業のケー
スとして紹介されることの多い大規模なレタス栽培で知られる長野県
K村が有名ですが・・・
2011年1月現在ではA村には248人、長野県K村では700人
以上の中国人研修・実習生が働いているとされていますよ。
さて、そこで気になる外国人研修生報酬ですが、いくらくらいだと
想像されますか?
ばあいによっては朝5時前後から働く事もあるであろう外国人研修生
の報酬は、月6万円程度。実習生は最低賃金を守った基本給から社会
保険料などを引いた月7万円程度とされています〔ただし働く時間数
に制限があるという研修制度の仕組みがあります〕。
日本人を雇うばあいの相場からすれぱ、もちろん安い金額ですよね。
雇用する側からすれば、この安い人件費がおおきな魅力であるのは、
まちがいのないところでしょう。
・・・後継者不足が問題とされる日本の農業の将来からみれば、現場
に たくさんの日本人の若者にいてほしいところではあるのですが、
現実問題として いまここに外国人農業研修・実習生の存在がなかっ
たとするならば、日本にはいまよりももっと耕作放棄地が広がってい
ただろうなと思う次第です。
ということで今回は、外国人研修生の労働力を利用する日本農業の現
実についてのおはなしでした。まあ、これもまたたしかに現在の日本
農業の一面なのですよね。
◎ 現行の農産物価格からいえば『外国人実習・研修生の賃金
を払うのが精一杯』といった、雇用する農家側の都合も
いたいほど わかっちゃって。
「夢で終らせない農業起業」「里地里山複合大汚染」